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鉄道マニアが異世界で鉄道会社を起業する。  作者: 中城セイ
第2章 鉄道建設への準備
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第32話 千客万来

 翌朝も、朝から温泉に入って王都に帰ってきたのは夕方だった。店舗の改装工事は明後日からということになったので、職人と打ち合わせだけをした。といっても、ここをカウンターにだとか、このフロアは応接室を寮に改築してくれだとかが中心だったので、すぐ終わった。




 一晩明け朝食にゴーヤチャンプルー定食(和食どころか、沖縄料理かよ)を食べてると、城から豪華な馬車が宿屋に来たらしい。


「ヤマト様、お迎えに上がりました。」


 メフィ王女がやって来た。食堂にいた周りの人たちは固まった。そりゃそうだわな、1泊2食付きで銀貨1枚(冒険者ギルド持ち)のそこそこの宿屋に、この国の貴族の中の貴族、王家の人間が来ることは普通ないからなぁ。



 メフィ王女に連れていかれたのは、当然ながら王城だった。そこで前回も連れていかれた控え室に案内された。今回は最初から侍女だかメイドだかが衣装を持って待機していた。前回サイズ測られたからなあ。

 着替えさせられていると、宰相が入ってきた。前回は王様が来たんだっけ。


「ヤマト殿、今日は来ていただきありがとうございます。」

「来なきゃ、お金もらえないでしょ。実はまだ()()()だったりするんで。」


 もう笑うしかない。とりあえず生活費や必要な費用は冒険者ギルドや国が出してくれるのでなんとかなってるけど、この世界に来て24日経ってるのにまともにお金を持ったことが無いんだが!!ほぼ1ヶ月だよ!


「申し訳ありません。」

「ま、今日支払われるならいいさ。その代わり、ちゃんと契約通り鉄道を作らせてくれよ。」

「ええ、もちろん。」

「で、俺はこの後どうすればいいんだ?」

「はい、ただいま続々と貴族が来ております。謁見の間に揃いましたら公爵の断罪を行い、その後、この件の解決に貢献した功労者の発表があり、その時に謁見の間に出ていただきます。そして、勲章と報奨の授与をします。」

「勲章は要らないんだけど。」

「貰ってください。功労者に勲章も出さない国と思われるのは困りますので。」

「はぁ、まー仕方ないか。」

「よろしくお願いします。」


 そう言って、宰相は出ていった。そして入れ違いに冒険者ギルドのギルマスが入ってきた。


「おう、久しぶりだな。」

「あーギルマス、お久しぶりです。まだ無一文ですが、報酬が支払われないのは国のせいなんで仕方ないですよ。」


 俺の物言いに苦笑するギルマス。


「そう言ってもらえると助かる。」

「事実ですからね。王様が娘にいいかっこしようとして横やりを入れたのは。」

「ホントに困ったもんだ。」


 うんうんと頷くギルマス。


「で、何の用ですか?」

「ああ、今日の式典で、アダマンタイト(ランク)冒険者としての認定式を合わせて行うことになった。そこで、アダマンタイト(ランク)の冒険者証を渡すことになる。」


 そういえば、まだ新しい冒険者証もらってないな。


「通常なら冒険者ギルドで渡すだけなんだがな、今回は事情が事情だけに王宮の式典と合同で行うことになった。」

「あー、ひょっとして、国から頼まれた?」

「お、よくわかったな。」

「うん、たぶん俺の報奨と関係があるわ、それ。」

「そうなのか?」

「ああ、そのために多数の貴族の前でアダマンタイト(ランク)冒険者である認定を行いたいんだろ。」

「そうか。まあ、俺には関係ないな。」

「確かにな。まあ、そんなことになったから、この後冒険者証を渡すな。」

「よろしくお願いします。」


 そう言うと、ギルマスは部屋を出ていった。そして入れ替わりによく知った顔が部屋に入ってきた。


「「ごしゅじんさま、どう?」」


 そう言って入ってきたのはドレスを着た召喚娘たちと、リンちゃん、そして付き添いの”青薔薇”の三人。そしてなぜかついでに入ってきたメフィ王女だった。


「おー可愛い可愛い。」


 そう言ってルナとリーフとリンちゃんの頭を折角セットした髪型が崩れないように気を付けながら撫でた。


「で、みんな着飾っているってことは、みんなも式典に参加するってことだよね。」

「そうです。まあ、本当はルナちゃんも本来の姿でいてほしいんですが、さすがに入らないのでドレスで参加になりました。」


 まあ、そうだよな。ルナは公爵逮捕の功労者だし、ミューは俺がアダマンタイト(ランク)冒険者になる前提だ。


「じゃあ、俺と一緒に出るってことか。」

「そうなるね。」

「じゃあ、メフィ王女以外みんなここで待機?」

「ええ、そうね…………って、私も一緒にここにいるわ!」

「そうもいかないだろ。なあ、セバスチャンさん。」

「そうですな。姫様には王家の控室がありますゆえ。」


 そう言って、メフィ王女の後ろに控えていたセバスチャンが返事をした。


「えー、私もヤマト様と一緒にいたい。」

「なりませぬ。姫様、さあいきますぞ。」

「ちょ、ちょっと、セバス――――――。」


 セバスチャンに連れられて出ていった。

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