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鉄道マニアが異世界で鉄道会社を起業する。  作者: 中城セイ
第2章 鉄道建設への準備
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第30話 職人ギルド

 翌日、例の物件を居宅兼事務所として使うための準備をすることにした。と言っても、4階に家具を入れるだけなのだが……。

 俺の計画では……


4階 俺の部屋 執務室

3階 幹部従業員の社宅

2階 本店従業員の社宅

1階 指定席券売所 旅行代理店

B1階 倉庫

B2階 ドリュフェス王都管区列車運転指令所


といった感じにする予定である。

 ここに運転指令所があることは極秘にする予定で、王国政府には一切伝えないことにする。地下2階へは指定された人物以外立ち入れないように魔道具で作る。

 指定席券売所は、日本で言う”みどりの窓口”だ。旅行代理店は将来的に必要になるかなと。温泉街に列車走らせるからな。



 店舗の改装のために、商業ギルドに行く。そこで、大工ギルドに繋いでもらうためだ。


「いらっしゃいませ。商業ギルドへはどう言ったご用で?」


 俺が総合受付に向かうと、受付の女性がそう聞いてきた。


「この度、新しい商会を起こすことになったのですが、本拠地の建物の改装工事を請け負ってくれる大工に心当たりがないかなぁと思って来ました。大工ギルドとかありますか?」

「ええ、大工、というよりは職人ギルドですね。もちろん紹介できますよ。」

「ありがとうございます。ギルマスにもよろしくお伝えください。マルサロス鉄道の大和と言います。」

「はい、承りました。これが、職人ギルドまでの地図です。」


 そう言って、地図を渡してくれた。


「じゃあさっそく行ってきます。」


 そう言って、職人ギルドまで向かった。




――――その日の午後

「ギルマス、お帰りなさい。」

「まったく、王家も仕方がないな。あんなの無茶だぞ。まあ、なんとかなったが……。なにか変わったことはなかったか?」

「ええ、こちらに、大工を探しに来た方が、ギルマスによろしくと言っておりました。」


 ん?なんで大工を探しに来た人物が…………って、


「そ、その方はなんと言う名前で……。」

「はい、確か『マルサロステツドウのヤマト』と名乗ってましたが……。」


 ああ、やっぱり。


「おい、もし今度、彼が来たら、V()I()P()待遇で対応せよ。この国の――――――――いや、この世界の商業を変えるかもしれん御仁だ。ただ、過度の接待はせぬように。いいな。」

「は、はいぃ。」


 彼は我々の常識をぶっ壊してくれる存在だろう。この()()を逃しては商業ギルドの名が廃る。


「今すぐ幹部連中を集めろ。緊急会議だ。」


 彼が鉄道を開業する前に必要な部門を設立しておかなくてはな。



 職人ギルドに来た。職人ギルドも商業ギルドみたいに総合受付があるので、聞いてみよう。


「ん、旦那?」

「あれ?リンちゃん?」


 ロビーに入るとそこにリンちゃんがいた。…………ああ、職人ギルドだから。鍛冶師も職人だわな。


「鍛冶ギルドもここにあるのか?」

「ん。」


 そういうことだったんだ。納得。


「大工の受付はどこか知ってる?」

「ん。」


 リンちゃんが指を指してくれた。


「ありがとう。」

「ん。行く。」


 ついてくるのね。


「オーケー。じゃあ行こうか。」

「ん。」


 そう言って、大工カウンターに向かう。


「そういえば、リンちゃんは用事があってここにいたんじゃないの?」

「終わった。」

「そうなんだ。」


 なんの用事だったかは聞かないでおこう。


「すみません、大工を派遣してもらいたいんですが……。」

「はい、建設ですか?」


 受付の女性が聞いてきた。


「いえ、改築で。ただ、近いうちに大規模な建設を依頼する予定ですが……。」

「はい、今回は改築で、近いうちに大規模ですね。どれくらいの建物を予定していますか?」

「そうですね、300m×100mくらいの建物と、まだどういう形か決めかねてるんだけど、200m×100m程度の建物ですね、王都では。」

「えっ、王都では!?」


 驚く受付嬢。


「ええ、あといくつかの都市に作る予定です。」


 作るの駅だからねぇ。どうしても大きくなるし、複数の都市に作るわな。作るの都市だけじゃないけれど。


「ちょ、ちょっと待ってくださいね、ギルマス呼んできます。」


 慌てて受付嬢が裏に走っていった。



 しばらくすると、受付嬢が頭が寂しいおっさんをつれて戻ってきた。


「あなたが大口の依頼人ですか?」


 大口?……ああ、駅とかの事か。


「ええ、商会の付帯施設を作ってもらいたいとは思っています、将来的には。でも今回頼みたいのは、本拠地用に購入した建物の改修工事です。」

「……そう、ですか。いや、そこの受付が数百メートル級の建物を複数注文してきたと言ってましたので。」

「ああ、それは近いうちに頼みますと言ったやつですね。大型の建物が必要になる事業を行いますので。」

「おお、そういうことですか。いつからで、どれくらいの規模を、どれだけの工期で注文されるのですかな?」


 ギルマスが聞いてきたので、素直に回答しようか。


「いつからに関しては、最速4日後から。規模は300m×100mの平屋を1軒と200m×100m程度の建物を1軒です。工期は平屋は10日前後で、もう1軒は半年から1年です。」

「かなり大規模ですな。ああ、平屋の方はその工期では難しそうですが、もう1軒の方は十分できますね。」

「あ、平屋の建物は、倉庫と同じように柱と外壁だけでいいです。」


 そう説明していたら、あることに気付き、追加注文を行うことにした。


「あ、あと、長さ20m、幅3mの木造の建物的なものを大量に発注するんですが、可能ですか?」

「……平屋の建物はそのようなものなら難しくはないな。木造の建物は、どれだけ作るかだが……。」

「そうですね、こちらの準備が整い次第、15両作ってもらって、最終的には1年で1万両作れればと思ってます。設計図も用意します。」

「さすがにここのギルドでは1年で1万は無理だ。」

「この国中の職人ギルドでならどうですか?」


 ギルマスは少し思案したあと。


「ふむ、不可能ではないか。だが、それだけの規模だと、王都に職人が来るだけでも一苦労だぞ。」

「いえ、各地で作ってもらえば俺が取りに行きます。()()()レベルの収納魔法があるので。」


 あ、みんな唖然としてる。まあ、そりゃそうか。


「まあ、しばらく先の話なんで改築の方を先にお願いします。」


 そう言って、改築の方の話を進めて、地上部分を数日で完成させることになった。地下は重要施設になるんで、触らさないよ。

運転指令所:鉄道の運行を管理する場所。


みどりの窓口:JRの指定席券発売所。最近、都市部ではみどりの券売機に置き換わりだしている。



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