表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
鉄道マニアが異世界で鉄道会社を起業する。  作者: 中城セイ
第2章 鉄道建設への準備
60/128

第24話 ルート設定2

「まず、地図からおおよそのルートを設定しましょうか。」


 そう言って、この国の地図を見る。ドリュフェス王国は東西に長い国土で、北は山脈、南は海に面している。ほぼ長方形の国だ


「陛下、この国の東西はおよそ何㎞くらいありますか?」

「ああ、東西は500㎞、南北は150㎞くらいだな。」


 以外と狭いな。でも中国地方より広いのか?


「起伏はどうなってますか?」

「ああ、基本的に北が高く南が低くなっている。東西はほとんど高低差はなかったはずだ。」

「山脈の高さは?」

「結構高いぞ。」


 何メートルかはわからないか。


「平地はどれくらい続いてますか?」

「ああ、海岸から緩やかに100㎞くらい続いてるな、その先はいりくんでいる。」


 50㎞くらい山地なのか。これは鉄道には辛いな。


「そうですね、ちゃんと地形を把握してからですが、南から75㎞位のところに東西に走る幹線を作って、そこから南北に支線を作る感じですかね。この王都がほぼ中心にあるみたいですし、ここから東西に伸ばすのがいいでしょう。あとは南部にもう一本幹線があるといいですね。」

「うむ……、言葉だけではわかりにくいな。よし、大地図を持ってこさせよ。」


 そういうと、宰相と内務卿が会議室を出ていった。しばらくすると、大きな紙の筒を持ってきた。筒の中から縦1m横2m半の大きな地図が出てきて机の上に拡げられた。


「わかりやすいようこれで説明してもらえんか?」


 国王陛下がそう言っていたらしいのだが、俺はおおよその高低差が書かれていたこの地図を見て、ルートを考えていたため、聞こえていなかった。


「鉄道の勾配は、できれば30パーミルまでに抑えておきたいです。ただ、ここに山が延びてきているのでここを避ける必要があります。」


 俺が指していたのは王都から西に150㎞ほど行ったところの街道の峠だ。日本だと箱根みたいな場所になる。馬車なら難しくないのだろうが、鉄道の幹線が走るには勾配がキツくなりすぎそうだ。街道自体も曲がりくねっている。


「南の海岸沿いは比較的なだらかなので問題なさそうですね。やはり問題はここだけですね。ところで、この国には火山ってありますか?」

「火山?」

「ええ、火山がわかれば後々に役に立つんですよ。火山の噴火で破壊された鉄道があったりしたんでね。」

「なるほど。だが、それは地形からではわからないのか?」


 陛下が疑問をぶつけてくる。


「それが、俺の専門は鉄道で、地質学や火山学じゃないんでわからないです。」

「そうか、それで、どう調べればいいのだ?」

「歴史に噴火の情報がないかですね。」


 火山大国日本に住んでいた俺は当然火山の噴火災害をよく知っている。有名な雲仙岳の火砕流や、話に聞く昭和新山やヴェスヴィオ山でも鉄道が被害にあっている。それをできる限り避けたいと思ってる。


「そうだな、さすがに時間がほしい。資料が多くてな。」

「頼みます。ところで、これからこの地図上でルートを指します。その上で疑問があれば言ってください。」


 全員が頷いてくれたので、地図上でルートを指し示していく。


「なぜここを通るんですか?こっちの方が真っ直ぐ行けますよね。」

「さっき言った勾配の話です。あと曲線を考えたらこっちかなって。」

「なるほど。では、ここに鉱山があるのですが、作ることはできませんか?」


 それは気づかなかったな。おっと、鉱山の近くにあれがあるんじゃ。


「ここって、温泉が湧きません?」

「ああ、確かに湧きますが……。」

「なら、ここに向かって走らせたあと、その先を鉱山に繋げましょう。」

「ですが、温泉な「だからいいんだよ。温泉は日本人の心の故郷だよ。日本からの転生者、転移者のためにも、この温泉に線路を繋げる。」

「お、おう。」


 やっぱり鉄道に観光を組み込むのは基本だからね。


「そうなると、王都から、こう繋げると、いいんじゃないかな。」

「なるほど、勾配の関係ですね。」


 宰相は理解したみたいだね。


「あと、将来的にこの場所にトンネルを掘って繋げたいね。」


 そう言って、最初に避けると言った場所を指差す。


「まあ、2年くらいを目処に整備できたらいいかなと思っています。」


 魔法のある世界だけど、それでも限度はあるだろう。


「そうですか。では、開業は2年後に?」

「いえ、まず最初にこの王都と交易都市のウェルミュまでと、同じく王都から港町まで、そして王都から温泉地までの()()()()()()()()()()()()()()()()()。」

「そんな早くできますか?」


 商業ギルドのギルマスの疑問は確かだ。


「すでに動力の目処はたっています。そして、防犯装置と運行に必要な装置も研究が終われば実用化できます。運転士は最低3~400人は育成しておきたいので、その時間が欲しいですね。あとは建設ですが、レールは規格があるんでこっちで作ります。線路の基礎も土魔法で十分作れるでしょう。駅本屋は大工さんに任せればいいかな。」


 場所さえ決まればこの辺りは早いだろう。

駅本屋:駅の本屋さん……ではなく、駅の主要な施設が入っている建物。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ