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鉄道マニアが異世界で鉄道会社を起業する。  作者: 中城セイ
第2章 鉄道建設への準備
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第23話 ルート設定1

 翌朝、国王陛下から呼び出しを受けた。内容はどこに鉄道を走らせるかの打ち合わせだ。


「よく来てくれたヤマト殿。さっそくで悪いのだが――――」

「あ、その前に、商業ギルドのギルマスと会えるよう紹介状をください。」


 昨日は思いの外日本の話で盛り上がって、結局ギルマスに会いに行く時間がとれなかったんだ。


「いや、実はな、その商業ギルドのギルマスに来てもらっているのだ。交易路の話は商業ギルドに話を通しておくのがいいからな。」

「おお、それはありがたい。昨日、会いに行きそびれたんで。」

「……よしっ。」


 こっそりガッツポーズをする王様。まあ、やらかして娘に睨まれてたからなあ。


「では、商業ギルドのギルドマスターを紹介しよう。ゲオルグ=ゴルディア殿だ。」


 ほっそりとした眼鏡の男性が立っていた。パッと見たら執事と言われても納得してしまうだろう。


「ゴルディアです。よろしく。」

「新庄大和です。名字が新庄で名前が大和です。」

「アダマンタイト(ランク)冒険者と会えるなんて光栄です。」


 そう言って握手を求めるゴルディア氏。


「いえ、今後、商会を始めるので、何度も会えますよ。」


 そう言って、俺は握手に応じた。



 会議室に来た俺たちは、侍女たちの案内で席に着く。今回の打ち合わせに参加するのは、俺、国王陛下、メフィ王女、宰相、財務卿、内務卿、商業ギルドのギルマスだ。


「ヤマト殿は初めて会うな。彼女が内務卿。フィアーネ=ミリーア=ペリデュストだ。彼女が我が国の貴族の取りまとめとか公共事業を担当している。」

「フィアーネ=ミリーア=ペリデュストです。よろしく。」


 内務卿は40代に見える女性であった。


「さて、今日話し合うのはこの国における新しい流通網についての話だ。やるやらないを決めるのではなく、どう作っていくかになる。」

「陛下、それはすでに決定事項なのですか?」


 さっそく内務卿から質問が飛ぶ。


「うむ、決定事項だ。そこにいるヤマト殿への報酬の一部となっておる。」

「そうですか。すでにお約束されているのですね。ならば仕方がありません。」

「うむ、ではまず今から配る資料を見てもらおう。」


 そういうと、秘書?執事?そんな感じの人が紙の束を配った。1枚目は俺と交わした契約内容の写し、2枚目以降は簡単な地図とそれぞれの特産品や名産品が書かれていた


「まずは、1枚目。これは我が国とヤマト殿との間で交わした契約だ。書いてある通りヤマト殿に鉄道建設を許可する内容となっている。鉄道とはなにかはヤマト殿に説明してもらおうと思う。」


 国王陛下のあとを継ぎ、俺は鉄道の説明を始める。


「鉄道は都市間の公共交通機関です。簡単に言えば、馬車を長大化、高速化したものだと考えてもらえば、わかりやすいかな?

 ただ、規定のルートしか走れない、停まれる場所は指定の場所のみ、勾配に弱いなど、弱点もありますが、快適かつ高速で輸送できるので、流通や移動に()()()が起こります。

 また、その利便性から鉄道の停まる場所、”駅”周辺の発展と、駅のない地域の衰退が考えられます。実際、俺のいた世界ではそういったことが発生しています。なので、どこに鉄道を走らせるかを一緒に考えていただきたいと思います。」


 頭を下げると、拍手が起こった。拍手が終わると、商業ギルドのギルマスが手を挙げて疑問を投げ掛けた。


「鉄道の輸送力と速度を教えていただけませんか?」

「そうですね、輸送力は1両当たりの座席定員が80人から100人くらい、それを()()()()()()()を想定しています。速度は、最高時速100㎞、表定速度――――停車時間を含めた平均速度が60~70㎞/hになればいいかなと思っています。」

「「「「「「!!」」」」」」


 あれ?なんでみんな驚いてるんだろう?国王陛下やメフィ王女、宰相は聞いていたでしょ?


「……ヤマト殿、軍事利用できないように契約を結んだのは英断ですな。そこまでのものであったのなら、どの国も軍事利用するために欲します。」


 宰相の発言に、会議室内にいるみんなが頷く。


「だから最初から軍事利用の禁止を契約に盛り込んだんじゃないか。部隊を丸々移動できるなんて軍事利用したくなるに決まってるだろう。実際、俺のいた世界では、軍に()()()()を作って、進軍するとそこに前線までの鉄道路線を作る部隊を作ったくらいなんだから。」

「だから、最初に言ったのが軍事利用の禁止だったんですね。ヤマト殿が()()()()()()だったら反故にしてもおかしくないのですが、さすがにアダマンタイト(ランク)冒険者となると、利用する軍が先に消滅しかねませんからな。」


 宰相が頷きながら呟く。まわりもみんな頷いている。


「じゃあ、実際どういうルートで建設するか、相談しましょう。」

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