第21話 黒魔鉱
翌日は金属について調べようと思ったので、餅は餅屋とリンちゃんに会いにウリアさんの所にいく。いまだ一般常識をつけてもらうためにウリアさんに預けているルナとリーフと一緒にいる。
「ウリアさん、リンちゃんいる?ちょっと聞きたいことがあって……。」
「おう。」
リンちゃんがたまたまウリアさんと一緒にいたので、返事をしてくれた。
「なんだ?嫁にしてくれるのか?」
うん。ぶれないな、リンちゃんは。
「そうじゃなくて、ちょっと金属で聞きたいことがあってね。」
「そう。」
ちょっと残念そうなリンちゃんに対し、俺は聞きたいことを聞く。
「固くて安い金属に心当たりない?」
「ん…………。――――――――ああ、黒魔鉱。」
相変わらず、シンプルな受け答えだな。
「黒魔鉱?ああ、あの使えない金属。」
ウリアさんが話に入る。
「使えない金属って?」
「ん、重い。加工しづらい。」
「なるほど、使えそうだな。」
「どういうことなんだ?わからんのだが。」
そう会話する俺たちに、ウリアさんが疑問をぶつけてきた。なので、俺は解説することにする。
「ああ、黒魔鉱っていうのは、比重――――体積当たりの重量が大きいのうえ、加工するのが難しい金属なのでそういうものを使った工作物に最適だなって話。まあ、鉄道関係だよ。」
「そういうことか。」
「まずは黒魔鉱を手に入れて、特性を調べたいんだけど、どこかで手に入らないか?」
「ん、鍛冶ギルド?商業ギルド?冒険者ギルド?」
「まあ、その辺りか。」
「今度はわかるぞ。その3つのどこかで手に入るんじゃないかってことだよな。ボクも協力しよう。」
そうウリアさんが言ってくれた。
「じゃあ、ウリアさんが冒険者ギルド、リンちゃんが鍛冶ギルドに行ってくれ。俺は商業ギルドに行ってくる。ちょっと根回しをしておく必要もあったしな。」
そういうと、二人も頷いてそれぞれギルドに向かっていった。
巡回をしている衛兵に道を聞きながら、商業ギルドに向かう。鉄道事業をするなら、商業ギルドとは仲良くする必要があるからね。
商業ギルドの建物はかなりでかい建物だった。役所並みの大きさかな。
ギルドの扉を開けると、正面に総合受付があったので、そこで話をしてみる。
「すみません、2つほど伺いたいことがあるのですが。」
「はい、なんでしょう。」
「一つは黒魔鉱を手に入れたいので、その方法がないか。あとは、近いうちにある商売をするので、手続きの確認ですね。」
そう告げると、緑の髪をポニーテールにした受付嬢が、2枚の書類を渡してくれた。
「これが商会の登録用紙です。商会名、会頭の名前、業種と主な商品、商会の拠点の住所、後見人を記載のうえ、1番の窓口に渡せば商会として登録できます。
黒魔鉱の方は12番の窓口が鉱物関係の紹介になるのでそちらにお願いします。」
「わかりました、12番の窓口に行ってみます。……ところで12番の窓口ってどこですか?」
あっという顔をして、受付嬢が頭をかきながら教えてくれた。




