第4話 アダマンタイト級冒険者
「あ、この件を解決したらアダマンタイト級に昇格な。」
「「「「「「「「はぁ~~~~~!!?」」」」」」」」
王都ギルマスのとんでもない発言に、その場にいる全員が声をあげた。
「ああ、実は冒険者ギルドの内規で、オリハルコンとアダマンタイトへの昇格のためのルールがあってな、オリハルコン級は『世界を救う』って無茶なことが起こらん限り昇格できんのだが、アダマンタイト級は『国に匹敵するような実力、または国が敵対することを諦める実績』となっていてな、ピクシーの一族を従えてる時点で昇格規定を満たしているのだ。あとは貢献度だけになっておって、今回の件が済めばそれも満たすので、昇格させざるおえんのが実状だな。ちなみに、ミスリル級への昇格も、『どうせ、すぐアダマンタイト級になるんだから、どの級でも構わんだろう』っていうわしの諦めも入っておる。と言うことで、金級の冒険者証は一応準備してたんだが、ミスリル級は用意するのに数日かかるから今回には間に合わん。よって、金級の冒険者証と、ミスリル級であることの証明する書類を渡すことにする。」
そんな規定があったのか。確かにピクシーを一族単位で配下にいるって言うのは、いつでも暗殺できる事になるからなあ。しかし、ここまで強い権力になってしまうと……。
「陛下、ちょっと……。」
「……ああ、そうだな。」
俺は国王陛下を手招きして(不敬罪になりそう。)一旦退室する。
「陛下、確認するけど、もし恩を売られたアダマンタイト級冒険者から鉄道建設の話を聞いたらどうする?」
国王陛下に耳打ちする。
「そうだな、うちの場合、娘を助けてもらった恩だから一概に言えないが、まあ話を聞いたら普通断らないな。侵略に使おうにもアダマンタイト級冒険者に目を付けられたら国を維持できなくなる。」
驚いた。そこまでの権力か。
「ちなみに、ミスリル級は対等、白金級は強力な協力者、金級は国のトップクラスだな。ということで、うちの娘を嫁にしないか?」
「いきなりだな!まあ、権力を理由にできなくなったしな。」
俺は肩をすくめて答える。参ったものだ。
「まあ、うちの祖国は一夫一妻制だったんで、どうするかは保留ってことじゃダメか?」
「娘ももう12だからな、そろそろ婚約者を決めねばならん。で、俺としては筆頭候補はお前なんだが。」
うわぁ、貴族めんどくせぇ。
「でだ、俺としても変な奴に娘はやれんので、虫除けがわりに婚約者候補にしてくれないか?」
「だから――――。」
「ああ、アダマンタイト級冒険者ヤマトの婚約者候補の一人にうちの娘を入れてくれという話だからな。」
「え、ええ~~~~~っ!?」
驚いてしまった。そりゃ、普通なら王女様の婚約者候補に入る話なのに、王女様が婚約者候補に入るってことだからなぁ。それに―――――
「婚約者候補なんて……。」
「もうすでに2人から婚姻を求められたと聞いたが。」
おう、そういえば、リンちゃんとルナにコクられたんだっけ。
「2人もいるんだ。3人も変わらんだろ。それに、うちの娘が側室でもかまわんしな。」
「おい、国王。それでいいのか?」
思わずツッコむ。
「娘が幸せになるなら構わないさ。それに、次代は問題ないからな。」
「そうなのか?」
その言い回しが不思議に思えた。従兄弟でもいるのか?
「ああ、娘に弟か妹ができるからな。」
ご懐妊だったか。
「ああ、なるほど。それは、おめでとうございます。」
「ありがとう。まあ、そう言うことで、産まれてくるのが息子だった場合、その子が王位継承権の1位になる。もし産まれてくるのが娘だった場合継承順は変わらないので、娘には今のうちに自由にさせている。まあ、貴殿に貰ってもらえるなら継承権よりも優位になるがな。」
「あはは……。」
さすがにこのおっさんは国王なだけあって、したたかだな。




