第33話 王都
翌日の昼過ぎ、ついに王都が見えてきた。平野の真ん中にある都なんで、王都を囲む城壁とお城の上部しか見えないんだが……。
さすがに王都に入るときには検問があるのだが、貴族はスルーされるらしい。俺たちも同行してたため入場待ちの列に並ぶことなく貴族用の門から入ることができた。
王都に入ると、賊たちはそのまま衛兵に連れていかれた。あ、首領も別枠だが同じように連れていかれた。俺たちは、王都の入り口に馬車が追加で用意されており、その馬車に乗せられた、俺以外は。馬車の定員が8人だとかで俺はメフィさんと一緒に乗ることになった。リンちゃんとルナはこっちに乗りたそうにしていたが……。
メフィさんが町の解説をしながら馬車は中心部に向かっていく。まあ貴族の屋敷なら中心近くにあるだろうな。
そのまま馬車は、大きな屋敷がある区画に来た。区画の間にまた検問があったのだが……。貴族街ってところなんだろうなあ。
馬車は貴族街の中心をそのまま真っ直ぐお城の方に向かっていく。止まる様子がないんだが……。
「メフィさん、ちょっといいかな?」
「ええ、どうぞ。」
「この馬車、お城に向かっていってないか?」
メフィさんは答えず、ニッコリ微笑むだけだった。
チラッとセバスチャンさんを見ると、こちらも微笑むだけだ。メイドさんも同じように微笑んでいた。
嘘だろ。異世界に来てまだ5日しかたってねえのに、王様に会うはめになるのか!?
馬車は無情にも城門をくぐり、城内に入る。前庭だろう場所に馬車は止められ、みんな降りる。
「それでは、後程。」
そう挨拶し、メフィさんは去っていく。唖然としながら、突っ立っていると、もう一台の馬車から8人が降りてくる。特に気にしていない3人(というか、3体?)と、俺と同じく呆然としている4人、そして、確実に知っていて黙っていた1人。その1人に声をかける。
「ウリアさん、知ってましたね、彼女が王族だってことを。」
「ああ、ボクは元王宮騎士で、王女様の近衛をしてたんだ。まあ、地味で張り合いのない職場だったんで辞めて冒険者になったんだが、まさかまた王宮に来ることになるとはね。」
「黙ってた理由は?」
「王女様から内緒にしてくれって合図を出されちゃね。」
「あーなるほど~。」
で、他のみんなには伝えたんだな。紹介の時、変な様子だったし。
会話中に案内の侍女?みたいな……、そういえば侍女とメイドって違いがあるのか?まあ、その侍女が城の中を誘導してくれた。まあ、途中で俺は別室に案内されたけど……。
サブタイトル、『王都』と書いたけど、町中は一瞬で通過した(笑)※王都には来た。




