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鉄道マニアが異世界で鉄道会社を起業する。  作者: 中城セイ
第1章 鉄道開業の許可を取ろう
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第20話 依頼

 異世界召喚二日目の朝、軽く食べようとしたら、なんと焼き鮭に納豆と味噌汁の完全和食だった。どれだけ食いたかったんだよ。過去に来ていた日本人。ちなみにルナには骨付き肉(生)だった。

 今日の予定は、ギルドの図書室で情報収集と自分の戦闘力を確認することだ。まずはギルドに向かう。


 ギルドに行くと、オルガさんが受付に座っていた。


「こんにちは、オルガさん。図書室使わせてもらいますね。」

「はい、どーぞ。」

「あ、ギルドマスターには内緒で。」

「……なるほど、了解です。」


 オルガさんに許可を取ってると、後ろから


「ヤマト君、おはよう。」


 振り向くと、ウリアさんだった。


「おはようございますウリアさん。」

「午前中は図書室ですね。午後からは体慣らしに依頼をやってみます。」

「そうか、ボクたちは明後日王都に向かうのだが、君はどうする?」

「なら、一緒に行きましょう。リンちゃんも連れて行くことになります。」

「じゃあ明後日の朝8時にここで待ち合わせでいいかな?」

「いえ、武器屋にしときましょう。」


 ウリアさんはピンときてくれた。


「ああ、確かに武器屋の方がいいな。じゃあそれで。」


 別れて図書室に向かおうとして、ふと思い付き、オルガさんに声をかける。


「あ、オルガさん、図書室の使い方を図書室で教えてもらえませんか?」

「えっ、はい。ちょっと待ってくださいね。――――はい、いいですよ。行きましょう。」


 休憩中の看板を出し、オルガさんは図書室に案内する。


「はい、こちらが図書室です。」


 図書室にはそれなりの数の本が並んで――――、そこまで大きくないな。


「基本的に貸し出しはなしです。まー冒険者はいろんな意味でちゃんと”()()()()こない”から。」

「あーなるほど。」


 確かに、危険な仕事だからなぁ。


「で、なんのようですか?」

「まあ、気づきますよね。簡単に言うと、ギルドの移籍とかしないんですか?という話をしようかなと。」

「あー、なるほど。ですが、ヤマトさんには関係ないんじゃ―――」

「お世話になっている人が、不条理な理由で不幸な目にあっているのを助けようとするのは、普通でしょう。」

「…………確かに、普通ですね。」


 クスリと笑うオルガさん。


「確かにギルドの移籍を考えたことはあります。ですが、一介のギルド職員である私が移籍希望を出しても、ここのギルマスに握りつぶされるだけなので、諦めてますよ。」

「じゃあ、例えばなんですが、ある程度高い地位につけるくらいすごい高い能力を持つ冒険者が、世話になったからという理由で他の場所に職員を引き抜くことはできます?その時にその職員が不当に扱われているというのも伝えて……。」

「……できなくはないですね、ただ伝説級の何か――――例えば、()()()()()を手懐けるほどの力の持ち主なら、十分できますね。」

「実績があればより確実なんでしょうが、さすがにすぐは無理ですね。」

「んーそれなら、一つありますね。」

「あるんですか?」

「後で受付で渡しますが、本来銀等級の依頼なんですが、ここのギルドに銀級(シルバーランク)以上の冒険者が《青薔薇》の皆さんしかいらっしゃらないので、等級は少し低い冒険者に依頼を出すことは可能です。依頼内容は、《盗賊団討伐》です。」

「へ、盗賊団ですか?」

「ええ、村一つ占拠されてます。」

「……なるほど、高等級の冒険者なら1グループでなんとか出きるけど、低等級の冒険者では、数を揃える必要がある。ただ、ここは辺境で高等級の冒険者はいないし、低等級も数が揃わない。だから誰も手をつけられない依頼になっていると。」

「そういうことです。ヤマトさんなら不可能じゃないと思うのですが……。」

「そうですね、あとで受付に行きます。まずは調べておきたいことを先に終わらせます。」

「わかりました。では、準備してますね。」


 まずは、自分の職業(ジョブ)にある魔道具師で道具を作るために、どこで材料を手に入れれるかを調べておかないとな。



 一時間ほど探したが、結局わからなかった。もっと大きい都市に行けばわかるかな?



「オルガさん、お待たせしました。依頼を見せてください。」

「はい、こちらです。」


 依頼は《ブロームの村》を占拠している盗賊団の討伐。辺境なので騎士団は来ないので、冒険者に白羽の矢が立ったが、そもそも冒険者が少ない辺境では手出しができないほどの規模だったため、依頼をこなせないからの盗賊団の規模が大きくなるのコンボで塩漬けになっており、国が動き出す寸前ってところらしい。

 確かにここまで大きくなった盗賊団を潰せれば実績になる。そしてブロームの村までの距離は徒歩で1日。馬なら半日というところらしい。ルナならもっと早く着くかもしれない。


「なるほど、戦闘能力は高くないですけど、召喚術もあるのでなんとかなるかもしれませんね。受けましょう。」

「ありがとうございます。――――言っときますけど、戦闘能力()一般レベルを遥かに超えてますからね、ヤマトさんは。」


(あーそういえば、一般的に上限がレベル10の世界だから、レベル19の刀でもチートだった。)


 戦闘能力は他より低いけどそれでも達人以上の力があったことに気づいていなかった。


「それじゃあお昼食べたら行ってきますね。」

「それだと夜に――――ああ、夜襲をかけるんですね。」

「いえ、騎乗レベル高いし、ルナ――――フェンリルに乗っていったら早くつくんじゃないかなって思って。」

「……ああ、そういえば。ヤマトさん自身も規格外(チート)だったのを忘れてました。」


 今も大人しく横に付いてるからなあ。ただの大型犬にしか見えない。


「じゃあ、行ってきます。」

「はい、よろしくお願いします。」


 食堂で日替わり定食(今日は唐揚げだった)を食べ、ブロームの村に向かった。ルナには狼用の餌だった。さすが冒険者ギルドの食堂。――――お金はオルガさんに借りました まる。

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