第19話 従魔証とこれから
宿に向かうためウリアさんと店を出たら、物凄い勢いで尻尾を振ってじゃれてくる大型犬がいた。5時間ほど経っていたのに店の前で待つとはかなりの忠犬だな。
「ところで、召喚した魔獣の認識証みたいなのはあるのか?」
「従魔証だな。魔道具屋で売っている。」
「そうか……、魔道具だったら作れるかもしれない。」
「……君の能力はおかしいよ……。」
チートなんだから仕方ないじゃないか……。
「先に魔道具屋に行かないといけないですね。」
「では、案内しよう。」
ウリアさんの案内とお金で従魔証を購入した。登録は冒険者証があればできたので、登録をして宿に向かった。
宿では一人部屋を確保してもらったので、ルナを連れて部屋に入る。
夕食まで少し時間があったので、これから先必要なものをノートに箇条書きしていく。
・お金
資本金としてある一定量は必要(できれば金貨100枚以上)→冒険者で一山当てる?
・権力者とのコネ
一定以上の活躍をすればできる?→冒険者で一山当てるとできそう?
・製造
レールや車両、運行システム等の作成→技術者は1人確保済み、資材の購入にお金→冒険者で一山当てる。
・起業
上3つが目星がついてから。できればお金をためた後、先に起業すべき。
「こんなもんだなぁ。やっぱり金とコネが必要だな。しかも今打てる手が冒険者しかない。」
冒険者になっても、コネと金が手に入るかが不透明だし、まだ先は見えない。
とりあえず、レールに関しては無からは作れないが、錬金魔法で安くて硬い金属を作成しレールを作る。レールは50キロレールを元にすればとりあえず大丈夫だろう。
車両――――実際には機関車を作るわけだが、これもまた問題が多い。この世界に”電気”がある可能性がほぼ皆無だからだ。正確には発電所が必要だが……、ファンタジー世界に発電所があったらビックリだな。と言うことで、機関車は内燃機関になる。内燃機関だとやっぱり普通に蒸気機関だよなぁ。蒸気機関車を作るなら燃料のことも考えないとな。魔力動車が作れればいいんだが、今後の課題だな。
保安装置は当面、運転本数が少ない間ならタブレット閉塞を使うとして、鉄道無線くらいは欲しいな。通信魔法の魔道具とかあればいいんだが。
あとは、もし軍事利用しようとした場合の対策だけど、まず、一つ目はマスコンキーを用意する。二つ目は……魔法的のものがあればな。
夕食は、従魔のルナの分も出してくれた。骨付き肉(焼き)だ。俺の方はステーキだった。食べたら豚っぽかったのでトンテキかも。
50キロレール:1m辺り50㎏の重さで作られたレール。数字によって運行できる機関車の重量が決まる。
タブレット閉塞:金属製の円盤を持っている列車のみ、その区間に入れるようにする事で正面衝突を避ける方法。円盤の中心に穴が開いており、その形で判別する。
マスコン:マスターコントローラーの略。車で言うアクセル。




