第16話 唸れ!刀鍛冶10レベル!!
少し待つと、店の裏から背の低いおっさんが、現れた。
「お前が鍛冶師だと。」
「ああ、一応鍛冶はできる。」
まだやったことないけど、チート技能でなんとかなるだろう。
「刀は作れないぞ。」
「工房を貸してもらえたら自分で作るよ。」
「ふむ、だが、ただで貸すわけにはいかんな。実力を見せてもらおう。」
まあ、普通そうだわなぁ。
「何か簡単なものを作って見せると言うことかな。」
「そういうことだな。ナイフを作ってもらう。それを見てからだな。」
「わかった。材料は?」
「工房に鉄鉱石がある。それを使え。」
「わかった。じゃあよろしく。」
そうおっさんと話していると、
「ヤマト君、時間が掛かりそうだから私が宿を用意しておこう。ギルドの宿泊施設だとアレだしな。」
ウリアさんが気をきかせてそう言ってくれた。
「じゃあ、お願いします。」
「宿を決めたら、私がここに戻ってこよう。」
「わかりました。」
「おい、早く来い。」
「すみません、今行きます。」
鍛冶師のおっさんの後をついて鍛冶場に向かった。
「そういえば、お前、何て名だ?」
「あ、大和と言います。」
「そうか、俺はガイエンと言う。」
「ガイエンさんよろしくお願いします。」
「ワシの事は親方と呼べ。」
「あ、はい親方。」
「この部屋だ。入れ。」
鍛冶場に入ると、そこには緑色の髪をした12、3歳くらいの女の子が居た。
「おい、親父。そいつは誰だ?」
「ヤマトだ。鍛冶ができる。」
「どれくらい?」
「これから見る。」
「そう。」
会話が短いなあこの父娘。
「レン。」
女の子はこちらを向いて、一言だけ発した。レンってなに?まさか……
「君の名前かい?」
「そう。」
「レンちゃんって呼んでいい?」
ひょっとしたら実年齢は向こうが上かもしれないけど……
「ん。」
それどっち!?、いや、微かに頷いた。それでいいんだ。
「それじゃあ親方、材料をお借りします。」
そう言って、黒い石――――おそらく鉄鉱石を手に取ってみる。これを使ってナイフを作るんだよな。初めてだから緊張するな。チート能力に頼ろう。
錬金魔法を使って、鉄鉱石を錬成するか。と言っても金属もあまり詳しくないからなぁ。鉄道車両に使われている金属……。
あるじゃないか!鉄道車両に使われていてナイフ――――と言うか、”包丁”に使われている【ステンレス】が。
まず、鉄鉱石を錬金魔法でステンレスの塊にして、その塊を炉に入れて熱する。そして…………唸れ!俺の”刀鍛冶10レベル”!!




