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第14話 名付け
町に出て最初に向かったのは、武器屋だ。武器がなければ話にならないからな。
「そういえば――――。」
後ろをついてくる狼ことフェンリルを見る。
「わう?」
「一応こいつの主になったんだから、名前をつけてやらんとな。」
「そうですね、従魔証にも固有名を記載する欄がありますし。」
「じゃあ、何て名前にするか……。」
尻尾を振るフェンリル(大型犬)。
「そういえば、お前、雄か?」
「わふぅん。」
「じゃあ、雌か。」
「わん。」
激しく尻尾を振る大型犬。というか、さすがフェンリル、言葉分かるのな。
「んー、じゃあお前の名は『ルナ』だ。」
「あおーん」
千切れんばかりに尻尾を振りながらじゃれてくる大型犬。
「こっちが言葉を理解できたなら、本来の名前でと思ったんだがなぁ。」
「わふん」
「そうか、名前を付けると言う習慣自体が無いのか。」
「わんわん」
「嬉しいんだな。これからよろしくな、ルナ。」
「わおーん」
「……会話、成立しているよな。」
ウリアさんのささやかなツッコミを聞きながら、武器屋に向かっていった。




