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第30話 そして、半年……。

 半年かけて第1期の路線が作られた。踏切や駅はもちろん、鉄橋も図面を作りながらチートで作り、新しく西側の第1期線の終点になった町『ナンユウゲキ』へはチートで徐々に降りていく崖沿いの線路を作り、町の東側で地表に降り、町の南側を通って西側に駅を作った。もちろん近い将来分岐するための予定を組んで……。

 試運転と乗務員の訓練も順調だ。最近は車掌の訓練も始めた。車掌は編成が長いので1列車4名が乗務。1人3~4両の担当で、車内での2等立席券の発売と何かあった場合の対応なので、それなりのお金を持っている車掌長には護身用の装備を持ってもらう。相手に触れた状態でボタンを押すと電流が流れるスタンガンのステッキ版、スタンステッキだ。これは、駅員にも配布する。

 約款も作った。これは実際の鉄道と同じように駅員に申し出れば見ることができるようになっている。内容もほぼ日本の鉄道の約款に近いが、ひとつ大きく違うものがある。それは武器の持ち込みに関する部分だ。日本と違い列車に冒険者が乗る前提となるので、冒険者証を身に付けていれば持ち込み可能にすることにした。それ以外の持ち込みは原則禁止、ただし、例外として厳重に封をした武器は手荷物扱いで持ち込めることにした。商人や貴族の護衛に配慮したものだ。ただ、乗車中に封を切ったばあい、当人だけではなく、同乗者および封を切らざるおえなくなった原因の人物とその同乗者に鉄道利用の拒否をすることができるように約款に書いた。

 駅員も改札業務や手旗・合図灯の合図のしかた、緊急時の連絡方法、切符の販売方法も教えていった。切符は硬券で、駅ごとに必要な金額の切符……1時間ほどで行ける範囲の切符を用意した。大体この範囲が頻繁に乗客がいるだろう。2等券、1等券は手書きになるが、専用の印刷をした紙なので偽物を見つけやすくしている。ちなみに寝台券にも使えるように準備した。そしてこの世界の貨幣を考え、コインチェッカーを作った。魔法式でコインの種類と数を自動で数を数えてくれる。これで簡単にお釣りが渡せる。

 そうして、開業準備をしていると、王城――――――というか、鉄道院から呼び出しがあった。




「マルサロア鉄道社長、新庄大和、来ました。」

「あ、ヤマトさん。御足労かけてすみません。少しお話ししたいことが……。」


 鉄道院初代総裁になったメフィの執務室に来た俺は、メフィにうながされ、ソファに座る。


「で、話って?」

「実は、ウェルミュの領主が――「却下。」ですよね。そう伝えておきます。」


 そんなことを伝えるために呼び出したのか?


「それじゃあ本題に入ります。鉄道の開業準備は進んでいますか?」

「ん?ああ、それは順調に。」

「いつ開業するのですか?」

「へ?」

「いえ、この間駅の方へ行きました。もう十分開業できると思うのですが……。」


 あ、そういうことか。


「ああ、今は慣熟訓練をしているところだね。この後指定席券の販売を始めて、その後開業かな。」

「それで、開業日はいつになります?」

「そうだね、今が9月の頭だから早くて来月……って、来月は10月じゃないか!!じゃああの日に開業しよう!!!」


 そう言いながらソファから立ち上がり拳を握る俺。


「……あの、あの日とは?」


 あ、そうか。ここ日本じゃなかったや。


「あの日とは、俺の祖国日本に()()()()()()()()。明治5年9月12日。新暦に直して1872年10月14日。日本の東京府新橋駅から神奈川県横浜駅まで開業式典を行ったのが日本に鉄道が開業した記念の日になったのです!!ということで、10月14日に開業しますね。1等2等の券は1ヶ月前の9月14日から販売開始、販売は運転前日までで、当日は当面は販売なしの予定で。席数に余裕ができたら当日販売もあるかな。」

「は、はあ。とりあえず10月14日ですね。開業式典はこちらで準備しましょうか?」

「いや、警備は国にしてもらおうと思いますが、式次第はこちらで準備します。あと、開業時に要人にテープカットをお願いしたいと思います。国王陛下や鉄道関連の要人で3人くらい出していただけませんか?」

「そうですね。まずお父様は来てくれるでしょう。あとは鉄道院総裁の私、そして内務卿かな。」

「そこに、俺と商業ギルドのギルマスが加わった5人でテープカットかな。」


 俺は開通式典で一般的なテープカットを思い浮かべる。うん、なんとかなりそうだ。


「じゃあ、詳細が決まりましたら教えてください。警備等の打ち合わせもしないと行けないので。」

「そうですね。決まり次第伝えます。」


 こうして開業にこぎ着けたのであった。

日本に鉄道が開業した日:旧暦明治5年9月12日(西暦1872年10月14日)新橋駅(初代・後の汐留貨物駅、昭和61年廃止)から横浜駅(初代・現在の桜木町駅)までが開業。初日はは式典とお召し列車の往復運行だけで、一般向けの営業は翌日から。当初は3分の1が海上の築堤であった。




明日は日本に鉄道が開業して150年の記念の日で、本作品も次話マルサロア鉄道の開業をむかえます。なので、明日10月14日は一挙5話投稿します!投稿時間は以下の通りになります。


第31話 式典準備:4時

第32話 開業式典:6時

第33話 1番列車:7時

第34話 その先へ……:12時

第1部あとがき:21時


マルサロア鉄道の開業日の予定と同じ時間に投稿になります。

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