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鉄道マニアが異世界で鉄道会社を起業する。  作者: 中城セイ
第1章 鉄道開業の許可を取ろう
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第9話 荷物とウリアさんのパーティ

 そういった食文化の認識(?)を聞いていると、オルガさんが俺の荷物を持ってきてくれた。


「えーと、荷物はこの背負い袋だけですね。間違いなければ受け取りのサインをお願いします。」

「中身を確認してからでいいかな?」

「ええ、どうぞ。」


 さて、リュックの中身だが、実はほとんど入ってなかったりする。日帰りの大回り乗車中だったから時刻表、ノート、筆記用具、ペットボトル、スマホの予備バッテリーしか入ってない。そして、これらの物はこの世界ではほぼ使えない。あとは、ポケットに入っていた財布、スマホ、交通系ICカード、JR淡路から160円区間の切符など。やっぱり使えない。そういえば空間収納が使えるはずだよな。あとでなおしとこ。


「間違いなく揃ってますね。ここにサインすればいいですか?」

「はい、どうぞ――――って、文字も読めるんですね。」

「スキルに万能文字があるんで。たぶん書けるかも。」


 一応この世界の文字でヤマト・コイズミと書いてみる。


「はい、確認しました。では、また後程。」


 オルガさんを見送ったあと、ウェイトレスがしょうが焼き定食(ライス、味噌汁おかわり無料)と、ウリアさんが頼んでいた軽食“サンドイッチ”が届く――――食パンもあるのかよ。

 しょうが焼き定食を食べていると――――


「あー、ウリアが男と一緒に食事してるー。デート?」

「ごふっ」


 入り口から入ってきた少女の台詞にウリアさんがむせた。


「な、なに言ってるんだ、フィン。」

「見たまんまじゃん。男と向い合わせで座って食事しながら談笑してるって。」

「あー、確かに。だが、彼のことは知ってるだろう、この町に着く前に拾った青年だ。」

「まーねー。元気になったみたいでよかったじゃん。」

「その節は道もありがとうございました。無事生き永らえることができました。」


 俺は彼女に頭を下げる。


「いーよいーよ、あんな状態でぶっ倒れていたら誰だって助けるさー。」

「確かにあの状態は助けるな。」

「――俺ってどんな風にぶっ倒れてたんだ……。」

「聞きたいー?」

「聞きたいような聞きたくないような……。」

「それはねー、道のど真ん中で突っ伏してた。」

「――――それは、見て見ぬふりなんてできないわな……。」


 俺は苦笑いすることしかできなかった。


「そういえば、あと2人いるって言ったよな?もう1人ってどんなやつなんだ?」

「ああ、もう会ってるね。」

「へっ?……うーん、オルガさんじゃないだろ……。というか、目が覚めて以降、顔会わせたのオルガさんとあなた達しかいないんだが。」

「……もう一人会っている人がいるでしょ。」

「そんなはずは――――まさか!」

「その通りやで。」


 後ろから声がかかったので、後ろを振り返ると、予想通り先程しょうが焼き定食とサンドイッチを持ってきてくれたウェイトレスが手に焼肉定食を持って立っていた。


「ウチがもう一人のパーティメンバーで、ユリスって言うねん。よろしゅうな。」

「おお、よろしく。」


ちなみに、時刻表は大判の時刻表である。

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