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さよなら

作者: 柿畑 紫慧

ホントに、本当に、お疲れ様でした。


メッセージカードに何を書いたら良いものか分からなくて、ずっと悩んでいる。どんな言葉をもらったら嬉しいか、とか、何を書いたら心を動かせるのかな、なんて。

今まで色紙やら何やらを適当にこなしてきたツケが回ってきているなぁ、とつくづくため息が出る。定型分と決まり文句で形にはなるからね。だからこんな、ちゃんと自分にとってお世話になった、大切になった人に送る言葉が見つからない。自嘲したところで仕方ないんですけど。


もう一周回って、こうやって自分に酔った文章を書けば良いんじゃないかと思えてきたので、思いつくまま、言葉を並べています。気持ち悪いね、気持ち悪いよ。でも、もしこれが、俺なりの誠意だと受け止めてくれて、ほんの一部でも理解してくれるのなら。俺が悩んで出した言葉にも、いくばくかの価値があるのではないでしょうか。


こういうのって普通、思い出とか並べて感慨に浸っちゃうんでしょうけど、生憎僕がそういうタイプではないのは重々理解しているんじゃないかと。と言うより実際覚えていないんですよね、過去のこと。あんなことあったな、とか。自分自身に興味がないから、その付近のこともみんな忘れてしまう。書いてて悲しくなってきた、ほんとクズだな、俺。


でも、そんな俺でも、貴方との思い出っていくつかあって。それだけ俺に爪痕残して、去っていくんだなぁと思うと、ちょっと感慨深い。


ひとつだけ話そうか。仕事おわりに食事に行った時の事、覚えているかな?あの時が一番、俺の中で衝撃的だったかな。初出勤の彼女をなんの躊躇いもなく誘ったり、その後も一度も気まずくなる事なく会話が成立したり。俺にはひっくり返ってもできそうもないことを軽々とやってのけるあなたに、ただただ驚いていた。今だから言える事だけど、あの場、俺は相当気まずかったからね?まぁ二人が仲良くなれたのなら、それでいいと言うことにしておきましょう。


どうせ貴方のことだから、社会人になってもちょくちょく遊びには来るんだろうなと、勝手に思ってる。だからどうも、湿っぽくなる気がしない。どうせまた会えるよね、って。


それじゃ、また。そのうち、ご飯にでも行きましょ。


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