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竜に気に入られた乙女  作者: 相衣 律
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隠棲1

森の中に住み始めてから、狩りをしたり、畑を近くに作ったり、大抵のことは自給自足でまかなえるようになってきた。

幼子の間だけなら良いが…と親達が思っていた、竜と会話をしているというのは、チッタとの関わりをみるに、成長してもその能力は健在であった。

ウールは、森にきてからは隠す方法よりもその能力への対処法を考える方が増えた。

そこで、幼いスウリにではなく、チッタにどのような状態なのかウールが聞くと、絆の相手と話しているのと何ら変わらないとのことである。

どうして、そのようなことが出来るのかわからないか?と聞くと、ある言い伝えが竜の間であるが、それはまだどのような物か確信がないから言えないとのことである。

竜の間で言い伝えになっているのなら、古い文献が何かあるのでは無いかと、探し始めもした。

しかし、対処法を探している間にもスウリは成長していく。いつまでも家族とだけ関わっている訳にはいかない。

人間関係を学ぶ為にも、スウリには友だちが必要だ。それにもちろん勉強も。

スウリを一番人の目から護りたいのにそうとだけは言えないこの年頃。

なので、6歳になると、スウリは町の学校に毎日通いはじめた。学校で出来た友だちとは、できる限り町の広場で遊ぶよう促し、チッタが留守のときだけ友だちを森や家に連れてきて良いという約束も作られた。

竜舎のようにたくさんの竜に囲まれてる状態は奇異であるが、チッタと一対一で触れ合っているところなら、竜への知識が王宮や竜騎士より少ない町の人や子どもなら、親の絆の相手でもあるし、そこまで怪しまれないだろうが、念には念をいれてである。

そして、ウールは森に越してきてから、スウリに体力をつけさせ、体術や剣術もスウリとの遊びの中に入れていた。

他の3カ国の言葉も、学校に通うために町に行き始めたのならと、先生ができそうな人をたまたま商人の中に見つけたので習いに行かせるようにした。

どちらも、今後ふりかからないでほしいスウリへの災いに、もしスウリがあってしまったら、少しでも対処がしやすいようにである。

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