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Various World Online  作者: 束白心吏
第一章 βテスト編
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第七十三話 Calamity keraunosu 神々の王と紫目の刀使い

 俺はツキちゃんに在庫処分確定だった『MP回復薬』を渡し、前線に出る。今回は『万華刀』と『連技の鋭刀』を鞘から抜き………しょっぱなから割と本気ですよ。

 ………というか、ゼウスの動きはアーツでしか回避できないんですよねぇ。速すぎて。


「──《彩るは水の恩寵・それは甘美にして毒である》」


 後ろで、ツキちゃんの魔法詠唱が聞こえた。

 一体どんな魔法でしょうね?

 とはいえ気を抜くことはできません。俺は一瞬の隙も見逃さないように、ゼウス様にのみ意識を集中させる。


 数秒後、ツキちゃんの魔法が着弾して、ゼウス様が『麻痺』『拘束』状態になり、俺は『縮地』スキルで一気に近づき、アーツの連撃を浴びせる。

 まず右──『万華刀』で『一閃・即撃』。

 次に左──『連技の鋭刀』で『居合い斬り』。

 さらに右で『螺旋』。

 まだ回復していないゼウスに、俺は左手から『四季折々の万華鏡』にチャレンジする。

 まず春──『夜桜』。

 このアーツは発動時、AGIを100%上昇させ、敵の懐まで突進。そして相手の懐で何連撃も斬る技。

 この連撃を浴びせられる時間は僅か5秒。ですが周りの動きがスローになっているので………たぶんシステムによって意識が加速させられているんですね。

 五秒あれば、十連撃は余裕です。


 次は右で『瓊花』。

 このアーツは武器の力を無理矢理に引き出し、強斬りの一撃をお見舞いするアーツ。

 これで関節を斬ったら『切断』できました。すぐ再生されましたけど、何割かHPは持っていけました。


 次、左で『狐花』。

 このアーツは分身を作るアーツ。分身は、次に攻撃するまで消えません。

 俺はこのアーツを用い、ゼウス様の後ろに移動する。


 最後は右で『風華』。

 冬のアーツにして『華』のつくアーツ。

 このアーツは任意で少し距離をとり、刀の攻撃範囲の上昇と『連続追撃』という一回の攻撃で二回攻撃した事になる効果を一度だけ付与するアーツ。

 次回攻撃時に、MPも持っていっちゃうんですけどねぇ。


 ですがこれで『四季折々の万華鏡』の条件は揃ったわけです。ついでに『連技の鋭刀』の二つの特殊スキルの効果も発揮している。

 俺の視界の端──MPゲージの下に四色の四角の背景に刀アイコンが描かれたバフ、と大きく『技』と書かれたアイコンのバフが増えた。

 少し笑みが溢れる、俺は左手でアーツを発動させる。


「『花朝月夕』」


 このアーツ。面白いことに少し離れた場所からでも攻撃ができる強力なアーツなんですよね。『切断』の確定付与もしてくれる恐ろしいアーツなんですけど………この子もMPを多く持っていっちゃうんですよねぇ。

 更に止まらずにアーツを打ちたかったのですが………ゼウス様の硬直が終わった。


『………死ね』


 そう呟いて、ゼウス様が地面に手をつける。

 待ってました。


「『鏡花』」


 構えてすぐに、広範囲攻撃が来る。視覚にもダメージあるの酷くないですか? 泣きますよ? 泣きませんけど。

 俺は『鏡花』のカウンターでゼウス様にダメージを与える。

 今、ゼウス様の近くにいるのは俺と数人だけですね。ゲンテさんは広範囲攻撃前に避難していた。


『痛いな………雑魚が。我に歯向かうか』


 ゼウス様が俺に話かける。


「ええ、この世界を終わらせなんてさせません──よ!」


 俺は左手で『蓮華』を発動させる。

 え? 会話中の攻撃はご法度? いえいえ、俺は隙をついただけなんで。

 この『蓮華』のアーツでHPを回復させる。五割切っていた俺のHPは八割まで回復………火力高いことを喜べばいいのか、無尽蔵に思えるゼウス様のHPに驚けばいいのか。迷いますねぇ。

 とはいえゼウス様のHPゲージは全二段階ある内の一段目が、もう少しで削りきれるくらいにまでなった。前半終了ですか。


『──面白い。我も本気で戦おうではないか』


 ここまで来て、俺はゼウス様が硬直していたのではなく、力を溜めていた事に気づく。

 それは皆も同じだったようで。


『貴様らを叩きのめす。それから、世界を滅ぼそうではないか』


 そう言って、ゼウス様は甲冑から出てきた。

 いえ、大きくなっていってるという表現の方が正しいかもです。


 だって──


『我の本気を見せてやろう。異界の者達よ』


 それは甲冑の中から爆発するように巨大化しているんですから。

 俺は『縮地』で距離を大幅にとってMPとEPの回復に努める。


『貴様らは戦ったほうだ』

『人としてはな』


 いつの間にか、二メートル弱だったゼウス様の身長は、人間五人分の程まで大きくなっていた。

 そんなゼウス様が右足を上げる。雷を足に溜めているが見えた。

 俺は半ば条件反射のように『桜花』を発動させる。


『死ね人間──『雷霆(ケラウノス)』』


 それは死の宣告か。

 俺は『桜花』で避け、そのままゼウス様に突進していく。


「『暁零』」


 俺は見つかっていない状態からの攻撃時、威力が三倍になるアーツを使う。

 刀Lv8で使えるようになるアーツ『暁零』。


 このアーツは右袈裟斬り、左袈裟斬り、唐竹割、右薙ぎをくり出し、最後に全ての斬り方で交わった一点に刺突を加え、火属性の追加ダメージを与えるアーツ。

 強力なんですけど、その分EP消費も多くて、このアーツはMPも消費する燃費の悪いアーツ。

 その強力さ故に、俺は『カウンター・ダメージ』を多く与えられる。


『………ふんっ、鬱陶しい』


 ゼウス様は左手を上げる。

 その光景も、また神秘的ですねぇ………まあ神様だから当然なのかもですけど。


『顕れよ。我が眷属共よ』


 そう言うと、ゼウス様の横や後方に雷が何度も落ちる。

 その音が、俺には獣の咆哮のようにも感じられた。


『さあ、続きを開始しよう』

今さらですが『光彩』と『交際』は掛詞ではないです。ただの偶然ですね。色恋はそこそこ入れるつもりですが、今のところメインヒロインも何も考えてないですから。

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