第六十六話 趣味の人くらいしか知って得しませんよね
「推測ですが、ゼウスは倒せません。撃退が限界ですよ」
まず攻略法とその結論に俺が至った経緯。それを言う。ゲンテさんも頷いているようで。
「……じゃあ、『WF』は攻略させる気が無いってこと?」
「確かにプレイヤーだけでは攻略なんて出来ないですよ……これを見て下さい」
俺は自分のメニューが他人にも見えるように『ステータス可視化』を施し、全員に『special tester world element』の課題の一部を見せる。
「これは一部のプレイヤーが行っているテストなんですが、多分これを攻略する事が、ゼウス撃退に繋がります」
「……まあ、確かにそういう考え方が妥当だな。急な話だったし」
ツキちゃんとゲンテさんは頷いている。
シロさんとアイギスさんは頭の上にクエスチョンマークが浮かんでいる。
「俺はそれ以外にも『ボーナスチャンス』ってものもやりましたね。それも攻略の鍵だと思ってます」
「私もやった」
俺とツキちゃんは『報酬』で武器を貰ったし、俺はそれ以外にも『銅インゴット』を報酬として貰ってた。
めっちゃいいインゴットでした。
実は『鋼鉄刀【神楽】』はその銅インゴット作られていたり。
って、それはどうでもいいんですよ。
「ゼウスはギリシャ神話のどの神よりも強いです。それは神様達が仰ってましたよね?」
「う、うん………」
「ゼウスは所持している武器は当たれば即死。ゲームオーバーになるはずです」
「そ、そこ! なんでゼウスの武器に警戒しているの?」
シロさんはいい質問をしてきました。
「ゼウスの武器『雷霆』は神話中で『全宇宙を焼き尽くした』と記されているんですよ」
それ以外にも脅威はありますよ? でも「なんで?」って顔をしているんですよ? 解説くらい良いじゃないですか。俺だって人間だもの。
「そ、それは凄いね………」
俺もそう思いますよ………。
ゲンテさんに俺はアイコンタクトをする。
「あー、俺もショウと同じ結論に達してる。
いくか今回『雷霆』と『光輝』しか使われないからと油断できるわけじゃねぇ………てか、一番危険な武器だけ揃ってるな?」
他にも物騒な武器ありますけど………そうですね。神が鍛造した兵器『雷霆』と天空の輝きを纏った鎧である『光輝』──すいません。攻略させる気ありますか?
「──まあ、個人個人で頑張りましょうってとこじゃねぇか?」
「そうですね」
俺はメニューを開いて、スキルの構成を変更する。
戦闘系は《二刀流》《刀》《体術》《無属性魔法》《支援魔法》。
生産系は変わらず、その他は《歌》《楽器》《魔力操作》。
ちなみにUスキルとEXスキルは強制装備です。
「それじゃあパーティー組んじゃおっか」
そう言って、シロさんが俺達に『パーティー申請』を送る。
全員承諾。この後は自由行動となった。
趣味は人の心を、人生を豊かにする──らしいです。『心の癒し』という表現のほうが、私には合ってるんですけどね……。




