第六十二話 早とちりはアカンわぁ
俺は鞘に入っている『万華刀』を視る。
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銘:万華刀
Lv:MAX
専用アーツ
『朧花』『瓊花』『狐花』『氷花』
『解語之花』『花紅柳緑』『花朝月夕』
『花鳥風月』『百花繚乱』
『枯樹生華』『槿花』『華胥』
STR-10
INT+10
VIT-10
DEX+10
DEF-5
MIND+5
特殊効果
・満開
・華々の狂乱
・四季折々の万華鏡
詳細
ユニーク・ウエポン『万華刀』最大レベルの業物。
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ええ。恐ろしい武器になっていますね。予想はしてましたが軽々とその上を行く。
ちなみに『特殊効果 満開』は『花または華』のどちらかの文字がつくアーツの威力・効果の上昇。『特殊効果 華々の狂乱』は『花または華』の文字のつくアーツを連続で何回も使用していくと、HPが少量づつ減少していくのを代償に全ステータスを大幅に上昇させて、そしてアーツ威力も大幅に上昇させていく効果。『特殊効果 四季折々の万華鏡』はアーツの名前を四季──まさに春夏秋冬の順番で使うと発動できる特殊効果であり、アーツの例を挙げると『桜花』→『涼風之刀刃』→『狐花』→『氷花』。この順番にアーツを使えばいいらしいですけど、発動した時の効果が恐ろしいですね。まず全アーツの威力上昇。そして一回巡らせれば数分の間は効果が消えない。そして何より恐ろしい効果が巡らせれば巡らせれるほど、その効果が高まっていくところですね。
十分に恐ろしいじゃないですか。
「………これ、どうしましょう」
一応『万華刀』をメインウエポンに切り替えておきましょうかね。強いですし、一軍に昇華するのも納得の性能………あと武器のテストもありますし。
『それじゃあ、もう情報は与え終えたわ。何かあったら来てちょうだい?』
俺が一人装備を整えている内に、アテーナー様がそう言うと、摩訶不思議な世界から見慣れたアテネの街へ景色が変わった。
しかしアテネの街自体の光景は所々変わっている。
まず光の柱が街を囲うように立っているのだ。
………どうやら十二柱は十一ある光の柱の下にいるらしいですね。
アテネ様はニケ神殿の真上の柱ですかね?
俺はメニューを開く。
そして装備を確かめようと………おや。
「『special tester world element』…………?」
うん…………まあ…………うん。ポチッと。
しかし『選択できません。ある一定の場所へ行ってください』と出ました。どこでしょうかね?
散策でもしながら情報を集めてみますか。
気分転換に色々と見て回り、最後に人の少ない………というか人のいない宿の個人部屋で、その場所は開けました。
「『special tester world element』…………成る程です」
名の通り、スペシャル・テスターが行う………あれですよ。例えるなら実装エ○メント調査とか○機契約。
どうやらスペシャルテスターさんは『課題』に挑戦してクリアすると、報酬が貰えてかつ、システムの実装がされるらしいです。
「『ゲーム難易度評価』………『アーツ連続使用システムの実装』………多いですねぇ」
課題は星の数程。
例えば『ゲーム難易度評価』の欄………派生評価の多さときたら………!
それもこれ全て自分でおこな──あ、
──スペシャル・テスターの皆様にお知らせします。
──『スペシャル・テスター:ワールドエレメント』の『課題 ゲーム難易度評価』の全解放が確認されました。
──これよりアップデートを開始します。
…………へぇ、こんな感じですか。
俺は閉じてしまったスペシャルテスター専用のメニューを再び開く。
確かに『ゲーム難易度評価』の文字が消滅しています。
………それじゃあ、俺もやりますよ? 文句は受け付けませんよ?
俺は『アーツ連続使用システムの実装』をタップ。
全派生課題を自身への課題として設置。
そしてメニューを閉じると視界が回転し、目の前には巨大なドラゴンが──
《これより『スペシャルテスト:アーツ連続使用システムの実装』のテストを開始します》
そんな声とともに、ドラゴンが咆哮をあげる。
俺はチラッとステータスを確認。
………うん。『EP100%固定』『MP100%固定』の文字が見えますね。
《テストスタート》
え? マジですか…………急すぎます。
ネタ切れ………というかサブタイ考えるのが億劫になってきました。ここが最後の難関ですね。長距離走で例えるならギリギリゴールが見えない地点を『ゴールはいつになったら…そろそろ見える筈なのに!』とか考えながら走る地点──私だけかもしれませんね。
とにかくラストスパートです。物語もサブタイ考えるのも。まあ速度は上げませんし上がりませんが…………余談ですが、長距離走の最後の最後で『ほらダッシュ!』とか言われても無理ですよね。あんな感じ。




