第六十話 大人気ない?
『まあ、まずは情報の共有よ──』
そんなヘーラー様の言葉からこのβテストにおける最後の敵、天空神ゼウスについての情報が開示されていった。
ヘーラー様曰く、ゼウスは人類を、この世界を滅ぼす。そのゼウスは二時間もしたら動きだす。
ヘルメース様曰く、現在のゼウスは力を溜めている状態。今は人間界に顕現するために使った魔力を回復しているのだとか。
ちなみにヘルメース様は情報の共有が終わるとすぐに消えて、代わりにヘーラー様の部下の伝令神イーリス様が顕れた。
きっとイーリス様がヘルメース様からの伝令を受けるんでしょうね。
『さて、次にゼウスの武器だが………ショウ、そなたは知っておるか?』
「武器、ですか…………?」
俺は少し考え込む。
ギリシャ神話最強の神、ゼウス。
その名に恥じぬ武具を多数持つ神々の王。
そんなゼウスの武具の中で有名な物といったら──
「──『雷霆』………ですかね?」
ゼウスの最強の武器『雷霆』はかつて、全宇宙の支配権を巡る戦争『ティーターノマキアー』において、全ての宇宙――根源の混沌までも消し去ったとされる最強の兵器。万物を破壊し燃やし尽くす最強の武器。ちょっと安直ですかね。
俺の返答に、ヘーラー様が少しだけ笑う。ほんの少しだけ。
『そうだ。王の最強の武器『雷霆』──これが一番の脅威だ。無論それ以外にも脅威はあるが………』
ヘーラー様が挑戦的な目差し──分かるか? と問うような視線を向けてくる。
ふふ………その挑戦。受けますよ。
俺はゼウス様の『武具』を、覚えているものだけ、慎重に選ぶ。
「万物を切り裂く『アダマスの鎌』に敵を石化させる『アイギスの盾』、そして天界の輝きを纏ったとされている『光輝』の鎧………ですかね?」
『…………その通りだ。今回、王は『光輝』と『雷霆』のみしか持っておらんが──それで十分なのだ』
ヘーラー様がまた情報の開示を始める。
これは俺にとっても有意義な情報となった。
………まあ、状況は最悪ですけどね。
『我々は死を覚悟しておる。この戦いに全身全霊を──否、力を全て使ってやろう』
…………ここまでくれば、先ほどの情報と合わせて神様達の『作戦』が理解できる。
告げられた作戦はこう。
ヘーラー様はゼウスの攻撃無効の鎧──光輝を砕く為に、その力全てを使う。
アテーナー様はアテネを守護する為に力を使い。
アポローン様は支援として弓で攻撃したり治癒したり、ゼウス様の攻撃の予言して。
アプロディーテ様は回復を主体とした支援やゼウスの行動阻害をする。
アレース様は──まあ先陣切ってゼウスの攻撃をするんだと。
アルテミス様は阻害支援と弓による不可視の支援攻撃。
デーメーテール様は『食事支援』っていうEP消費を回復させたりする魔法を使うらしいです。すげー。
ヘーパイストス様は『宝具』の貸し出しと武器の強化。そして炎による援護射撃もするらしい。
ヘルメース様は伝言役。ちなみに作戦の立案者はヘルメース様らしいです。
ポセイドーン様は地面を操る行動妨害と攻撃。水も使うらしいです。
ヘスティアー様は住民──NPCの守護らしいです。
「おにぃ、大体当たってた」
「………なんか知んないですけどすいません!」
俺は本当に申し訳ないので、その場で神様に謝った。
安直だなぁと私自身も思う。けどいい発想がなくてな………閃いたら改稿します。
もう六十話ですってよ読者様。一章だけで何話使うのかしら………




