第五十七話 宴の終わり
俺はログアウトしてすぐに、キッチンへと向かう。冷蔵庫から必要な材料を取り出し、人参しりしりをパッと作る。
やっぱクッ○パッドはいいですねぇ。時短レシピの宝庫…ではないですが、いいレシピが載ってることもありますし。
俺はご飯を炊いて、しりしりを作りながら、合間を使って手紙を書く。
そして時刻は──十七時三十六分!? 早くないですか!?
置き手紙を急いで書いて『VWO』に戻る。
翔真君は十九時帰りになるので、その頃にはご飯も炊けている。
俺はトイレに行って、ストレッチをして、再び『VWO』の世界に戻った。
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「お疲れ様でした………」
「おう、お疲れ」
俺は行き絶えながら、ゲンテさんに言う。
ゲンテさんは、俺に『代表者』のアイテムを返還する。
「ありがとうございます」
「おう、それじゃあそろそろ終わりか?」
「そうですね」
俺はマイク (店の備品)を取りだし、電源を入れる。
そして『録音機能』を使って、次のような言葉を無限ループで流す。
『今回はパーティーへのご参加、誠にありがとうございました。土産の品が出口に置いてありますので、どうぞご自由にお取りください』
ちなみにお土産は『味付きポーション』とその他。
ポーションの味は様々で、物によって異なります。
土産の置いてある場所で挨拶をしたりして、やっと終わった頃には十七時五十六分になっていた。
俺は金を支払って、外に出る。
………満天の星空が綺麗ですよ。
「………おにぃ」
不意に、後ろから声をかけられる。
小さいながらもはっきりとした声で。
俺を『おにぃ』と呼ぶのは、彼女だけです。
「ツキちゃん」
「………行こ? 皆、待ってる」
ツキちゃんに促されて広場に向かう。
遠目から分かるほど、広場には人が集まっていた。
俺は時間を確認する。
「………ツキちゃん。AGIはどれくらいですか?」
「…………10」
基礎値………初期値ですか。
「じゃあツキちゃん。少し失礼します」
「?……!?」
俺はツキちゃんをお姫様抱っこして、跳ぶ。
普通に広場に向かっても、イベントをきちんと見れそうにもないので、屋根に登って、走る。
「お、おにぃ? む、無理。速い」
「遅れそうなので、もっと加速します…………よ!」
俺は【脚力強化】と【AGIブースト】をかける。
ちなみに【脚力強化】は無属性魔法の【身体強化】を部分的に強化できないか試したところ、出来たので強制的に習得状態になったモノだったりします。
広場近くの屋根に着地して、ツキちゃんを放す。
………ごめんなさい。VRでも酔うんですよね。
屋根の上に無事 (?)着地したツキちゃんは、少しよろめいていた。
さて物語も終盤でございますな…九月上旬までに一章投稿しきれるでしょうかね? 微妙なところですが、ともかく終盤。いやぁ中身がない作品といわれたらそれまでかもなこれ。
とりあえず、一章書ききっても『完結済』にはしません。
一応のピリオドは打てますけど、別に作品自体は完結とは言えませんからね…二章も書いていますし。




