第五十三話 英気を養う
俺が『ニケ神殿』を出た丁度その時、ゲンテさんからメッセージが入った。
内容は『英気を養うためのパーティーを開催しよう』。丁度何かできないかと思っていたのでOKを出す。
すると場所取りを頼まれました。『ルーム貸し出し』をしている店に向かう。
「いらっしゃいませ」
「すいません。予約がしたいのですが」
「予約ですね。かしこまりました」
待ち時間………どれくらいあるかわかりませんがちょっと無駄にするには惜しい時間になりそうですね。
「(飲み物はギリシャ風に………ググりますか。やっぱ食事ですよねぇ)」
料理はそこそこ得意ですし、好き。
ですが未知の料理を振る舞う際は、何度か練習を行いたいというのは偽れざる本音であって………。
ギリシャの料理は作った事ないですし、試作したいですね。
「(うん。やっぱギリシャの料理はググりましょう。で、現実で作っちゃいましょう。それがいいです)」
「お待たせしました」
受付さんが、復帰。
俺に空いている時間と空間を教えてくれる。
「現実時間午後五時に空いている場所ってありますかね?」
「しばらくお待ちください」
受付さんは、また考えこむ。
俺もまた考えこむ。
「(やはり日本人として和食は………米ないんでしたっけ? 探せばありそうなのが『WF』のやりかたなんですよねぇ)」
まあ期待なんてしてないですけど。
ギリシャといえばオリーブオイルが有名ですから、オリーブオイルを使った料理がいいですかねー。
そんな事を考えていると、ゲンテさんから皆から賛成とメッセージが届き、何故か俺のところに質問がとどいた。
ゲンテさん。俺に押し付けないでください………受付完了したら、集団ボイスチャット。使いましょうか。
「空き空間がありました。予約しますか?」
「はい。お願いします」
「──予約、完了しました」
俺は急いでメニューの『フレンド』から『チャット』を押し、その中の一つである『集団ボイスチャット』を開く。
集団ボイスチャットは『様々なフレンドと話す場所』として、何回か前のアップデートで実装されたもの。ぼっちな俺は関係ない話でしたけど………先刻のフレンドも増えて一気に情報共有もできるので、今回は使う事にしました。
「…………聞こえます?」
『聞こえてるぞ』
『聞こえているよ』
『…………ん』
『聞こえているぞ! 我が同胞』
『『『「……………」』』』
一同、静まる。
いやいや、キャラが違いすぎませんか? 違うというか濃すぎるのですがね。アイギスさん。
『? どうしたのだ? 諸君?』
「い、いえ………な、なんでもないです」
そして、俺の目の前に、個人別キーボードチャットが三人分送られてきた。
はい。説明しましょうじゃないですか。
俺はキーボードで説明を書きながら、会話を開始。
こんな作業が朝飯前にできるようになったのは、本当に『WF』のお陰です。
「それじゃあパーティーについて、ゲンテさんと共に全員の質問を全て答えていきますね」
俺は新着順に、メッセージを開く。
ただいま俺の目の前には三つの窓がありますよ。
わーい。多忙な人だー…………嬉しくないです。
「ではアイギスさんの質問から答えますね」
『『『『……………』』』』
知ってます? 無言の視線は痛いんですよ? 例え顔が見えなかろうと見えようとも。
俺は一回伸びをして、メッセージ送信をして一つの窓を閉じ、質問への答えを全員に伝えていく。
「基本的に誰でも参加OKです。時間が現実時間18時までなのも、イベントが関係してます。
次に………シロさんですね。料理は俺が行います。料理に参加でしたら、現実時間14時に生産場に居てください。
そして………ツキちゃんのですね。基本的な料理はギリシャ料理と日本料理です。ギリシャ料理は検討中ですけど、日本料理は検討がついています。
そして本来ならゲンテさんがこの質問対処するんじゃないのですか? ………以上ですかね」
『………一応言っておくが、俺は料理に参加させてもらうぜ。ギリシャ料理は俺も未知の世界だし、一度作ってみたと思っていたからな』
『あ、私も料理行くよ。一応リアルでは料理してるから、力になれると思うよ』
『………仮眠。飯待つ』
『我は………補佐に行こう。料理は出来んが買い出しなどを行おうではないか』
………決まるのが順調すぎですねぇ。
「ありがとございます。ツキちゃんも、昼寝をするからと夜更かしをしては駄目ですよ? 美容の天敵です」
『………はぁ~い』
ルーム貸し出しはモンスター○ンターの集会所を連想していただくと…最近だと集会エリアという名前なの? ちょっと最新作やってないからわからないや。ちなみに内観は自由に設定できます。




