第四十九話 準決勝
『さーて準決勝だよー!』
大歓声が起きる。
現実時間午前零時。『VWO』では闘技大会の準決勝が始まるのだ。
『最初の対戦はショウvsゲンテ! 皆準備は良いかー?』
会場の熱気がどっと上がる。
真ん中に居る俺とゲンテさんは、思わず苦笑をしてしまう。
「お互い、頑張りましょうね」
「ああ、いい戦いにしよう」
俺達は一言交わし、最後の装備確認等をする自由時間に入った。
俺は装備を変更する。
俺は『万華刀』と『鋼鉄刀【神楽】』を装備する。
そして確認。
少しだけ腰にくる重さが増えているのが分かる。
『さて、準備はいいかなー? 『鉄壁の甲壁』ゲンテ vs 『神速の生産王』ショウの準決勝──レディ、ファイト!』
………俺もゲンテさんも再び苦笑した。そんな二つ名がつくとは、思いもしませんでしたねぇ。
フィールドは『闘技場』。なにも変わらない、ただ広い空間。
隠れることなど出来ない。
「正々堂々、正面から行きますよ………」
「ああ、受け止めてやる」
俺は『鋼鉄刀【神楽】』を構える。
ゲンテさんは大斧を構える。
そして俺は『支援魔法』の【STRサポート】と【AGIサポート】の魔法を唱える。
「お、やっぱ持ってたか」
「ええ、結構便利ですから──ね」
俺は最後に『無属性魔法』の【身体強化】をかける。
「行きますよ」
「ああ、来いよ!」
俺は『縮地』を使ってゲンテさんの居る場所の斜め右後ろに走る。
コントロールが難しいスキルですがAGIとDEXも重点的に育てていたので、なんとか見える状態。まあ高速にはリズムゲームで慣れていますが………。
振り返りと共に『一閃・即撃』を使う。
狙いは足首。バランスを崩すのが目的の一撃。
「──」
「やるなぁショウ」
意図も容易く俺の『鋼鉄刀【神楽】』が足首を『切断』した。
これで『固定ダメージ一割』が入った。
俺は少しバランスを崩したゲンテさんに追撃を加える。
もう一度『一閃・即撃』を使いたいですが、再使用時間までは使用できないですし、見切られると本当にヤバい。大斧によるダメージ量は一撃でもヤバいので、『縮地』でゲンテさんの横を通り抜けて距離をとる。ついでに一閃。
「やるじゃねえか」
「ゲンテさんこそ。少し固すぎですよ」
足首を切断で『固定ダメージ』を狙ったのですが………ゲンテさんのHPゲージは一割も減っていない。
減っていて五分くらいのもの。スキルの影響でしょうかね。
「………それじゃ、次は俺だな」
ゲンテさんは斧を右肩に担ぐ。
斧は『アーツ』の発動を示すように発光する。
「いくぞショウ! 『光明戦武斬』!」
ゲンテさんは思いっきり斧を振り下ろす。
振り落とされた地面には亀裂が入り、その中から光が漏れでている。
そして数秒とたたず、俺の場所までその光が届いた。
「………これは」
光に、呑み込まれる。
「………危ないですね」
「はっ! ホント面白れぇ戦いかただなぁ!」
光の中を突っ切って『桜花』のアーツでゲンテさんに接近した。
少し余波でダメージを受けたましたが、そんなものは些細な事です。
ゲンテさんは斧を盾にして、斬撃を受ける。
「………まだ生きてたか」
「ええ。俺、結構しぶといんですよ?」
互いに一歩引く。そして前に跳ぶ。
俺が右斜め上から切れば、ゲンテさんは持ち手の部分で防がれる。
ゲンテさんが横薙ぎに振るえば、俺は『受け流す』。カウンターが俺の持ち味なんですから。
そんな戦いも、いつかは終わる。
徐々にだが、俺とゲンテさんのHPは減っている。
減り方的に………このまま戦えば俺のほうが早く倒れる。
そんなこと、誰もがわかっている。俺自身も。
「………お前さん。やっぱしぶといねぇ」
「ありがとうございます」
俺は距離を取る。
そして、俺は『万華刀』を抜刀した。
さぁて見切り発車だったのが災いしてまいりました!
(投稿済み部分における変更はありません。ある場合は後書きにてお知らせします)
前書きはあまり好まぬのだー




