第三十話 イベント参加の意思表明
シロさんとの雑談終了後、俺は運営から『軍資金』を貰うために申請を行うこのにする。
まず『メニュー』を開いて、斜め上に少し小さく『new!』と明るい色で書かれている文字──『イベント』の文字をタップ。そこの頁の下の方に『イベントに参加しますか? yes/no』とありましたので迷わず『yes』を選択。すると『『買い手』と『売り手』どちらをご希望しますか? 『買い手』『売り手』』と出てきましたので、ここも迷わず『売り手』を選択。
そして『屋台として販売するものを教えてください。『食品』『物品』』と出てきて迷いました。
どうしましょう。フリーマーケットでお守りを売るのは確定。絶対にです。
ついでに『浴衣』も持っているので、需要があるなら量産もしますし、売ります。
………今から浴衣作ってレンタルとかいけますかね?
幸い布は多くありますし、さっきスキルレベルの開放アナウンスもありましたし、今よりも良いものが出来そうだしいいかもしれないですね。
でも、祭りで屋台と言ったら『食品』ですよねぇ。
俺が屋台の事でウンウン唸っていると、シロさんが俺のタブを覗いてきた。
「………あ~、ショウは迷うよね。これは」
おお良き理解者。
ちょうどその時、俺の脳内にメールの着信音が鳴る。メッセージはゲンテさんからですね。
早速内容を見る。
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送信者:ゲンテ
受信者:ショウ
本文
よう、お前の作ったお守りは大反響だった。また作ってだとよ。
それより今回の『お祭りイベント』はどっちで参加するんだ?
もしも『売り手』側なら一緒に共同で出さないか?
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うん。それもいいですね。ゲンテさんと『食品』を売って個人で『物品』を売る──これで決定ですね。
俺は簡単な返事を書いて、ゲンテさんと待ち合わせをする事に。場所はこの広場になったので、俺は動かなくていいですね。
「いやぁ、すまねぇ。遅れたな」
「いえいえ、俺達はずっとここにいたので」
「ん? シロもいたのか」
「うん。さっきまで野暮用でね」
──と、普通に会話をしていますが、俺とシロさんが共通で、ゲンテさんに抱いた感想を一つ。
エプロンを着けたガタイのいい禿頭のゲンテさんが現れた。
「お前さんらも楽しんでるなぁ………あ、たまに店の売上に貢献してくれてサンキューな。お陰様で商売繁盛。俺の懐もすげー暖まってらぁ」
あ………ゲンテさん。お店の衣装のまま来ちゃったんだ。そりゃ目立ちますよね。
先ほど以上に。
「ゲンテさん。それ絶対に目立ってますよ」
「ん? ああ、確かに目立ってるな」
ゲンテさんは自身の服装を見ながら言う。
いや、気づいていなかったんかい! 目立ってますよ! 周りがざわついていますよ!
俺は内心ツッコミを入れながらも、今回はどうでもいい事なので口には出さないです。宣伝も兼ねていそうですし。
「それでゲンテさん。『イベント』の話ですけど」
「ああ、その話か。受けてくれて助かる」
…………今さらですが、女性一人に男性二人ってのもアンバランスじゃないですか? それも買い手が女性一人という………まあ勝手なイメージの押し付けはさておき。
ゲンテさんも俺と同じように『共同出店』しながら個人での出店も行うらしいです。
そこからの行動は早かった。『共同出店』は『食品』を選択。少し時間が経って、運営から認められ共同の『軍資金』を入手。
次に個人で『物品』を売るため、こちらは軍資金&販売権利と少し相談をして終わり。
「ゲンテさん。屋台はどこら辺に置きます?」
「そうだなぁ………どうせ無駄に目立つだろ? 隅っこと真ん中の中間くらいの場所にしとけ」
俺は空いていた場所を選択して、その隣に自身の屋台を置く。
いやぁ、それじゃあそろそろいいですかね?
「ゲンテさん。俺はそろそろ作業を始めるので」
「おう、どうせ何かやらかそうとしてるのは目に見えているからな。頑張れよ」
「はい、それではゲンテさんシロさん。俺は一旦失礼します」
俺は近くの宿屋に引きこもって、ガンガン『裁縫』スキルのレベル上げに勤しんだ。
イベントの参加不参加は自由です。
理由としては──まあ運営側の事情ということで。
イベントの原案は『WF』陣営の方から出されたということで納得していただけると幸い (前話を読んだら察する人もいるかも?)




