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迷走する世界篇 序章 対馬警備隊

 みなさん、おはようございます、こんにちは、こんばんは、お疲れさまです。

 菊水総隊司令官付特務作戦チームに所属する小坂唯奈(こさかゆいな)3等陸尉は、同チームに所属する主任の武蔵(むさし)(あつ)(しげ)2等海佐と共に対馬駐屯地を訪れていた。


 特務作戦チームは、坂下(さかした)亜門(あもん)1等空佐を主任として副主任2人(石垣(いしがき)達也(たつや)2等海尉と霧之(きりの)みくに3等陸佐)を1班として編成されており、小坂が所属するのは2班である。


 因みに班長は、武蔵である。


 特務作戦チームは、自分たちの知る史実を研究し、大日本帝国陸海軍及びその他の独立軍と共同で部隊行動を行う菊水総隊自衛隊の部隊を調整・記録等を行うのが主任務である。


 武蔵も小坂も、史実には詳しい方である。


 大日本帝国と、大韓共和国との国境の島である対馬。


 対馬には、大日本帝国陸軍対馬要塞司令部と、海軍陸戦隊対馬特別警備隊が置かれている。


 これに加えて、統合省防衛局長官直轄部隊陸上自衛隊対馬警備隊と、海上自衛隊対馬防備隊が置かれている。


 菊水総隊の指揮下では無いが、大日本帝国陸海軍と共同で対馬防衛・警備を行うので、彼らと調整・記録等を行う専門家たちが必要なのだ。


 もう1つ説明しておくと、対馬の重要性を重く見た警察庁(2020年代)では、対テロ対策や対非合法活動に備えて、常設の特別警備隊を長崎県警察本部警備部に新設し、1940年代にタイムスリップさせた。


 陸上自衛隊対馬警備隊は、1個普通科中隊を基幹として編成されていたが、近年の情勢により、対馬市長と長崎県知事、市民の運動によって、規模を拡大した。


 1個普通科中隊の連隊編成では無く、旅団若しくは准旅団に匹敵する規模に編成された。


 対馬警備隊の編成は、以下の通りである。


 1個普通科大隊を基幹として、地対艦ミサイル中隊、高射特科中隊、施設中隊、特科中隊、対舟艇対戦車中隊がそれぞれ1個隊ずつ置かれている。


 これに加えて、沿岸監視隊、後方支援大隊が、対馬警備隊に置かれている。


 指揮官である対馬警備隊長は、前対馬警備隊のように1等陸佐2等が置かれているのでは無く、陸将補2等が置かれている。


 これは、有事の際は、対馬警備隊は連隊規模から旅団規模になるため、旅団長クラスの階級保持者が置かれたのだ。


 対馬駐屯地に置かれている対馬警備隊司令部の隊長室で、武蔵と小坂は、隊長の深山(みやま)(りょう)()陸将補と面談していた。


「東アジア及び東南アジアの一部地域では、大規模な激戦が繰り広げられている。貴官等も忙しいだろう」


「ここに来て、連合軍からの攻勢が酷くなりました。さらにアメリカ陸軍航空軍の長距離爆撃機による本土空襲も、行われています。我々が危惧していた事が、現実になりました・・・」


「ほぅ。優秀な兄の下で、思考をフル回転させていた、お花畑思想の弟とは違った解釈をしていたのだな」


「彼は優秀ではありますが、兄の能力と人望に頼り切っていました。そのため、十分に敵の底力を予測出来なかったのです」


「それは致命的だな・・・彼の立案した部隊行動計画で、多くの自衛官が死傷した。その中には、私の教え子もいた・・・」


「心中をお察しします。代表でもなければ、彼でもありませんが、謝罪します」


 武蔵は、頭を下げた。


 小坂も、慌てて頭を下げる。


「受け入れよう・・・だが、彼は気付くかな・・・?」


「そうであって欲しいと、願いたいです」

 迷走する世界 序章をお読みいただきありがとうございます。

 誤字脱字があったと思いますが、ご了承ください。

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