俺は君のおかげで生きる意味を知った。5
***
「よしっ! 今日も頑張るぞ」
と、仕事始めの前に気合を入れるのが俺の日課になっていた。
不思議なことに俺の周りが。
俺自身が少しずつ変わり始めてから、変化し出した。
店長とショップの仲間も今までには無かった、接し方で接してくれるようになった。
店長は俺に責任ある仕事を任してくれるようになった。
仲間は俺を頼りにしてくれる。
俺は堪らなく嬉しい。
ある日。
店長が今までの要らなくなった、書類整理をするから手伝って欲しいと言ってきた。
俺は、良いですよ、と返事をして事務室を手伝っていたときだった。
思わず、何かの書類が入っているファイルを床へ落としてしまった。
その瞬間。
俺の目の中にある奴の顔写真が飛び込んできた。
あいつだった。
それは昔の履歴書だった。
俺はその履歴書を店長に見せて、教えてくれと、詰め寄った。
店長は俺が凄く尋常ではなかったので。
知り合いかと思い。全てを話してくれた。
小さい頃から歌手になりたくてここのショップでバイトしながら、一生懸命に頑張っていた、と。
でも、ある日のことだった。
店内の整理をしていた時。
バイトを掛け持ちしていた為。寝不足気味だった為にあまり段のない梯子からめまいを起こして、転倒し。
頭を床に激しく打ち付けてしまった。
彼女はそのせいで打ち所が悪かったせいで、未だに病院のベッドで眠り続けててるそう店長は話してくれた。
俺は店長から病院の場所を教えて貰い。早退させて貰った。
彼女と俺が出会ったは。
俺があんまりにも見てらんないほど酷かったから。
一か八か話しかけてみたんだ。
自分の命が何度も何度も危ない状態に陥っていたのに。
俺のために。
病院に着き。
彼女の病室を嘘っぱちで聞き出した。
遠い親戚付き合いで知らなかったとか言って。
***
生きているよな?
俺は、彼女の病室の扉を開けて、入った。
そこには彼女がベッドの上で眠っていた。
ちょうど病室に居た看護師の話によると。
何度も危ない状態があったものの。彼女は目覚めたと・・・
彼女が生きたいと強く願ったから奇跡が起こったと言ってから。
看護師は俺を見て。
あなたの為だったのね、と。
それを言うと、病室から出て行った。
俺はお前からずっと応援のエールを貰っていたんだな。
俺。これからまだまだだけど、もう自分から逃げないよ。
将来からも ……やっと、スタートしたんだ。
俺は此処に居るからさ。
まだまだ駄目な奴だけど。
お前の名前。
お前の口から教えてくれよ。
【完】
最後まで読んでくださいましてありがとうございました。




