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ダークファンタジー(予定)が脳筋ファンタジーになるまで  作者: サクラ マチコ


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7/8

ダークファンタジーはまだ諦めていなかった

動き出したヴィオ人形は止まりません。

ですが、まだこの時点では投稿しておらず、私のwordの中での話。十分にダークファンタジー路線でいけると考えていました。


①記憶を取り戻したヴィオは、母が殺された事を知りショックを受けて人間不信になる

②拾ってくれた熊獣人アルクは妻を亡くし、息子二人が旅だった為、寂しく過ごしていた。ヴィオを拾って養女にする

③ヴィオと過ごすことでアルクは元気を取り戻す。ヴィオはアルクからの溢れる愛情を受けて、段々周囲の人達とも話せるようになる(半年くらい)

④秋の漁猟期間に集まる冒険者から、ヴィオの見た目について噂が広まり、父親の再婚相手の追手に気付かれる

⑤春に村が襲撃、村の人達の半数が瀕死の重傷、アルクも死亡、ヴィオは攫われる

⑥自分が原因だと魔力暴走、追手はそれにより死亡、ヴィオ野生児となり修行して追手の雇い主に復讐する


と、ヴィオが川でドンブラコしているうちに考えました。

――どうでしょう。ここでも二番目までしかプロット通りになっていません。

それというのも、一番目はドンブラコする以前の問題で人間不信になっていますし、二番目も、ヴィオと出会う前の時点でのアルクの話なのです。


三番目の元気を取り戻したのは確かですが、ヴィオが出歩けるように回復するのが思った以上に早かったのがプロット破綻の第一段階でした。

そして、自分の髪色について色変えをしていたという事に気付いてしまい、それに即座に対応する周囲が優秀過ぎました。


(ちょ、ちょっと待って。色を変えたら悪い人に見つからなくなっちゃうじゃん!)


そんな私の心の声は届くはずもなく、ただただ愛情をかけて育てる筈のアルクパッパが「鍛えたい」なんて言う言葉を真に受けて、鍛え始めたからまあ大変!

五番目のアルクが倒れるのは、冒険者引退後に全く鍛えていなかったからこそやられるのであって、ヴィオを鍛えるついでにアルクまで鍛え始めてしまったから「誰が倒せるねん」状態になってしまいます。


そして、鍛えるとはいってもヒト族の五歳児幼女です。すぐに音を上げるだろうと思っていた私の考えなど裏切る勤勉さで、毎晩飽きもせずに魔力切れで眠落ちするまで練習をする始末。


(待って、待って。どこを目指しているの!?)


そして、そんなヴィオを見て、益々自身を鍛え直すアルクと、それに触発されて鍛え直す村人達。


(待って、待って。襲撃が成功しなくなっちゃうから!)


ヴィオの柔軟な魔法の考え方に触発されて、ヤル気をたぎらせるサブマス。この人も人間不信で他人に興味が無い筈のモブ予定だったのに、何故あんなに魔法オタクになってしまったのか……。


そんな私の焦りを他所に、鍛えまくった親子は秋の漁猟を前にダンジョン旅に出てしまいました。


(あぁ……。第一回悪者との鉢合わせが出来なくなってしまった)


ダンジョン旅でも様々な町で大人達と交流を持つヴィオ。あまりにも無防備なヴィオを見て、アルクパッパが更に周囲への警戒レベルを上げてしまったことで、よりダークファンタジーから遠のいていきます。



お兄ちゃん達と再会した時か、ダンジョン旅二周目か。その辺りで『ダークファンタジータグ』を消した気がします。

それでも『シリアス』を残していたのは、悪公爵の追手が居たからです。


彼らも本当はもっと早く、アンヤのダンジョン(ヒロ退第一部318話)でエンカウントする予定でした。

銀ランクになるためのソロ踏破が必要なダンジョン。

今の実力だったら大丈夫だと、ヴィオが一人でダンジョンに入る予定でしたので、あの三人組がダンジョン内でヴィオを襲撃して誘拐する予定だったのです。


ですが、連絡を密にしていた事、スチーラーズには多少漏れていたものの、アンヤの情報は出さなかった事、ヴィオの事が心配過ぎて、ボス部屋直前まで全員がついて行ったことなどが重なり、あの時点での襲撃は無くなりました。


ウミユでも〔土竜の盾〕とは、ドゥーア先生の遺跡見学だけのお付き合い予定で、ヴィオの姿を見たことで満足した〔土竜の盾〕はメネクセスに帰り、分かれたダンジョン内でヴィオが攫われる予定にしたのですが、これまた意気投合して共にダンジョンに潜ることになってしいました。


あの襲撃は、本当に奇跡の奇跡が重なって成功したのです……。





もう、途中からは悪者に「ちゃんと追いかけんかい!」と思っていたレベル……

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