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DARK・MAGIC ~闇夜の奇術師達~  作者: 夜猫
4章 ≪魔法学園奮闘記!≫
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25話・SEE YOU AGAIN!

―――side空志

 「それは本当か?」


 「はい。ボクの持ち物からなくなってるんで・・・。でも、本当に『森羅の魔王』なんて呼称の魔王がいないんですか?」


 「うむ。そんな者はおらん」


 「確かに僕も聞いたことが無い」


 ボクは魔王である龍造さんとライネルさんに呪玉やフェイクのことを話した。

 そして、黒装束のことも。

 たぶん、これはフェイクの関係だ。


 「・・・じゃが、本当にあやつは何者なんじゃ?」


 「ま、それがわかれば苦労はしませんって」


 「ま、そんなことよりおぬし達が無事でよかった。もう、留学もそろそろ終わりじゃろ?ここでのお友達と仲良くしてきなさい」


 「・・・はい」


 ボクは、考えても仕方ないと判断した。

 ま、龍造さんたちが何とかしてくれるでしょ。



―――side龍造

 「・・・すまんの。ライネル、実は『森羅の魔王』には心当たりがある」


 「はい?じゃ、何でソラ君にそんなことを?」


 「ありえんのじゃよ。『森羅の魔王』の名はゼロ。派閥は強襲派アサルトでわしより強いヤツじゃ」


 その言葉にライネルは驚いた表情になる。

 ま、そうじゃろうな。


 「でも、魔王会議デモン・パーティには欠番なんてありませんし、僕は聞いたこともないですよ?」


 「そうじゃな。お主が知らんのも無理はない。やつは300年ほど前にあった平和派ピース強襲派アサルトの戦争で・・・当時ナンバー2のわしが殺した」


 そのころ、こやつはただの子供じゃったからな知らないのも無理はないじゃろう。


 「・・・じゃ、ヤツは偽者?それに名前もフェイクでしょう?」


 「・・・そうじゃ、じゃからありえん」


 地獄から蘇りでもせんかぎりの。

 じゃが、ヤツが未知の魔法を使うのも事実。

 今回フェイクと名乗ったあやつもおかしな魔法ばかり使いよった。

 邪法かとも思ったが、呪力の痕跡がまったく検地されておらん。


 「・・・三魔源素スリーシンボルに死んだはずの『森羅の魔王』・・・何も無ければいいのじゃがの・・・」


 「・・・」



―――side空志

 「戻ったよ~・・・って、何してんの?」


 ボクがDの教室に入ると、そこにはカオスな惨状になっていた。

 ・・・確か、今は魔法理論の時間のはず。

 何で、先生が教室の隅っこでのの字を書いていじけてるの?


 「あ、ソラ~!!」


 「あ、ちょっと!!し、師匠に抱きつかないでください!!」


 ボクは素早く魔術符カードをばら撒く。


 「・・・≪月界ゲッカイ≫」


 「「ぷぎゃ!?」」


 見事にボクにタックルを敢行しようとした女子二人を撃沈させた。

 ボクはとりあえず何故か教壇に立っている冬香に話を聞いてみる。


 「どうして、先生がそこで近寄りがたいオーラを?そして、冬香は何故に教壇に?」


 「え?わたしが天才だからよ?」


 ・・・うん。

 確かに冬香は数法術の天才だ。

 ちなみに数字バカだ。


 「・・・オチが読めてきたから言うけど、そこの先生より冬香の方がすごかったの?」


 「今日は数法術の理論だったのよ」


 「何やってんの!?あんたバカ!?バカなんだな!?バカだろ!?いや、『イェイ』じゃないよ!?ちょっと!!そこに何故かいるシュウとリュウ!!何で止めなかったの!?」


 「あ?オレ昼寝してた」


 「すみません。止めようとすると数法陣を展開されまして」


 「まぁ、実際にそこの教師がやった数法術よりはるかにデキがよかったからな。問題ねぇんじゃね?」


 ありまくりだよね!?

 これって授業妨害だよね!?

 てか、生徒が授業ジャックするとか初めて見たよ!


 「つか、遅れてきたお前が言うな」


 「いや、ボクは龍造さんたちに大事な話が・・・」


 そこでチャイムが鳴った。

 そして、みんなが席を立つ。


 「ありがとうございました。平地先生」


 「「「ありがとうございました」」」


 「おい!?カザハ!?何言ってんの!?」


 「いや、正直、俺さ、初めて数法術の理論とかわかった」


 「ちくしょ~!!」


 涙と共に先生(男)は走り去っていった。

 ・・・何はともあれ、冬香達もここの生活をエンジョイしてるぽかった。






 「・・・そうか、職員室でたまにものすごく暗いオーラ出してた先生がいたのはリュウ達のせいだったんだね」


 「失礼だな・・・オレは実技のときに少しばかり張り切りすぎて先生を半殺しにしかけただけだ」


 ダメだ。こいつ何とかしないと・・・。


 「・・・シュウは何もしてないよね?」


 「はっはっは。もちろんそうに決まってるじゃないですか」


 「・・・目を見て話そうか」


 「シュウ君ね~、薬学のときに樹族の知識フル活用で先生を泣かしてたよ~」


 ・・・できすぎるってのも考え物だね。


 「つか、お前等すごすぎだろ。軽くそこらへんの大人凌駕するとか」


 「・・・間殿、ぜひ、後ほど手合わせを・・・」


 「ですが、本当に貴方方は何者なんですの?」


 「ま、三谷の友達だしな~。全員規格外なんだろうな~」


 「さ、さすが師匠・・・!」


 「・・・四条ちゃん、それって褒めてないよね?・・・その卵焼き頂き!!」


 「類は友を呼ぶ・・・わたしのほうがいいトモダチいっぱいよ」


 「ソラ、この人危ない・・・」


 「てか、いつの間にか大所帯だね・・・」


 「みゃ」


 Dのバカ連中もいた。

 ちなみに今は昼休み。中庭で昼食中。


 「いやぁ、いつも坂崎のメシはうまいね!」


 「えへへ~ありがとうね~」


 「俺、もう死んでもいい。」


 「・・・貴方はバカですか?それでも元、主席ですか?」


 「そこの間さんとやらが『闇』の属性ってのは本当ですかい?」


 「何でいるの!?」


 ロイに、ジグ、グランがいた。


 「昼飯だからだが?」


 なんだろう、ジグは真面目にボケる。

 今もきょとんとした表情だ。

 ・・・なんか疲れた。


 「だが、本当に強いな」


 「だよな、ソラと、間達、どっちが強いんだ?」


 「「さぁ?」」


 そう答えたのはボクとリュウ。

 そういえば、ボク等は本気で戦ったことってあったっけ?

 ・・・優子さんとの戦闘訓練イジメはボク等男子は普通に一蓮托生だし・・・。

 やば、体が震えてきた。恐怖で。


 「・・・いきなり三谷殿達男性陣が振るえだしましたが?」


 なるほど、ボク等は同じことを考えたらしい。


 「深くは聞かないで・・・」


 「私もそうして頂けると・・・」


 「オレもだ」


 「・・・で、でも、もちろん師匠が強いですよね!?」


 「何を言うか!?『闇』属性使う間が強いに決まってる!!」


 「・・・ソラをバカにするの!?」


 「何で急に修羅場に!?」


 何かいろいろとやばくなってきたんだけど!?






 「・・・で、何でこうなったの?」


 「龍造さんのせいだよ~」


 「ソラ!ガンバろ!!」


 「お前等がどれだけ成長したか見てやる」


 「戦力的には確実にこっちの方が強いわよ~」


 「まぁ、みなさん。怪我をしない程度にがんばりましょう」


 ここは闘技場。

 いま、ここの観客席には大勢の生徒に先生達。

 アリーナにはボク等六人がいた。レオはいない。

 でも、リュウに冬香、シュウはボク等の反対側に立っている。

 そう、まるで対峙するかのように。


 『というわけで説明じゃ!本日をもって、そこの三谷空志、坂崎鈴音、アンジェリカ・シェルスは短期留学を終え、わしの学校に戻る。そこで!!おぬしらがどっちが強いか気になるとの要望を受けたのでそれを実際に検証しようということじゃ!』


 迷惑だ・・・。

 病み上がりに全力で魔法を使えと?


 「まぁ、別にいいけどさ・・・」


 『解説はちなみにこのわらわ、ルーミアじゃ』


 「何でいるの!?さっさと遺跡に帰って!?」


 『わらわの居住スペースがなくなったんじゃ。今はここに厄介になっておる』


 『そんなことはどうでもいい。というか面倒じゃからはじめる』


 「おい!?このフリーダム過ぎる人誰かどうにかして!?」


 『制限時間は今より三十分・・・はじめるのじゃ!!』


 「魔法剣≪黒刃≫、≪斬黒≫!!」


 「いきなり!?」


 リュウが問答無用で魔法剣を放ってきた。

 無詠唱の魔法に観客席の生徒や先生が驚く。


 「≪相殺殻アンチ・シェル≫!!」


 スズが六角形の魔法の盾ですぐに無効化。

 今までとの段違いの展開速度にリュウ達が驚く。


 「今度はこっち!!」


 そういうとリカが飛び出す。

 それに反応したのはシュウだった。


 「私が相手です!」


 シュウは右の拳をリカに繰り出す。

 リカは鎌の柄でガードすると、力任せにシュウを吹き飛ばす。


 「やはり、これが必要ですね」


 そういうとシュウはビンに入った液体の薬を取り出す。

 それを一息に飲むとビンを丁寧に仕舞う。そして、先ほどとは比較にならないほどのスピードで攻撃を開始する。

 急激な変化にリカはついていけないのか立ったままになる。


 「隙ありです」


 シュウの拳がリカに入る。

 そう思った瞬間、六角形の盾のようなものでガードされた。


 「これは鈴音さんの!?」


 「物理攻撃をガードできるようになったってわけね!!」


 冬香がいくつもの数法陣を展開して氷の槍の弾幕を放つ。


 「≪焔鳥ホムラドリ≫!」


 ボクはそれら全てに炎の鳥で迎撃する。

 心なしかいつもより多くの魔法陣を展開してる気がする。


 「なるほど、成長したようだな」


 「まぁ、ね。じゃ、遊びはここまでにしようか。リカはシュウを抑えて!!ボクがリュウと冬香をやる!」


 「あ、冬香ちゃんはわたしが何とかするよ~」


 「なら、お言葉に甘えて!!≪風火車輪フウカシャリン≫!」


 ボクはリュウに超加速で接近。

 そして、≪紫電シデン≫を発動させて銃に纏わせる。

 そのまま銃の刃で切りつける。


 「甘いな!これは魔法だから感電しねぇ!」


 「そっちこそ甘い!」


 ボクは魔力を操作して≪紫電シデン≫を派生させる。

 ≪紫電シデン≫の電気の一部を球状に変化させそれをリュウにぶつけようとする。

 リュウは少し驚いた表情をするといきなり姿が消失する。

 そして、ボクは後に振り向いて≪月守ツキモリ≫を発動。

 そこにリュウの刃が当たる。


 「・・・派生魔法デライブ・スペルか?お前、魔力のコントロールはずば抜けてるよな」


 「よくわかったね。あれは、言うなら≪電雷球デンライキュウ≫って所かな。≪焔鳥ホムラドリ≫!」


 ≪月守ツキモリ≫を回り込んでリュウに炎の鳥達が殺到する。

 だが、やはり簡単に避けられる。

 ボクはそのまま鳥達をリカやスズの援護に回らせる。


 「あんたも成長したわね!!」


 「ふっふ~。これでわたしはみんなの盾になれるよ!」


 「期待してるわ、っとコード≪氷地獄コキュートス≫!!」


 冬香の魔法が発動して冬香を中心にアリーナが凍り付いていく。

 スズはすぐに盾を移動させ、それを媒介に≪相殺結界アンチ・エリア≫を展開。

 スズの魔法は物理防御もできるようになった。ということは、根っからの後衛職の冬香はそんなに力が無い。王手詰みチェックメイトだ。


 「うわっ!?寒っ!?そんなコトされたらわたし何もできないじゃない!?」


 「えへへ~わたしの勝ち~」


 「・・・なんかムカつくわね」


 「坂崎も強くなったな」


 「たぶん、一番強くなったね。で、どうする?冬香を助ける?」


 「んなコトやったらお前に瞬殺されるから、なっ!」


 リュウが剣を振るうと黒い斬撃がボクに放たれる。

 ボクはそれを魔法弾を撃って相殺。

 でも、さっきからボク等は自分達が知っている魔法しか使っていない。これじゃジリ貧だ。


 「なら、新魔法だ!≪水鴎ミズカモメ≫!」


 ボクは何体もの水の鳥を出現させる。

 それらはリュウに向かって殺到。


 「所詮は≪焔鳥ホムラドリ≫系統の魔法だろ!魔法剣≪鞭刃≫!」


 リュウの剣の魔力刃が伸び、鞭のようにしなる。

 それで≪水狼スイロウ≫達を一刀で切る捨てる。


 「掛かった!!≪紅蓮グレン≫!」


 ボクはこっそりとリュウの足元に放って遠隔展開させた魔法陣を起動。

 業火の柱が数メートルにわたって伸び、魔法陣の範囲を焼き尽くす。


 「おい!?さっきのはさすがに死ぬぞ!?つか、あの魔法ってあんなだったか!?」


 「リュウなら大丈夫!!・・・たぶん」


 「うぉい!?・・・なら、オレもやる!!

 ―――絶対的な闇の力を持って彼の者を裁け。

    ≪断罪の闇ダークネス・ジャッジ≫!」


 リュウの影からボクに闇の鎖が放たれる。

 ≪風火車輪フウカシャリン≫の機動力でそのまま逃げる。

 でも、向こうは更にえげつないことをしてきた。


 「―――闇よ、万物を縛る縛鎖となってここに顕現せよ。

     ≪鎖の闇輪舞チェイン・ダークネスロンド≫」


 今度はボクの影、更にはそのほかの周囲の影からも鎖が召喚される。


 「ちょ!?死ぬ!?特に≪断罪の闇ダークネス・ジャッジ≫!」


 「―――我、喚ぶは絶対なる闇の力。

     その力は全てを飲み込む。

     汝に畏怖と恐れを。

     闇の暴力に屈せ。

     今ここにその力を示せ。

     ≪終焉の黒エンデ・オブ・ブラック≫」


 「ぱねぇー!?マジ死ぬ!?」



―――side隆介

 さすがにやりすぎたか?

 ソラが何か叫んでるが大丈夫だろう。

 あいつは死んでも死なない。


 「リカさん、強くなられましたね!!」


 「吸血呪ヴァンパイア・スペル、使えなかったから」


 ・・・オレの目が正しければ二人の姿が視認できない。

 また、こいつらは超人同士の戦いを演じているようだ。


 「邪魔をしねぇ程度にやるか・・・っと、その前に冬香か」


 「敵前逃亡とは余裕だね!」


 「≪侵食する闇ダーク・イロージョン≫!!」


 オレは本能に任せ魔法を喰らい尽くす闇を召喚。

 そこに、雷を内包した風の弾丸がぶち当たる。

 これは、ソラの貫通力に優れた魔法か!

 オレは魔法が持たないと判断してすぐに横に逃げる。

 それと同時に魔法が破壊された。


 「・・・たく、アレでまだ生きてるのか?」


 「殺す気があったの!?」


 ソラのほうを向くと、そこには大きな水で構成された亀がいた。


 「・・・≪八岐雷大蛇ヤマタノオロチ≫の亀バージョンか?」


 「ご名答。これは防御に特化させた魔法、≪水霊亀レイキ≫いや、さすがに死ぬかと思った」


 いや、大丈夫だ。

 まぁ、死ぬより酷い目にあうがな。

 だが、あの魔法でどうやって回避したんだ?

 ・・・≪八岐雷大蛇ヤマタノオロチ≫の自動修復も似たようなもんだし気にしないでおくか。


 「おい。これじゃ埒があかねぇ・・・次できめねぇか?」


 オレは鞘に双剣を仕舞う。

 そうすると、ソラも精神集中のために目を閉じ、人差し指と中指を立て、自分の顔の前に持ってくる。


 「・・・今のボク、最強の技で行く」


 「おう。オレは・・・魔法剣の真言だな」


 そういうと、オレ達は同時に詠唱を開始した。



―――side樹

 「いやぁ、強くなりましたね!」


 私は拳をリカさんに叩き込みます。

 それは簡単に防がれていますが・・・。


 「がんばった」


 「吸血呪ヴァンパイア・スペルを使われたら負けそうですね」


 今はかろうじて私が優勢な状況。

 ですが、吸血呪ヴァンパイア・スペル無しでここまでとは・・・最初に出会ったころから進歩しています。

 さすがです。


 「ですが、勝負がつきませんね・・・」


 「確かに!」


 リカさんが鎌を振り下ろしてきたところを私は左手でつかみ、右の拳を突き出そうとします。

 ですが、リカさんは体をひねって蹴りを入れてきました。

 とっさのことに私は思い切り後ろにバックステップを踏みます。


 「おしい・・・」


 「さすがです。では少し本気を・・・!?」


 いきなり魔力の高まりを感じました。

 それは、リカさんも同じようです。

 私達が感じ取った方向を向くと、そこには腰の鞘に双剣を仕舞い、居合いの構えを取って詠唱しているリュウさんと、真言を唱える体勢のときのソラさんがいました。


 「ね、ね~!?さすがにあれはまずくないの~!?」


 「あのバカ達は・・・!ここら辺吹き飛ばすつもり!?」


 「あの二人を沈めましょう!!」


 「あれ?字が違う?」


 「今は気にしちゃダメだよ~」


 「スズ!あんたこれ解除しなさい!!」


 私とリカさんはすぐにお二人の下へ行きます。


 「・・・魔法剣≪断龍漆こ――≫どぶは!?」


 「ギリギリセーフです」


 間一髪、リュウさんの魔法を止めることに成功しました。


 「おい!?何すんだよ!?」


 「いえ、リュウさん。貴方、先ほどの魔法を使えば確実にここの周囲が更地になっていましたよ?」


 向こうでもリカさんがソラさんに正座させて何か言ってますね。

 結構珍しい光景です。


 「あ、あぁ~・・・すまん」


 「はぁ・・・。これはあくまで練習試合なんですから」


 「コード≪槍衾ファランクス≫!」


 「・・・おい」


 「もう、解決しました!!だから撃たないで・・・無理ですね」


 とばっちりを受けるのも嫌ですし・・・逃げましょう。


 「おい!?助け「≪発射ショット≫!」ぎゃぁぁぁぁああああああ!?」


 ソラさんのほうはリカさんが助けたようですね。

 おそらくはリカさんが後で何かを要求するでしょうが。


 「ま、文字通り頭を冷やしてください」


 そういうわけで今回は引き分けになりました。



―――side空志

 「いやぁ、長かった。それにここでも面倒なことに巻き込まれたし・・・。ボクに何か憑いてるのかな?」


 「アタシアタシ!」


 ・・・確かに憑いてるね。

 でも、元気に主張することじゃないと思う。


 「でも、よかったよ~。これでわたしも少し強くなれたよ」


 「お前の詠唱も少しはマシになっただろ?」


 「ま、わたしから見たらカスだけどね」


 「でも、強くなりましたね」


 「準備はできたかの?」


 「「「「「「はい」」」」」」


 今日はボク等が帰る日。

 てか、ここの終業式と同時に留学が終了したんだけどね。

 と、言うわけで明日から夏休み。

 ボク等は大勢の生徒と一緒に校門の前にいた。

 ライネルさんはあの変態魔王を引っつかんでどこかに行った。


 「明日から夏休みか・・・。平和だといいな」


 ホントに。切実に。真剣に。真面目にそう思う。


 「・・・例の・・・準備・・・」


 「大丈夫じゃ・・・死にた・・・」


 リカと龍造さんが何か話してるけどなんだろう?

 ・・・何故か嫌な予感がするからボクは二人に聞こうとした。


 「お~い」


 「いたいた」


 声がしたほうを向くと、そこにはDのみんながいた。

 なんだろう?


 「お前のおかげでいろいろと助かった!ありがとうな!」


 「また遊びに来てね!」


 「さよならは言いませんわ」


 「あれ?泣いぷぎゃ~!?」


 「・・・お元気で」


 ボクはスズとリカに目配せをする。


 「「「また会おう!」」」


 「「「また!!」」」


 ボク等はここの生徒達に見送られながら帰路に着いた。

 ボク等は見えなくなるまで手を振った。


 「おい。他に言わなくてよかったのか?」


 「別にいいよ。また、会いに行くから」


 「わたしもまだまだ知りたいことがあるしね~」


 「勉強できないあんたが言うんだから相当ね」


 「アタシはソラが行くところについて行くよ」


 「ですが、先ほどの中に四条さんがいませんでしたね」


 そうなの?全然知らなかった。

 ま、そのうち会えるでしょ。


 「何はともあれ、おぬし達にとってこれがよい刺激になればいいの」


 「でも、今回は四月からいろいろあったしね・・・しばらくは休憩したい」


 「そういやお前、今回もいろいろと無茶したんだよな?」


 「あれよね?学級間の戦争とか。ちょっと教えなさいよ」


 「いいですね。私も是非」


 ボク等はここでの思い出を振り返りながらリュウ達に学園生活を話した。

 また、ここでの仲間達に会えると信じて。


 「それまで、バイバイ・・・」


 ボクの声は初夏の空に吸い込まれるように消えていった。

 これから、夏が始まる・・・。



作 「そんなわけで第四章が終了しました!」

空 「何か久しぶりにここに来た」

作 「まぁ、そーゆーわけです。ついに物語が本格的に動き出しました」

空 「やっと!?これってどういう小説だったの!?」

作 「最初のほうは生○会の一存的な感じにしようかな~っと」

空 「葵せ○なさんとファンの人に謝れ!!お前がやると穢れる!!」

作 「そこまで言う!?」

空 「当たり前でしょ。ま、そんなことより次回は?」

作 「・・・この野郎。・・・次回から新章!題して『夏休み編』!」

空 「まんまで面白くない」

作 「夏と言えば海!」

空 「今、現実は冬だけど」

作 「きゃっきゃうふふふな夏休みだぜ!」

空 「・・・まぁ、今回は平和――」

作 「にするとでも思ったか!?それは神が許しても僕が許さない!」

空 「少しでも常識を求めた僕が馬鹿だった」

作 「つーわけで一話目から飛ばして行くぜ!!」

空 「・・・作者がフィーバーしすぎてるので今回はここまでで」

作 「ふはははははははは!!!この僕にひざまずくがいい!!」

空 「・・・次回もよろしく≪雷燕ライエン≫!!」

作 「ふはぎゃぁぁぁぁああああああ!!??」

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