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DARK・MAGIC ~闇夜の奇術師達~  作者: 夜猫
4章 ≪魔法学園奮闘記!≫
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24話・A NEW DAWN?

―――side空志

 「・・・知らない天井だ」


 「起きて早々下らんボケをするなよ」


 ボクはベッドに寝てるらしい。周りはカーテンで仕切られている。

 で、横を見るとそこには女子にモテるイケメンのリュウがいた。


 「・・・で、ここどこ?」


 「まぁ、確かにここではお前には縁のない部屋の予定だったからな。ここはエレオノールの保健室だ。あの黒ずくめの野郎を追っ払った後、すぐにお前とリカ、それとルーミアとか言うやつをここに放り込んだ」


 ・・・あ、思い出した。

 確か、ボクはピアスが使えないからできるだけ派手な魔法を使って、リュウ達に居場所を知らせようとしたんだっけ?

 で、その時・・・。


 「・・・おい!?リカにルーミアさん。それにスズと四条さんは無事なのか!?」


 ボクはリュウの襟首をつかんで聞く。


 「うぉい!?落ち着けバカ!!

 ―――闇よ、万物を縛る縛鎖となりてここに顕現せよ。

    ≪鎖の闇輪舞チェイン・ダークネスロンド≫」


 その瞬間、ボクはベッドごと闇の鎖で拘束された。

 ・・・地味に詠唱を省略カットしたし!


 「全員無事だ。なんならここにリカを呼ぶか?」


 「・・・身の危険を感じるからいい」


 「賢明な判断ですね」


 シャッとカーテンを引く音と共に爽やかな笑みを浮かべる長髪の男子、シュウが現れた。

 手には飲み薬を持っている。


 「アレから大変だったんですよ。リカさんが起きてから・・・」


 「何が?」


 「いえ、ソラさんがまたまた目を覚まさないものですから・・・。また一人で貫徹して看病してましたよ?」


 なんかものすごく申し訳ない・・・。


 「・・・今回はマジで死ぬかと思った。お前がまたフラグを作ったせいでな」


 「フラグ?・・・別にボクは死亡フラグを作ったつもりないんだけど?」


 「別のフラグですよ」


 「?」


 意味がわからない。

 この二人は何を言ってるんだ?

 そして、急にドタバタと足音が聞こえる。


 「・・・さすがだな。ソラ」


 「そうですね」


 そこで、保健室の扉がスパーンと音を立てて開く。

 そこには白髪の吸血少女、リカがいた。


 「ソラ!!」


 「リカ?大丈夫だった?」


 「・・・う・・・」


 う?

 何が言いたいんだろう?

 てか、明らかにボクが起きてるのをわかって来たような?


 「うわぁぁぁぁああああああん!!!」


 「ちょ!?何で泣きながらボクに飛びつくの!?って、あだだだだだ!?し、死ぬ・・・」


 ボクはアイコンタクトでリュウとシュウに助けを求める。


 「無理だ」


 「そうですね。何しろ、今回は五日間寝込んでましたから」


 「・・・え?」


 てっきりボクは一日かなって思ってた。


 「よかった・・・。ソラの目が覚めないかも思った・・・」


 「ま、この頃お前は真言とか月の魔法を必要以上に使ってたからな。その影響もあったんだろうが・・・」


 「・・・心配かけてゴメン」


 「ううん。でも、ホントによかった・・・」


 「じゃ、オレ達がどうやったかを話したほうがいいか?」


 「あ、お願い」


 「わかった。ま、お前の予想通りリカは・・・」


 リュウは説明を始めた。

 ボクは文字通りベッドに縛られてリカに抱きつかれてる状態だけど・・・。



―――side隆介

~リカと別れてから~

 「つーわけだ。オレ達はお前等で言うところの『闇夜の奇術師団』だ。人間でありながら魔物に与する人間がいる」


 オレはカザハとか言うやつたちに説明をした。

 これまでにあった魔窟ネストの襲撃の事件に、学園の事件。

 ジジイのことに魔王、魔窟ネストの魔物達のこと。


 「・・・そうか・・・わかった」


 「じゃ、行くとしますか!」


 背中に狙撃銃スナイパーライフルっぽいものを背負った女子が気楽に言う。


 「もちろんですわ」


 「結局はこうなったね~」


 「ま、フレンドリーな副代表としちゃ行かなきゃ」


 「四条殿も気になります」


 「すみません。聞いてましたか?」


 「お前等は『闇夜の奇術師団』で、そっちのリュウとやらはドラゴン。シュウは樹族、アンジェリカさんは吸血鬼ヴァンパイアで、ソラ、坂崎、平地さんは人間。ちなみにそこにいる二人は魔王で、人間との共存を掲げて魔物を統治、だろ?」


 「そうね。あってるわ。・・・わたし達が言いたいのは、あんた達も魔物側こっちに来るつもり?」


 それが周りに広まったら大変なことになる。

 こいつらは魔物に加担する人間として後ろ指をさされ続ける。


 「何を言ってる?俺達はクラスメイトを助ける・・・・・・・・・・だけだ」


 「アンジェリカさんはDの生徒の一人。困ったら代表や副代表のわたしが助けるのが普通でしょ?」


 「アンタ達・・・バカね」


 「・・・Dなので」


 「・・・ジジイ!話はついたか?」


 「頼むぞ・・・。サリナに話はついた。地下遺跡に行くぞ」


 ジジイがケータイから耳を離すとオレ達に言った。

 そして、オレ達は学園のほうに走り出した。






 「・・・ッチ・・・ダメだ。通じない」


 「・・・ケータイもダメですね」


 ここは遺跡の内部。

 オレ達は捜索隊の編成とかガン無視でここに突撃。

 オレ達以外の人間がいると思う存分に力を振るえないからな。


 「あ~・・・さすがにこんなところじゃ『照準サイト』の属性持ちのわたしでも無理」


 「ここはわたくし達の出番ですわ。レクト!」


 「ゴメン。人形忘れちった。てへ☆」


 「なっ!?・・・くぉんの大馬鹿者!!」


 「ぎゃ!?」


 「・・・何故、君達が?」


 何故かソラ達といたDの連中とやらがいた。

 ライネルが利くのも無理は無いと思う。

 今回の捜索隊は、ここの学園ギルドと呼ばれる生徒達による何でも屋のようなもので有志を募ってBランク以上の生徒たちに依頼という形で出されている。依頼以外では入れないように規制もされてるはずだ。

 要するに、Dのヤツが受けられるはずが無い。


 「ま、そこはこのわたしが動物たちに頼んで混乱させてもらってる隙に・・・」


 「・・・忍び込んだのね。どうする?」


 「・・・しょうがないの。正直、こやつらを適当にのしてでもサリナのところに突き出したいがこの中では転移も使えんらしい。連れて行くぞ」


 確かに、今はあいつらが心配だ。

 かなりの深部にいるかもしれない。それに、こういった遺跡は罠がゴマンとある。あいつ等なら大丈夫だろうが万が一ということもある。

 ・・・正直こいつらは足手まといだがしょうがない。戻る手間が惜しい。


 「それでは、探すとするかの」


 オレ達は遺跡の探索を始めた。



―――side空志

 「で、途中で轟音と尋常じゃない魔力を感知して駆けつけてみればお前等がボロ雑巾みたいになってそこにいた」


 「いや、自称魔王に勝てるわけないじゃん」


 「あ?・・・あいつ、自分が魔王だって言ったのか?」


 リュウが怪訝そうな顔をする。


 「言ってたよね?」


 「すー・・・すー・・・」


 ・・・吸血鬼なのに寝てるよ。


 「確かに言ってた。確か・・・『森羅の魔王』、フェイクとか言ってた」


 「『森羅』?フェイク?・・・オレは聞いたことが無いな」


 「リュウは他の魔王とも面識があるの?」


 「まぁな」


 「さすがは魔王のお孫さんですね」


 「・・・ッハ!?」


 「うぉっ!?リカ?どうしたの?」


 いきなりリカが飛び起きる。

 そこで誰かの足音が聞こえ、保健室の扉を開ける音が響く。

 そこには四条さんがいた。


 「・・・」


 「・・・あ、四条さん、おはよう」


 「・・・し、ししょーっ!!!」


 「ダメーッ!!!」


 ボクに飛びつこうとした四条さんをリカがガード。

 ・・・何これ?


 「アンジェリカさん!?し、師弟のか、感動の再会を邪魔しないでください!!」


 「ダメ!ソラはアタシのなんだから!!」


 「・・・リュウ、何これ?」


 「いや、お前が寝てる間ずっとこれでな・・・大変だったぞ」


 「ソラさん、いつの間にこんなフラグを?」


 「いや、どんなフラグ?」


 二人はこれだからお前は・・・的な雰囲気でため息をつく。

 ・・・何かした?


 「こうなったら力ずくで!!」


 「の、望むところです!!」


 そういうと二人はどこかに走り去っていった。


 「・・・大丈夫なの?」


 「たぶんな。いつもああ言って闘技場でやってる。今のトコ全部引き分けだ」


 ・・・え~・・・。

 四条さんが?

 すげ~・・・。

 そんな事を思っていたらどこか遠くで腹に響くような音がした。

 たぶん、二人が戦ってるんだろうと思う。


 「・・・じゃぁ、ボクが気絶した後、フェイクって自称『魔王』はどうしたの?」


 リュウはボクが気絶してからのことを話してくれた。



―――side隆介

 「・・・三谷殿が気絶しました」


 「マジで!?怪我は!?」


 「・・・打撲です。ひょっとすると骨に・・・」


 「・・・コロス・・・」


 「リカさん。貴女も怪我人です。おとなしくしてください」


 「だってソラが~!!」


 ソラの近くでじたばたしてるのをシュウに止められてるリカはこの際放っておこう。

 で、今のオレ達の目的は目の前の黒ずくめの青年をぶっ飛ばすこと。


 「冬香。いいか?」


 「あんた誰に物言ってるの?凄腕数法術士のわたしに!」


 「へいへい。んじゃ、一発「待つんじゃ」・・・んだよ?」


 オレが魔法剣を放とうとしたときにジジイが止める。


 「・・・あやつ、相当強い」


 「んなもん、ソラの状況を見りゃわかる。あいつがここまでボロボロ。向こうは無傷。例え守りながらやってたにしても異常だ」


 「隆介君。ひょっとすると、空志君は最初から自分じゃ分が悪いことを悟ったのかもしれない」


 「どういうことだ?」


 「おかしいと思わんか?ソラ君はそんなに派手な魔法を使う性質タチではないんじゃぞ?今回に限っては遺跡中に響くような・・・・・・・・・派手な物ばかりじゃ」


 「そして、君たちが持ってる通信用の魔道具が一切使えなかった」


 ・・・つまり、ピンチになってもオレ達に連絡する手段が無い。


 「じゃ、わざと大規模魔法で轟音出して魔力を垂れ流してここの位置を知らせたのか?」


 「ソラ君は気絶する前にそう言ってたよ~」


 なるほど。坂崎が言うならそうなんだろう。

 こいつは見た感じだとそこの女子生徒を守ることに専念してたらしいしな。


 「・・・ふん。たかだか数年しか生きてないガキにしては小細工を・・・それに、『結界』の関係者か」


 そういったのは目の前の黒ずくめ。

 ジジイを見て『結界』と判断したっつーことは魔物か?

 それも別領地の魔王かその幹部級の。


 「わしの記憶が正しければおぬしは知らんの。名前はなんじゃ?」


 「・・・まぁ、ここではフェイクと名乗っておく」


 「偽名か・・・龍造さん、さくっとやっちゃいましょうか?」


 「そうじゃな。わしメンドイからやれ」


 「ここに来てそれ!?あんたバカなの!?」


 「クソジジイがっ!!別にオレ達でもよかったじゃねぇか!?」


 オレと冬香がわめいてるとライネルが走る。そして、両手の手甲に爪のようなものをつけた武器で切りかかる。

 そのスピードはシュウにも匹敵する。


 「・・・その程度か?お前は新参の魔王か?」


 だが、相手はそのスピードに余裕で対応する。

 いつの間にか魔力で構成した剣の様な物を持っている。


 「龍造さんは知ってるのに何で僕は知らないかな?僕は『閃光の魔王』。霧の谷ミスティアの統治を任されてる平和派ピースだ」


 「・・・なるほど、お前は『幻影の魔王』の縁者か」


 「オイ、ジジイ。何でヴァネルのおっさん知ってるのにライネルは知らねぇんだ?」


 『幻影の魔王』。ヴァネル・W・ミスティア。

 放浪癖のあるはた迷惑な霧の谷ミスティアの魔王。

 確かにヴァネルのおっさんも魔王をしてたが、それはもう何年も前の話だ。

 ライネルを知らない魔王というのがおかしすぎる。


 「ま、僕にはそんなことはどうでもいいけどね。僕はあんたを潰すだけだ」


 ライネルは牙のような八重歯を除かせて獰猛な笑みを浮かべる。

 普段のちゃらけた雰囲気からは想像ができない。


 「その程度でか?これならまだ『幻影』のほうが数百倍は強い。お前は雑魚だ」


 「・・・僕が何で『閃光』って呼ばれてると思ってるんだい!!」


 そういった瞬間、ライネルの姿が掻き消えた。

 いきなりの消失にフェイクとか言うヤツは前のめりになる。

 そこを狙ってライネルが敵の背後から忽然と現れる。


 「甘い!」


 相手もそれに気づいたようで振り向きざまに剣を一閃。

 だが、ライネルの姿はそこにはなかった。

 そして、フェイクは何かにはねられたみたいに吹き飛ばされる。


 「甘いのはどっちだろうね」


 そこにはいつの間にいたのかライネルが立っていた。


 「・・・っふ。雑魚にしてはやる・・・なっ!!」


 フェイクはまるで何事もなかったかのように立ち上がり、先ほど以上の速さでライネルに接近する。


 「≪瞬迅光爪撃≫!!」


 ライネルが言った瞬間、ライネルの手にはめられている爪の武器が目にも留まらない速さで動き、無数の光の斬撃がフェイクに殺到する。

 フェイクはまたも壁にめり込む結果になった。


 「僕は『光』と『速』の多重属性デュアル持ちでね。その、光のごとき速さをもって『閃光』の二つ名を付けられたんだよ」


 「・・・なんつーかキザだな」


 「・・・じゃが、若いもんはまだまだ元気じゃの」


 ジジイが言うと。

 壁から瓦礫の落ちる音が広間に響く。


 「この程度で俺を倒したつもりか?笑わせる」


 「・・・ただの魔物じゃないみたいですよ、龍造さん?」


 「そうじゃの。・・・おぬし、何者じゃ?」


 ジジイの声に緊張が混じる。


 「・・・ヤツは、それほどの相手なのか?」


 「・・・うむ」


 「・・・だが、さすがに俺も魔王二人が相手じゃ分が悪いな・・・」


 フェイクはそういいながら自分についた埃を払う。

 そして、底冷えするような不敵な笑みを浮かべる。


 「全力で殺す」


 その瞬間、ヤツの周囲で魔力が暴れだした。

 ソラの暴走の時を遥かに越える・・・尋常じゃない魔力。


 「な!?」


 「―――消えろ」


 その瞬間、黒い閃光がオレ達に向かって奔る。

 オレ達はもはや本能的に危機を感じ取った。

 気絶したままのソラを忍とか言うヤツが担いで横に飛び、シュウが坂崎達を引っつかむ。

 残りはジジイやライネルが女子を無理矢理に移動させ、男子は自分たちで回避した。

 そして壁に黒い閃光がぶち当たると、そこには綺麗な円を描いて壁が消失していた。


 「!?」


 「消滅ではないの・・・」


 「な、何なのあれ~!?」


 「・・・女性陣が気絶しています」


 「・・・ッチ・・・久しぶりにやったからな・・・加減を忘れたか?・・・ん?」


 フェイクは何かぶつぶつつぶやくと自分で消し飛ばした壁のあたりを見ている。

 そして、そこに悠々と歩いていった。

 足を止め、そこにしゃがんで黒いボールの様な物を拾う。


 「・・・なんだ?あれは?」


 「・・・ど、どこかで見た気が?」


 「な、何故、これが!?・・・そうか・・・そういうことか・・・く、くくくくく・・・」


 「なんじゃ?気色の悪い笑い声を上げよって。次はわしが直々に同時並行処理詠唱パラレル・スペル・ライン最大数で塵も残さずに消すかの?」


 ジジイの言葉はおそらくハッタリだ。

 ジジイは今までオレ達を守りながら戦っていた。

 同時並行処理詠唱パラレル・スペル・ラインを組む余裕なんてないだろう。


 「・・・っふ。確かに今の俺ではお前を倒すのは面倒だ。まぁ、殺せるがな・・・だが、今回俺は機嫌がいい。他にやることもあるしな・・・。俺はここで失礼させてもらおう」


 そういうと、フェイクの姿がどんどん透けていった。


 「おい!?ヤツが逃げるぞ!!」


 そういったのはカザハとか言われてたやつだ。


 「・・・違うな。オレ達は見逃してもらえたんだよ」


 「そうじゃな。向こうはわしがおぬしらを守るので精一杯じゃったのを見抜いておった」


 「・・・命拾いしたと?」


 「そういうことだね。・・・龍造さん、本当にあのフェイクとかいう人知らないの?」


 「知らん。じゃが、あれほどのヤツなら確実に魔王じゃ。どうもおかしいの」


 「みなさん、怪我もしてますし地上へ行きませんか?」


 シュウの言葉でオレ達は学校へ戻った。



―――side空志

 「っつーのが今回の一部始終だ」


 「・・・うん」


 「どうしたんだ?」


 何故だろう、ものすごく嫌な予感がする・・・。


 「ソラは渡さないんだからぁー!!」


 「し、師匠はリカさんだけのものではあ、ありません!!」


 ・・・決して、今、遠くから、聞こえる、女子二人の叫びじゃない。

 ただ・・・。


 「リュウ、ボクの荷物は?」


 「あ?面倒だからお前の魔術符カバンに・・・」


 ボクはすぐにリュウの拘束をコアを破壊して解除する。

 そして、魔術符の中身をぶちまける。


 「お、おい?何してんだ?」


 「・・・ねぇ、ボクは黒いボールみたいなのを持ってなかった?」


 「?」


 「・・・そうか、ならいいんだ」


 ボクは荷物を片付けるとベッドに横になる。

 やっぱりだ・・・。

 フェイクって人、ボクが『呪玉』って命名した呪力の塊を持っていった。

 ・・・何のために?


 「・・・ねぇ、呪力とか魔獣はあの『豪炎の魔王』と言う人がしたの?」


 「何でお前がそれを?・・・確かに、あのクソ魔王は呪力とか魔獣は関係がなかったらしい。どうも、ヤツは強いヤツを探してたらたまたまやたらと強い魔獣の気配を感じてあそこにいたらしい」


 ・・・なら、話がいろいろと違ってくる。


 「・・・今回の黒幕はフェイク」


 「フェイク?・・・確かにヤツは強かったが・・・おい?どうしたんだ?」


 何だか、これから大変なことになりそうな気がする。

 ボクはリュウの心配する声が聞こえないくらいに頭の中がフェイクと今後の危険でいっぱいになった・・・。



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