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DARK・MAGIC ~闇夜の奇術師達~  作者: 夜猫
2章 ≪学園編≫
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9話・FOLLOWING

―――side??

 「使えんやつらだ」


 そうやって言うと、黒い人影は苛立たしげにパソコンのようなもののディスプレイをたたく。


 「アレは一番完成に近いものなのに・・・」


 そう言って近くの専門書の積まれた机の上を見る。

 そこには多くの魔法関係の品がある。


 「・・・もっとデータが必要だな」


 そういうと机に向かって何かを作り始めた。



―――side空志

 「帰った~!!」


 「ただいま~」


 「おかえり~」


 みんなは思い思いの言葉で帰宅を宣言。

 さて、ボクもログさんトコに行くか。


 「じゃ、ログさんトコに行ってくるよ」


 「じゃ、俺も一回ついてっていいか?」


 「あたしも~」


 ・・・あれ?

 なんかいつもと違う声が?


 「って、何でいるの!?」


 そこには田中とインチョーがいた。


 「「なんとなく?」」


 「うわー、適当な答えをありがとう。でも、今日は大切な用だからダメ」


 そういうと、ボクは魔法陣の部屋に行き、すぐに転移した。



―――side隆介

 「行っちゃった~」


 「・・・そんなに行きたいか?」


 オレは二人のクラスメイトに聞いてみる。


 「まぁ、気になる」


 「それにアレは何か隠してる!!」


 「浮気!?」


 リカ、何故すぐにそっち方面に行く?

 ま、いつものことだ。ほっとこう。


 「確かに気になるね~」


 「事件ね」


 「・・・すごく楽しそうですね」


 「じゃ、尾行大作戦開始~!!」


 ・・・大丈夫か?



―――side空志

 「!?」


 「どうした?」


 「いや、なんか寒気?すごく見られてる気が・・・」


 「・・・ドンマイだな」


 「にー」


 「いや、否定してくださいよ!!」



―――side隆介

 「・・・で、ソラはあそこだが?」


 オレはログのおっさんの魔道具店を示す。

 ソラは直接店内に転移したようだ。


 「・・・まさか想い人にプレゼントを~!?」


 「・・・アタシだといいな・・・」


 「・・・チッ」


 「しょうがないわよ、田中、リカはソラにゾッコンだから」


 「・・・古くない?」


 「リュウさん、コレには意味があるのでしょうか?」


 「無いほうに今日のメシを賭ける」


 「・・・いや、これは何かあるでしょ!」


 ・・・・・。

 ・・・・・・・・・・。

 ・・・・・・・・・・・・・・・。


 バッ!!


 「何でアリアがここにいんだよ!?」


 「わたしはおもしろいことに引き寄せられるのよ」


 胸を張って言うな。

 お前が関わるとロクなことにならないことは学習済みだ。


 「誰だ?」


 「お~!?新しい子?服屋のアリアよ!!」


 「・・・」


 「厄介事の塊だ。かまわん。やれ」


 「・・・エリア!!」


 現れる水の小人。

 放たれる水。

 そして道には水が滴る貞子のようなエルフ。

 よし、悪は滅した。


 ガチャ。


 バババッ!


 オレ達は一気に物陰に隠れる。


 「うわ!?何この水!?雨でも降ったのかな?」


 「に~」


 「あ、そうだね。行こうか」


 ソラは手ぶらでどこかに行こうと歩みを進める。


 「どうする?」


 「ここは情報!」


 「そうね」


 女子は何か言いつつ魔道具店に。

 オレ等もそれについて行く。


 「ログさ~ん!」


 「・・・ガキどもか」


 がっかりな顔をするおっさん。

 それに付き合うオレ等もがっかりだ。


 「なんか用か?」


 「ここで三谷君は何してたの!?」


 「ミタニ?お前誰だ?」


 「あ、ソラ君のことだよ~。この子は茜ちゃん」


 「・・・そうか。てか、あいつは教えてないのか?」


 「「「「「「「教える?」」」」」」」


 「そうか・・・なら、直接聞け。あいつは教えると思うぞ」


 そういうとおっさんは奥の工房に消えていった。

 これは答えてくれる雰囲気じゃないな。


 「じゃ、聞きにいってみよ~!!」


 「その前にどうやって探すんだ?」


 オレ達はソラの居場所を知らない。

 それに、あいつは携帯が壊れたままだ。

 あったとしてもここでは使えない。

 だが、坂崎と冬香は余裕の笑み。


 「大丈夫よ」


 冬香が自信満々に言う。

 何でだよ。


 「こっちには超正確なソラ専用のレーダーがあるじゃない」


 「「・・・あ~」」


 オレとシュウはすぐにわかった。

 そして、リカを見る。


 「「「え?」」」


 訳がわかってない一組の三人が疑問の声を上げる。



―――side空志

 「・・・レオ」


 「に?」


 「ホントに誰かに見られてる気がする」


 「・・・」


 「頼むから返事してよ!」



―――side隆介

 「・・・すごいね」


 「いや、もはや超能力だろ!?」


 「しょうがない。リカにはコレが標準装備なんだ」


 「そうですね」


 「恋する乙女は最強なんだよ~」


 「ソラがあそこに入ったわ」


 そこは山岳区。ここは武器屋などが多いエリアだ。

 理由はここらで採れる魔法金属マナメタルが豊富で、かつ、メインの次に人通りの多い道路があるからだ。

 ソラはその店の一つに入っていった。


 「あれは・・・ログのおっさんと仲のいい武器屋か?」


 「そうなの?」


 「ああ、何回かオレも武器を頼んだ」


 「へぇ~。ちなみに武器は~?」


 「双剣」


 「両利きなんですか?」


 「いや、カッコよさそうだったから」


 「理由が酷いわね」


 「若気の至りだ」


 「・・・もうちょっと近づかない?」


 「バレねぇ?」


 「大丈夫」


 オレ達はぞろぞろと武器屋の戸の前で聞き耳を立てる。


 「・・・見事なもんだね」


 「いや、うれしいです」


 「世辞じゃないよ。ここまでは魔法を使ったってそうはいかない。君にはかなり才能があるんだよ。まさに業物だ」


 「・・・武器を作ったのか?」


 「どんな!?」


 「鎌かな?」


 「・・・プレゼントなんですか?」


 「・・・もうちょっとで見えそう!」


 「待て、それはフラぐぅ!?」


 バタン!


 オープン・ザ・ドア!

 中にはソラと、日本の妖怪、牛頭の魔物がいた。


 「・・・何してんの?」


 「・・・ソラ君の友達かい?」



―――side空志

 「・・・で、気になったからついてきたと」


 ボクは事の主犯、インチョーからすべてを聞いた。


 「ごめんなさい」


 「別に謝るほどの事じゃないからいいけど」


 「・・・ソラ!」


 なんかリカがやたらと真剣な顔だ。


 「誰にプレゼントを!?」


 「アレ!?ボク、リカに言わなかったっけ?少なくともGWのときに言った気が?」


 「「「「「「「え?」」」」」」」


 「ソラ君、いっそのことここで渡しちゃえば?」


 そういうのは牛の頭を持つ日本の妖怪の魔物。牛頭の大地煉だいちれんさん

 ・・・そうだね。

 ちょうど全部できたしね。


 「じゃ、お願いします」


 「あいよ~」


 煉さんは近くの棚から布にくるまれたものをいろいろと出す。

 そして、カウンターにそれを置く。

 ボクはその一つを手にとって言う。


 「じゃ、リュウ、出来立てホヤホヤ」


 ボクはリュウに包みの一つを渡す。


 「・・・なんだ?」


 「開けりゃわかる。ほい、シュウ、リカ」


 ボクはみんなに次々と渡していく。

 ・・・回ったかな?


 「じゃ、どーぞ開けて」


 みんなが包みを開ける。

 そして驚きに目が開かれる。

 さっきまでタダの棒っぽいのが開けると変形したからかな?


 「・・・お前、どうして?」


 「ありゃ?リュウは双剣使うって煉さんから聞いたからそれにしたんだけど?」


 リュウの手には漆黒の刀身を持つ二つの剣。

 シュウには緑の光沢を放つ手甲ガントレット

 リカには柄が赤い大鎌。

 スズには自分の身長ほどもある杖。

 冬香には僕オリジナルの球体型の魔術機械デバイス


 「ゴメン。ボクが勝手に武器を決めちゃったけど」


 「・・・コレ、どうやって作ったのよ?」


 「ログさんの友人の数法術式に詳しい人を訪ねたんだ。死ぬ気でプログラムを作ったよ」


 「・・・この木」


 「・・・あるんだね、世界大樹ユグドラシル


 「あるんですか!?」


 「まぁな」


 「それより、スズの魔法増幅作用をこの杖にさせるための魔法文字を刻むのが大変だった」


 「アタシの鎌にそっくり」


 「うん。記憶を頼りにね」


 「これは?」


 「だって、格闘するのに一番いいのはコレだって煉さんが進めてくれたんだ」


 「君は本当に優秀だよ」


 「使い方は?」


 「気合で」


 「・・・わかったわ」


 「じゃ、君たちの主に尽くして」


 そうすると、武器が一斉に消えた。


 「どこいったの!?」


 「消えた!?」


 「大丈夫。武器の名前を呼べば来るよ。名前は各自で決めといて。それで、名前を呼ぶとこんな風になる。『ナハト』!『ナイト』!」


 ボクの両手に銃が現れる。ついでに腰にはベルトとホルスター。

 左がナハト、右がナイト。


 「三谷君は拳銃なんだ」


 「でも、刃がついてるな」


 「まぁね」


 初めて見る田中とインチョーが言う。

 ボクは銃を消す。


 「あの武器たちには自己進化の魔法構成プログラムが組んである。どう進化するのかはボクにもわからない。でも、みんななら大丈夫って信じてるから」


 「ソラ!!」


 「うぉい!?抱きつくな!」


 「らぶらぶぅ~」


 「ハハハハハ、ソラはシネ」


 黙れインチョー!

 田中は怖いよ!?


 「君の彼女かい?」


 「「そうです」言わせろよ!?」


 「ま、ありがとうな」


 「私もです」


 「アリガト」


 「ありがと~」


 「暇なときは僕のところにも武器を作りに来て欲しいね」


 「・・・考えときます。じゃ、今日は旅行帰りなんでもう帰ります」


 「ああ、またね」


 「オレ等も帰るぞ~」


 ボクの作った武器たちがみんなを守ってくれますように。

 ボクはそう願いながらみんなと帰路をともにした。



作 「お久ぶりです。」

隆 「ホントだな。」

空 「で、ちなみにストックは?」

作 「かなりあるね~。ただ、アップする暇が無い。」

リ 「ドンマイ。」

鈴 「そこはがんばってよ~。」

作 「ま、それより次回!」

空 「・・・・・またなんかあるんだね。」

リ 「がんばって。」

隆 「なんか事件ばっかだな。」

鈴 「でも、最初は平和だよ~。」

空 「いや、ボクが平和じゃないから!」

作 「じゃ、次回もよろしくお願いします。」

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