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DARK・MAGIC ~闇夜の奇術師達~  作者: 夜猫
2章 ≪学園編≫
27/170

5話・CONSPIRACY?

―――sideリカ

 「そっか、ソラは大丈夫か」


 ちょっと安心した。

 今、アタシのほうでは阿鼻叫喚の地獄絵図が展開されている。

 主にアタシのせいで。


 「・・・し、死ぬ」


 「・・・リア充・・・負けない」


 「・・・もっと・・・俺を蹴ってくれ!!」


 ・・・最後のは聞かなかったことにしよう。

 アタシは吸血鬼ヴァンパイアの身体能力で敵をボコボコにした。

 もちろん。魔法符の札は破った。紙だったし。


 「ソラはドコかな~?」


 「いたぞ!!」


 またか、正直めんどくさい。

 かる~く気絶させたほうがいいのかな?


 「第2分隊と第5分隊は回り込め!!」


 「第3、第4は両翼に展開!」


 「第1と第6は迎え撃て!!!」


 「なにこの連携!?」


 「いや、一人だけやたらと強い魔物がいるとの情報がはいったため、急遽そのための部隊を作成した」


 ・・・嫉妬の力はここまですごいの!?

 って、もう周りを囲まれちゃってる。

 コレじゃ逃げれない。

 それにこの数の相手も無謀すぎる。

 ・・・上がある!!


 「コレで逃げ場はないし、これほどの数は相手にできまい。総員、か「お~、リカはっけ~ん。じゃ、会場に戻ろうか」ちょっと待てや!!お前どこから来た!?」


 「いや、上から?」


 今回は上から飛び降りてきた。

 人間なのにすごいなぁと思う。


 「あ、上にいた狙撃部隊の人たちは全員武装解除させたから。三人だけだったけど」


 「な、なんだと!?」


 「危なかったよ。もし遅かったらリカが上に逃げた瞬間に狙い撃ちされたからね」


 ホ、ホントに危なかった。

 もう、ジャンプの準備をしてた。


 「じゃ、というわけでリカ」


 「何?」


 「会場まで行こう」


 そういうとソラは手をこっちに差し出す。

 なるほど。

 アタシはその手を握る。


 「何イチャついてんだ!?」


 「「このゲームに勝つ準備!」」


 そういうとアタシはソラの手をつかんで上に跳躍。


 「お~、さすが」


 「恋する乙女はすごいの」


 アタシ達は屋根を伝って会場へと向かう。

 すると、すぐに目的地が見える。


 「じゃ、こっからは一緒に歩いてく?」


 「そうしたい」


 「1位だといいね」


 「でも、結構いろんな人は水魔法の餌食になってたよ?」


 『おおっと、ここでようやく一組のカップルが戻ってきた~!!!』


 「・・・なるほど、1位みたいだね」


 「じゃ、最後に走ってゴールする?」


 「じゃ、ドン」


 「また~!?」


 アタシ達はふざけあいながら一緒にゴールした。



―――side空志

 「いや、まさかボク達以外がリタイヤしてたとは思わなかった」


 「嫉妬に狂った人は怖いね」


 そう思うよ。

 特に学校のあの武装集団とかね。


 『お待たせしました!!これより1位のカップルに景品を授与したいと思います!!!では、三谷さん、シェルスさんはこちらへ!!!』


 「「「イエ~イ!!!」」」


 「「「リア充キエロ~!!!」」」


 ・・・突っ込まないでおくよ。

 ボクとリカは表彰台へと行く。

 そこにはマイクを持った司会者らしき人。


 『おめでとうございます。よくあの嫉妬に狂った人たちを相手にここまでこれましたね』


 自分でもそう思うよ。


 『ちなみにお二人の種族は?』


 「アタシは吸血鬼」


 『おぉ~。珍しいですね。通りで強いわけです。で、三谷さんも?』


 「いや、ボクは人間です」


 ・・・・・。

 ・・・・・・・・・・。

 ・・・・・・・・・・・・・・・・。

 この沈黙は何?

 司会者さ~ん顔が固まってますよ?


 『え~・・・マジですか?』


 「マジです」


 何かまずいことを言ったのだろうか?


 「「「うわぁぁあああああ!!!!!」」」


 「「!?」」


 何この歓声は!?


 『なんと!!この人たちは都市の英雄ヒーロー達だった!!』


 「勝てるわけがねぇ!!」


 「主人公補正か!?」


 「アレが噂の!?」


 「愛してます!!」


 「アレが吸血鬼の彼女持ちの・・・!?」


 「いや、噂では浮気をしてるらしいぞ!!」


 なるほど。

 後でアリアさんをシメとかなきゃね☆


 ―――side??

 「・・・」


 『おい、面倒なことを・・・』


 「テヘッ☆」


 『お主はしばらく服屋の営業を禁止するぞ』


 「そんな!!」


 『自業自得ですね』


 『ドンマイだね~』


 『でも、しゃべりたくなるわよね』



―――sideリカ

 ・・・なんだかアリアさんのせいですごいことになってしまった。


 「はぁ、メンドイ事になったね」


 「うん」


 アタシは目でソラにどうする?と聞いてみる。

 ・・・。

 どうしようもないかも、か。


 「すいません。さっさと景品ください。彼女が疲れてるんで」


 『惚気ですか?』


 「・・・ボクが疲れました」


 外野はギャーギャーとわめいている。

 主にリア以下略とか。


 「キスしろ~!!」


 「・・・ゑ?」


 突然のフラグ発生に驚くソラ。

 アタシも結構驚いてる。

 ま、一回こっそりとしちゃったけど。


 「「「キ~スッ!キ~ス!」」」


 なぜか発生するキスコール。

 そのときだった、ソラが突然アタシを抱きしめた。


 「ソラ!?」


 「ゴメン。ちょっと気になることがある」


 気になること?

 周りの観客からは黄色い声と怨嗟に満ちた声が。

 キスしろ~と野次を飛ばす人もいる。

 ソラはその言葉に答えるようにアタシを正面から|深い蒼と蒼銀のオッドアイの目で(・・・・・・・・・・・・・・・)見つめてくる。

 ア、アタシものすごくドキドキし・・・≪月詠ツクヨミ≫を発動している?

 何で!?


 「・・・コレか」


 そういうとアタシの肩の辺りから何かをつまむ。

 というか、それは何かの魔法だった。

 ソラは何かしらの魔法構成を指でつまんでいた。

 おそらく、月の属性だからこそできる芸当だろう。


 『・・・これはどういうことで?』


 「ボク等は監視されてますね」


 「「「監視!?」」」


 ここにいる人全員が驚く。もちろんアタシを含む。

 でも、誰がそんなことを!?


 「質問です。このイベントは今日、急に決まったんですか?」


 『はい、もともとのイベントを中止してこんなのをしろと市長から』


 「・・・シメる人が増えてしまった。≪焔鳥ホムラドリ≫!!」


 ソラは突然観客席に向かってもはや十八番オハコとなっている魔法を放つ。

 数はざっと20ほどだろうか。

 それらがいろんなとこへ行く。

 その中に慌てて会場から逃げ出そうとする人が数人。

 それ以外の人たちはとっさのことに反応できていない。


 「そこかぁぁああああ!!!!!≪雷燕ライエン≫!!」


 今度放つのは雷を纏うツバメを模した魔法。

 これはソラ曰く、≪雷迅ライジン≫に≪焔鳥ホムラドリ≫の魔法構成プログラムを加えた最速の貫通力を誇る魔法らしい。


 「「「「「「ぎゃぁぁぁあああああ!!!!」」」」」」


 つまりはこうなる。

 魔法の餌食になったのはリュウにスズネ、冬香、シュウ、アリアさん、龍造さんだった。


 「そろいもそろってオールスターかよ」


 「・・・どういうこと?」


 「聞けばわかる。ですよね、ア・リ・ア・さ・ん?」


 「え~っと~・・・あははははは・・・ゴメンね☆」


 「断罪」


 「さすがに≪八岐雷大蛇ヤマタノオロチ≫はダメ!!!」


 アタシが慌てて止めるとみんなはすぐさま会場の舞台に上がる。

 そして正座して土下座の体勢に。


 「やんめるんだ!!こいつがボクの最大の敵だ!!」


 「確かにそうかもしれないけど!!」


 「そこは庇おうよ!!キミ!!」


 「というわけで≪八岐ヤマ・・・あ、れ?」


 パタ。


 急にソラがひざから崩れ落ちた。


 「ソラ!?」


 アタシは驚いてソラを抱き起こす。


 「すぅすぅ」


 よかった。寝てるだけだ。

 たぶん、今日はログさんのところでも結構マナを使ったからその反動で寝てしまったんだろう。


 「し、死ぬかと思った」


 「お前はしょうがない」


 「コレって何回目?」


 「自業自得です」


 「でも、ラッキーだったわ」


 「お主は店を一時的に閉鎖しろ」


 「そんなぁ!!!!!」


 「皆さん」


 「「「「「「ハイッ!」」」」」」


 うん。いい返事だ。


 「で、どういうつもりかしら?」


 「「「「「「さーせん」」」」」」


 「レオ」


 がぁぁあああああ!!!!


 アタシの一言でレオが大きくなる。


 「咆哮覇!!」


 ちゅん!

 どぉぉぉぉおおおおん!!!


 ボロ雑巾が6枚ほど完成した。


 「・・・司会者さん」


 『ハ、ハイ!な、なんでしょう!?』


 ビビリまくりの司会者さん。

 てか、観客の人たちも引いている。

 そんな事は気にしない!!


 「景品はいいです。彼氏を連れて帰ります」


 『わ、わかりました。それではまた次回のイベントで!』


 たぶんアタシ達が参加することは二度とないだろう。



―――side空志

 「・・・?」


 ここはドコだろう?

 確か、ボクはまた眠くなって・・・。


 「あ、ソラ起きた?」


 例によってリカがそばについていた。


 「ゴメン。またやっちゃったみたいだね。」


 ボクはマナを使いすぎると疲労のためか寝てしまい数日間動けなくなってしまう。

 おそらく、GW中はずっとこうだろう。


 「あら、起きた?」


 そうやって部屋に来たのは優子さん。

 なるほど。


 「リュウの実家か」


 「ええ。ごめんなさいね。うちのアホ義父とバカ息子が・・・」


 「いえ、気にしないでください。ちゃんと後でシメるので」


 「あ、アタシがレオに咆哮覇してもらったからもういいと思うよ」


 そっか。それならいいや。

 優子さんが部屋から出て行く。


 「悪いことしたね」


 「?・・・何が?」


 「いや、ボクは動けないからさ、デートに行けないじゃん」


 ボクは冗談っぽくそういった。

 すると、リカは微笑んでこう言った。


 「別にいいよ」


 「いや、でも今日はボクに付き合ってもらったのに・・・」


 リカは考え込むしぐさをする。


 「ん~・・・じゃ、簡単なお願い一つだけいい?」


 なんだろう?

 寝たきりのボクにできることなんかまったく無い気がする。


 「いいけど・・・ボクにできることなんかほとんど無いよ?」


 「じゃ、お言葉に甘えて・・・」


 リカはボクが寝ているベッドにもぐりこむ。

 ・・・何をしているので?

 シングルだから結構狭いんですけど?

 てか、密着しすぎ!!!顔近い!!!


 「添い寝」


 「じゃ無くて!!どーして!?」


 「だって安心できるんだもん」


 ・・・ボクは動けないし、しょうがなくないけどしょうがない。


 「はぁ、今日だけだよ」


 「え~」


 「まさかの毎日というお願い!?」


 「ダメ~?」


 クソ!!

 アリアさんが吹き込んだであろう上目遣い攻撃に耐えられない!!


 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・たまになら」


 ボクのヒットポイントはゼロになってしまった。

 なんて厄介な技を!!

 でも、ダメだイヤだと言いつつボクはかなり安らかに眠ったのはリカには内緒にしておこう。



作 「と、言うわけでコメディに持ってけ無かった・・・・・。最後とか。」

隆 「コメディにしようとしてたのか・・・・・。最後とか。」

リ 「アタシにとっては最高でした。」

樹 「私たちにとってはタダのとばっちりですよね。」

冬 「ホントよ。」

鈴 「でも、何でこうなったんだっけ?」

ア 「・・・・・。」

隆 「・・・・・かかれぇぇぇぇええええええ!!!!!」

ア 「ごめんなさぁぁぁぁあああああああい!!!!!」

作 「じゃ、次回予告。」

リ 「次回は学校のイベント、一年のオリエンテーション!!」

作 「次回は主人公が久しぶりにリンチされます。」

空 「何その宣言!?」

リ 「そしてついに!?」

空 「死ぬの!?」

リ 「ふふっふ~♪」

空 「ぎゃぁぁぁぁああああああ!!!!!」

作 「じゃ、主人公が錯乱したところでまた次回もヨロ!」

リ 「・・・・・軽いね。」


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