23話・WEAPON MAGIC
―――side空志
「どうぞ」
「・・・いや、質問とかないんですか?」
「メイドですから」
よくわからない受け答えをされて、ボクの手にはボールペンからシャープペン、油性ペンに水性ペン、果てはポスターカラーマカーまである。
・・・文化祭の用意でもする気ですか!?
てか、ドンだけ持ってるんですか!?
「メイドは、最強職業です。勇者が転生すると冥土になります」
「なにそれ!?しかもネタを引っ張らないで!?」
「ご主人様、もっとちゃきちゃき働いてください」
「ワイは怪我人やぞ!?」
「・・・はい?貴方、いつから私の主になったんですか?貴方は、私の奴隷ですよね?」
「・・・」
「カバネさーん!?がんばるですぅ!!」
「な、何故か、さっきの言葉の方がかなり効いたみたいなんですけど!?」
「・・・がう」
今も集中治療中のカバネさんは、何故かいきなり峠を迎えた。
いや、今はこんなボケたことに突っ込んでる場合じゃない。
ボクは、とりあえず油性ペンを選ぶと、キャップを取る。
そして、自分の左掌にどんどん文字を書き込んでいく。
・・・たぶん、コレでいいはず。
そして、さっきと同じようにボクは左掌にマナをどんどん集めて、魔法陣の形に持っていく。
「汝、どうして・・・っ!?」
「・・・どうか、なさいましたか?」
「何故、いきなりできる!?」
「その反応だと、成功みたいですね実際、どうなるかわからなかったのでよかったです」
そういうと、ボクは掌をルーミアさんに見せる。
「これ、魔法妨害の古代魔法文字なんです」
「・・・それを知っているのであれば、使えばよかったのでは?」
「いや、わかったのはさっきですし・・・」
「お主、まさかさっきの神官の刺繍を覚えたとは言うまいな?」
「いや、ぶっちゃけるとそうなんですけどね・・・」
仕掛けはこうだ。
まず、この事を説明するにはボクとハル君の訓練風景を説明するひつようがる。
ボク等が龍造さんの下で最初にやった・・・と言うか継続して今もやっているのが書き取りテスト。
この書き取りの内容は、龍造さんが描いた魔法陣をほんの数秒だけ見せてもらい、それを紙に描いてあっているかどうかと言うもの。
そして、魔法陣はには二つの展開方式がある。
一つが媒介展開。紙なんかに描いた魔法陣を発動させるもの。特徴としても誰でも簡単にできる。
もう一つが抽象展開。頭の中でイメージした魔法陣を展開して魔法を発動させる。特徴としては、いろいろな魔法をすぐに発動させる事ができる。
この二つのうち、どっちがいいかなんていえばそれは間違いなく抽象展開。
確かに、イメージがちゃんとしてないとうまく発動しないと言う欠点はある。でも、覚えさえしてしまえば、どんな強力な魔法だろうと詠唱速度はゼロで済ませると言うことができる。
要するに、この魔法の練習は、一瞬で魔法陣をイメージして展開する訓練だ。
0,1秒でも魔法の発動が早いに越したことはない。そういうことだと思う。
まぁ、そういうわけで、ボクはあれが魔法妨害と言われた瞬間に条件反射で記憶した。
「・・・・・・職業病は恐ろしいですね」
「・・・汝、あの魔王のせいでどんどん人間離れしておるぞ?」
「・・・で、ココから何をするつもりですか?」
ボクはルーミアさんの言葉を無視してカレンさんに尋ねる。
スルーか、と言うルーミアさんの言葉は聞いていない。耳にも届いていない。てか、それって何語?
「まぁ、三谷様人外説は横に置いとくとしておきましょう」
「いや、人間だけど人間じゃない貴女に言われたくない」
「はいはい。では、レクチャーを始めましょう」
・・・何故か、小学生を扱うかのように適当にあしらわれた。
そして、カレンさんは語りだす。
「私達の魔法陣を仮に橘流、そして、三谷様が扱う魔法陣を間流とでもしておきましょう。まず、この二つの大きな違いは詠唱の有無です」
確かに、ボクとカレンさん達の扱う魔法展開方式は同じ魔法陣でも、その方法に大きな違いがある。それが、完全に魔法陣に頼ったボク等の魔法陣に対しての、詠唱も交えたカレンさん達の魔法陣。
でも、龍造さんが真言を発動させるときも、どうしても詠唱が必要になるって言ってたから、かなり安定するのだろうとは思う。
「でも、さっきの魔法、≪月夜≫はどっちかって言うとそっちよりの魔法陣ですよ?これ以上に強化のしようがあるんですか?」
「甘いですね。チョコレートにハバネロをかけたぐらいに甘いですね」
「ボクは、貴女の舌の感覚が大丈夫か心配になってきました」
辛いのか、甘いのかどっちかにしてください。
「単刀直入に言いますと、三谷様の詠唱では無駄が多すぎます」
「・・・無駄?」
「はい。考えても見てください。詠唱とは、魔法のを安定させるための手法のひとつに過ぎません。それは、魔法陣でも同じことがいえます」
・・・地味に話しについて行けない。
いや、ついていけるんだけど、何が言いたいのかよくわからない。
そんな、当たり前と言うか・・・。とにかく、それがどうつながるんだろう?
「要するに、重すぎるんですよ。魔法が」
「重い?」
「重いというのは、処理速度のことです。あなたのあの魔法の場合、魔法陣で指定してあるにもかかわらず、更に詠唱で同じような内容をもう一度読み込んでいるのです。重くなるのも当たり前だと思います」
言われると、何となくそんな感じはする。
確かに、同じことを二回や三回も書く必要性はどこにもない。むしろ、わかりにくくなることが多い。
「つまり、もっと効率をよくするんですか?」
「その通りです。魔法陣用の詠唱は任せてください。三谷様は、例の魔導の魔法陣を構築してください。もちろん、詠唱は無しで」
「わかりました」
そういうと、ボクは精神を集中させ、≪月夜≫の魔法陣を思い浮かべる。
心なしか、いつもよりも鮮明なイメージを浮かべられているような気がする。
これも、龍造さんとの訓練のおかげだろう。
何も描かれていない魔法陣にどんどん記号や文字が描かれていく。そして、それは唐突に起きる。
みんなの焦ったような叫び、どうしたのかと疑問を浮かべたとき、ルーミアさんが動く。
「―――月の加護を!
≪月の防壁≫!」
ボク等の前に立つと、ルーミアさんは手をかざして、魔法を発動させる。
白銀の幕がボク等を覆い、その幕へ何かが激突するような音が響く。
それは、黒い何か、よく見ると合成獣が指を伸ばしているのがわかる。
たぶん、その鋭い指でボク等を串刺しにでもしようとしたんだろう。
ただ、攻撃はまだ続いていた。
まるでルーミアさんの魔法のことがわかっていたかのように、脆弱な部分を狙って攻撃をする。
そして、魔法が破られる。
ボクはカレンさんに守られるようにして抱きしめられる。
無駄だと知りつつも必死に魔法を構築し、一秒でも早く魔法を作り上げようとする。
「・・・て。・・・・・・ネ」
とても小さな声、それがボクの耳に届く。
でも、それって・・・。
「・・・ギリギリ、セーフ、やな」
やってくるはずのない声。
何でだ?
この人は、さっき、重症で・・・。
いや、双子の切羽詰った声からも、今も普通にそうなんだろうと思う。
「ご主人、様・・・?」
「お前はさっさと自分のことやれ」
そういうと、カバネさんはボク等の前に立つ。
まるで、ココから先は通さないとでも言うように。
「カリン、おーきに。―――カバネ、さすがにこれ以上は―――アホ、むしろ、ワイがせな、誰がすんねん」
カバネさんは、いつも背中に背負っていたスコップを地面にガンと打ちつけるようにして突き刺す。
「―――我、カバネ・ラジェの名の下において命ずる。
我が、眷族となりて力を収めた者たちよ、今ここにその力を示せ!
≪死霊達の宴≫!」
すると、周りが水を打ったような静けさに包まれたかと思うと、地面から何かが出てくる。
それは、骨の腕や、腐った腕、そこから、明らかに死んでるとしか思えない、人間がどんどん湧き出てくる。
「あれが、ご主人様の死霊術です」
カレンさんがボクから離れながら説明してくれる。
でも、カバネさんは死んだ人を使役しないんじゃ・・・。
「今は、説明してる余裕はありません。それに、ご主人様は切り札も出そうとしています」
カレンさんの言葉に応えるかのように唐突に地面が軽く揺れだす。
次の瞬簡には大きな地響きと共に何かが地面の下から勢いよく現れた。
その部分だけ土煙が舞い、一体何が出てきたのかよくわからない。
『久しぶりに呼ばれたと思えば・・・。カバネ・ラジェ、お前は何故、いつもそんな風になってから俺を呼ぶ』
ゆっくりとした、太い声が聞こえた。
そして、カバネさんは当たり前のように答えた。
「お前な、自分の図体の事わかっとるか?そうそうお前を呼べるわけ無いやろ・・・。それに、お前だけはワイがミスって永遠に隷属化してしもうたし、何回も呼ばれとうないやろ?」
『愚問だ。俺はお前に恩がある。この恩、お前が死ぬそのときまで返そう』
「・・・正直な話、モテるんやったら、別嬪さんがよかったんやけどな。まぁ、ええわ」
そういうと、カバネさんは一旦言葉を切り、土煙の上のほうを見る。
そして、口をあける。
「ヴァジュ。あのでっかい黒いの、足止めしてくれへん?あ、周りの被害はいつもの通りな」
『・・・承知』
すると、土煙の一部から、あまりにも巨大すぎる腕が唐突に出てくる。
その腕は、合成獣を地面に叩きつけるようにして殴る。そして、合成獣は冗談じゃないかと言いたくなるぐらいに、地面に埋まる。
見間違いじゃなければ、大きすぎる手が合成獣を叩きのめしたよう西か見えない。それに、土煙から出てきたもの、あれは、まるで・・・。
「巨人族、それも、古代種かっ!?」
「巨人族?」
「そ、それは本当ですぅ!?」
「それにしても、大きすぎないですか!?」
双子は、今度はレオの治療をしながらルーミアさんに驚愕の声を伝える。
「あ?巨人って、あれぐらいの大きさじゃねぇの?」
『あぁ。本来、巨人は全長平均およそ三メートル。だが、アレは軽く十メートルは越している。確実に、大昔にいたっつーヤツだ。俺様も、本物を見るのは初めてだ』
ミストがわかりやすく説明してくれる。
「とにかく、コレで時間を稼げます。それと、それだけでは安定しないので付け加えます」
「はい?」
一瞬だけ、何を言ってるのか意味がわからなくなる。
でも、それは次の瞬間には解消された。
ボクは何もしていないのに、いきなり複数の魔法陣がボクの掌の周りにいくつか現れる。
更に、一部の文字が勝手に改変され、今までぎゅうぎゅうに詰められていた文字や記号が分割され、最終的に六つの魔法陣だけになった
「・・・コレで大丈夫でしょう」
カレンさんがそういうと、無秩序に並んでいた魔法陣が向かい合わせに並び、まるで箱のようになる。
それが、カレンさんの掌の中でくるくると回っている。
「何、これ?」
「代理展開です。これも魔法人専用の特殊スキルで、三谷様の様子ですと、橘流のみの技のようです。簡単に言いますと、展開した魔法陣を代わりに組み立てる技術です」
「え?じゃぁ、魔法陣同士で戦ったら、相手の魔法陣をのっとって攻撃とかできるんですか?」
「いえ、それはできません。条件としていろいろな制約がございます。一つが、魔法陣を展開させた人に接触していること。他にもいろいろとございますが、今回は省略させていただきます」
そういうと、カレンさんは魔法陣でできた立方体をボクに渡すように差し出す。
ボクはそれを恐る恐る受け取ると、どういうわけか魔法陣がカレンさんの手の中にあったときよりも勢いよく回りだす。
「これは、魔法陣に不慣れな最初のころに使う方法です。では、最後に私が三谷様の代わりに魔法を発動させます。・・・準備は、よろしいですね?」
ボクはカレンさんの言葉にうなずく。
カレンさんは一つうなずくと、口をあける。
「―――代理展開開始。
魔力的波長同調・・・クリア。
魔法陣同調・・・クリア。
詠唱を開始。
―――魔に属す力に命ずる。
集いて力と成せ」
すると、魔法陣の立方体が激しく回り、強く光り始める。
カレンさんはボクの手を掴むと、それを魔法陣の立方体の中に突っ込む。
「・・・そうですね、この魔法の名前は≪真月≫と命名しましょう」
カレンさんがそういった瞬間、魔法が発動した。
今までとはまったく違う感覚。
まるで、力が水のように体に流れてくるような感じ。
それはすぐに治まる。
すると、光が収束し、一つの形を形成する。
それは、一振りの刀。
たぶん、ボクがよく生成してた≪月夜≫の『月閃』の≪真月≫バージョン。
「・・・何か、変わりました?」
「はい。簡単に言うと、スー○ーサ○ヤ人へと覚醒できました」
「・・・」
いや、普通に前と使っていたのとまったく同じなんですけど?
「いえ、全然違います。以前のものは、核がその武器に設定されていました。ですが、今回の改良により、核を三谷様自身へと変更しました。武器の形状を変更させなかったのは、そちらの方が慣れているかと思いましたので」
カレンさんは胸を張ってえらそうなことをいう。
いや、でも、そんなこと言われても・・・。というのが正直な感想。何がすごくなったのかよくわからない。
「ほう、コレは・・・。汝、その状態のときは気をつけた方がよいぞ?」
ルーミアさんはボクの魔法の詳細がわかったのか、いきなり忠告してきた。
・・・でも、何を気をつければ?
「説明するよりも実行した方が早いです」
そういうと、カレンさんがどこからともなく例のネギを取り出す。それと同時にネギの周囲に複数の魔法陣を展開させる。
そして、そのまま全力で合成獣に向かって駆け出す。
ボクは半ば反射的にカレンさんについて行く・・・。
「ッ!?」
「気をつけてください。今の貴方は、私の全力に軽くついて来れます」
ボクがただ、ボクは普通に駆け出しただけだ。
ちなみに、ボクの運動能力なんてたかが知れている。本当にごく普通の高校生レベルだ。
まぁ、優子さんにしごかれているけど、どんなによく見積もっても学年で中の上程度だ。
そんなボクが生ける屍の、限界が外れた人の全力についていけるわけが無い。
でも、ボクはそれを可能にした。現に、自分で出した力をコントロールできず、躓きかけた。
「≪身体強化≫・・・!?」
「はい。どうも貴方の属性上、≪身体強化≫は難しいらしいのですが、その魔法を媒介に何とかできました。ついでに、武器を換装できます。これは、三谷様の魔法陣を参考に作らさせていただきました」
こともなげにそう言う。
≪身体強化≫と言う魔法は、属性によってかなり特徴が出てくる。
例えば、炎系であれば単純な腕力が上昇したり、土系なら耐久力が増す。そんな感じだ。
それで、≪身体強化≫に向かない属性っていうのが多々ある。ボクの『月』もその一つ。まぁ、ボクの場合はマナを体内で循環させても意味がなかったってだけなんだけど。でも、スズもコレばかりはうまくいってないらしい。
「では、その力でお願いします」
「は、はい!」
力に振り回されそうになるが、気合で何とかする。
周りの景色を置き去りにして合成獣に肉薄し、その巨体に飛び乗る。そして≪月詠≫で解析する。
でも、相手はそれがわかったかのようにボクへ攻撃を仕掛けてくる。
合成獣の体のいたるところから触手が生み出され鋭い槍のような形状になり、それをボク等に向かって突き刺そうとする。
動体視力まで上昇しているボクは何とかそれらを刀で薙ぎ払う。
「―――迅雷の弾丸。
≪鳳雷弾≫!」
カレンさんも魔法でボクを他の触手から援護してくれる。
そして、巨人もカレンさんが来たのをみて、自分に注意を向けようとしていた。
でも、巨大すぎて攻撃が全然通らない。
どうすればいいの?
ボクがそう考えているとき、カレンさんは複数の魔法陣を使いながら、新たな魔法を構築。
「―――奔れ、光の如き速さで。
≪閃光ノ雷鳴≫!」
魔法を使いながら、別の魔法を更に使用。
そんな事がありえるの?
ボクは、若干パニックになりつつも合成獣に攻撃を加える。
そして、その時だった。いきなり、ボクの頭なの中に何かが入ってくる感覚。頭が、痛い・・・!
思わず、合成獣の体に膝をつく。
―――対抗術式の構築。
ボクが急に膝をついたのに驚いてカレンさんが何かをボクに話そうとしている。
でも、ボクの耳にそれが届かない。
―――類似術式を複製。
この期を逃すまいとして合成獣がボクとカレンさんに向かって魔法や、触手の攻撃を仕掛けてくる。
―――術式作成・・・完了。
―――術式起動。
ボクは、手の中にある武器を触手や魔法の群れに向かって思い切り振ると同時に叫ぶ。
「術式・・・≪断月≫!」
刀を振りぬく。
すると、ボクの刀の斬線に沿って光の刃が放たれる。
これじゃ、まるで・・・。
「魔法剣・・・!?」
リュウがよく使う、魔法剣≪斬黒≫そのまんまだ。
でも、ボクは魔法剣の練習なんて一回もしていない・・・!
「どういう、コト?」
「それは、追加魔術!?何故、貴方が?」
カレンさんが驚愕の声を上げながらボクに聞く。
「追加魔法?」
「それは、私達が使う橘流の魔法術式です。隆介様に言わせると、劣化同時並行処理詠唱だそうです」
劣化同時並行処理詠唱?
でも、何で急に・・・?
いや、今は考えている暇はない。
これなら、合成獣に決定打を与えられる・・・!
「すみません、コレの使いかたがよくわからないんで、援護してください」
そういうと、ボクは合成獣から一旦降りて、地面に立つ。
そして、さっきの感覚を思い出そうとする。
でも、それはどういう原理かはわからないけど、まるでボクが最初から知っていたかのように使える。
頭の中にある、その魔法を選び、刀を構える。
でも、今度はさっきよりもマナを込める。
そのせいか、刀が強い光を放ち始め、熱を帯びだす。
たぶん、許容量を超過しちゃうとこの魔法が壊れるんだろうと判断する。
なら、ギリギリで、効果的な一撃を放つ・・・!
「・・・術式≪断月≫!」
居合い切りのようにボクは刀を腰だめの姿勢から振るう。
刀から巨大な白銀の斬撃が放たれ、合成獣を一刀両断にし、断面も白銀の光を放っている。
ちょうど、真ん中には、何かの光の集合体がある。
たぶん、魂だ。合成獣に取り込まれていた魂があれなんだと思う。
そして、合成獣はというと、ついさっきまでしつこく再生しまくっていたのに、何故か急にしなくなった。
断面が光っているのが関係しているのかな?
そして、次の瞬間には黒い合成獣の体が霧散して、何もなくなった。
あまりにもあっけない最期に、ボク等は呆然とした表情を浮かべていた。
作 「と言うわけで、『具現化』をおおくりしました」
空 「なんか、最後のほうがやっつけになってる気が?」
作 「違う!ちゃんと考えてこうなった!」
空 「・・・なんか、作者の残念な脳みそを披露しちゃったね」
作 「僕の脳味噌がこんなに賢くないわけがない」
空 「とりあえず、病院に逝こうか」
作 「まぁ、と言うわけで次回!」
空 「・・・いや、自由すぎない?しかも、ボクはツッコミしてるだけだし」
作 「ついに合成獣を倒しました。次回はエピローグです」
空 「今回はかなり長かった気がするよ」
作 「うん。僕も書いて飽きてきた」
空 「おい!?」
作 「次回もよろしく!」