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DARK・MAGIC ~闇夜の奇術師達~  作者: 夜猫
6章 ≪季節はずれの幽霊編≫
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17話・EVIL SPIRIT

―――side空志

 突然の事態に反応できたのはボクとスズ、田中以外。

 リカがボクの首根っこを掴んでどこかに引っ張って行くのを意識する。

 視界の隅には、ミストが盾を展開して田中とスズを守っていたのが見えたから大丈夫だろう。

 あまりの唐突過ぎる事態でボク自身、何が起きたのかわからない。

 ただ、一つだけわかるのが目がさっきよりも痛み出したと言うことだけだ。

 周りを見渡してみるけど、土煙にさえぎられて何が起こっているのかよくわからない。


 「ッ・・・このぐらいは問題ないか」


 「ソラ?目が痛いの?」


 「大丈夫。それよりも、みんなは?それに何が?」


 「わかんない。・・・・・・でも、何かいる」


 まるで、その言葉を合図にしたかのように、何かが空気を震わせて雄たけびを上げる。

 その雄たけびを聞くと、何故か背筋に悪寒が奔る。

 直感的にわかった。

 アレは、存在していいものじゃない。


 「ソラ!?コレを吹き飛ばして!」


 「・・・無理だ。レオがどこにいるかわからない。もしも、空中にいるんなら墜落するかもしれない」


 たぶん、レオのことだからやられているなんて事はないと思う。

 ただ、条件反射的にその翼で空を駆けているのだとするとボクはうかつに≪突風トップウ≫を使えない。でも、かといってこの視界が最悪のままで戦闘するって言うのも無謀すぎる。


 「・・・どうしたものか。・・・レオ!地面に降りろ!」


 ボクが見えないレオに向かっていうと、それに返事するようにして獣の咆哮が聞こえる。

 そして、レオが降り立ったころを見計らって地面に魔法陣を展開。

 緑色の大きな魔法陣を展開。


 「≪突風トップウ≫!」


 すると、地面に展開した魔法陣から風が発生する。

 その風が土煙を吹き飛ばし、何がいるのかを白日の下にさらす。

 幸いにも、みんなは何もなかったみたいだ。

 でも、目の前の事態にはただ驚くしかできなかった。


 「な、何、コレ・・・」


 「・・・怖い」


 「・・・ホンマかいな」


 ボク等が目にしたモノ、それは大きく真っ黒な人影。

 あれじゃぁ、まるで・・・。


 「・・・悪霊・・・・・・!」


 誰が口にしたのか、それとも自分が発した声なのかどうかもわからない。

 人影は口らしき部分を空へと向けて大きく開け、魂を震わせるような咆哮を上げる。

 その咆哮を聞くと、まるでボク等の魂が凍ってしまうんじゃないかと言うほどフリーズしたのがわかる。

 そして、ボクが気付いたときにはこっちに向かって口のような部分を向ける黒い何か。それは、まるでレオやあの黒い魔獣が咆哮覇を放つときのような・・・。


 「ッ!?」


 ボクはとっさにリカの前に出るとナイフを周囲に突き刺す。

 そして、月の結界魔法、≪月界ゲッカイ≫を展開する。


 「あかん!?防ぐな!避けろ!侵食される!!」


 どういうこと?そう聞こうとしたとき、ボクとリカは黒い魔力の奔流に飲み込まれた。

 そして、盛大な爆発音が響いた。



―――side隆介

 「おい、何があった!?」


 「わかりません!とにかく、事態は私達だけの手では終えないのかも知れません。すぐに皆さんと合流しましょう!」


 確かにこの魔法陣が発動した今、ひょっとするとかなりまずい状況なのかもしれない。そうすると、オレ達は今すぐにでも分散させた戦力を一つにまとめてどんなことにも対処できるようにしたほうがいいかもしれない。


 「あぁ、そうしよう」


 「でも、他のみんなはどこに行ったのよ?」


 「四条さんに聞けばいいんじゃないですか?精霊の御力で」


 春樹がそういうと、ここにいる全員の視線が四条に向く。

 すると、いつものようにおどおどした感じで慌てだす。


 「あ、あの、精霊さん達が怖がっています。ど、どどど、どうしましょう!?し、師匠達の居場所を聞いても、わ、わかりません・・・」


 「・・・どうしましょう?・・・今回、カリンはご主人様に憑いているのでカリンでご主人様を探し出すこともままなりませんし・・・」


 ぶつぶつと何かを言い出すメイド。

 たぶん、こいつらにしかできない探索方法もあるんだろう。

 オレ達は期待を込めた目でこのメイドを見つめる。


 「・・・わかりました。あっちです」


 ほんの少しして、カリンが顔を上げて指をビシッと挿す。

 そこは、おそらくは爆発音のようなものが響いた方向だ。

 すると、オレ達がそこに行くのがわかったかのようにいきなり何かの咆哮が聞こえる。


 「・・・何かいるのか?」


 「はい。少なくとも、レオさんではありませんね」


 「あのチビライオンがあんなおぞましいとしか表現できない咆哮を上げたら引くわよ」


 「・・・でも、それなら何があるんです?」


 「あ、あの・・・せ、精霊さん達がそっちに行きたくないって、い、言ってます・・・」


 「・・・まさかッ!?」


 カリンは何かに気付いたのかいきなり生ける屍リビングデッドの力を全開にして走り出す。


 「おい!?ちょっと待てよ!」


 「追いましょう!」


 「あぁ、もう!!次から次に・・・!コード≪魔氷狼フェンリル≫!!」


 オレとシュウはカリンを追いかけるようにして全速力で走り出す。

 それに続くようにして冬香が作り出した氷の狼達が冬香達をその大きな背中に乗せて走ってくる。


 「わ、わ、速いです!?」


 「アンタ、ソラの違法改造メンテしてあるボード乗ったんでしょ?コレぐらいガマンしなさい!」


 「・・・というか、隆介さんもシュウさんも走るの速いですね」


 オレ達はカリンのやたら目立つメイド服を追いかけるが、その姿が心なしかどんどん小さくなっているような気がする。


 「・・・やはり、あの方が速すぎます!」


 「やっぱそうなのかよ!」


 「ドンだけふざけてんのよ、生ける屍リビングデッドって!」


 「姉さん!もっと速くできないの!?」


 「こ、ここ、これ以上は無理です~!?」


 オレ達は全力で走っているにも関わらず向こうはオリンピックレベルの速さで疾走する。

 オレも一応は龍種だからそれなりに走るのも速い。つか、人間の素の力で勝てるやつはいねえと思う。だが、それを軽く越えるスピードで走っているのは明らかに異常だ。生ける屍リビングデッドの力はすさまじい。


 「ご主人様!」


 カリンがいつになく切羽詰った声で叫ぶ。

 オレ達はその言葉につられて前を見ると、そこには異常な空間が広がっているとしかいいようのない状況だった。

 目の前には、黒く、大きな不恰好な人の形をとった影のようなモノ。

 そして、カバネや、他のやつ等がそいつを囲むようにして対峙している。

 だが、よく見ると対峙しているんじゃない。これは、向こうの雰囲気にのまれている。

 この異常な光景にオレ達は突っ込もうとするが、カリンに止められる。


 「おい、アレは明らかに異常だ。オレ達に行かせろ」


 「ダメです。端的に言いましょう。あれが、私達の恐れていた事態の一つ、『悪霊』です」


 「あ、あれがですか?」


 「はい」


 『悪霊』。それは、つい最近こいつらが言ってた幽霊の、ある意味では上位的存在なモノ。幽霊と違い、死霊術師ネクロマンサーでなくとも視覚することができ、更には物理干渉もできるらしい。要するに、オレ達を殴ろうと思えば殴れる。そして、幽霊が悪霊化してしまうと、例外なく凶暴化してしまい、目に映るものすべてを破壊しようそしてしまうらしい。


 「何で、そんなモノがココにあるのでしょう・・・?」


 「・・・わかりません。もしかすると、この呪法陣に関係あるのかも知れません。・・・いえ、十中八九そうでしょう」


 確かに、タイミングがよすぎる。

 こいつ等の話では『悪霊』の発生は珍しいものらしい。

 そして、悪霊化してしまうには二つの要因がある。

 一つが『負の感情による幽霊の暴走』。コレはわりとよくあることらしい。それに、この悪霊化は何とかできるともいっていた。

 ただ、問題なのが二つ目の『呪力による強制的な悪霊化』。コイツは、例え幽霊自身にそんなつもりがなくても起こってしまい、更には悪霊化を解くことがほぼと言っていいほど不可能らしい。


 「マジかよ」


 「それに、あそこにいるみんなの様子がおかしいわ」


 確かに、冬香の言うとおりだ。何故か、全員が呆然と悪霊を見ている。まるで、あの悪霊の雰囲気にのまれているようだ。


 「今はさほどではありませんが、悪霊の近くにいると誰もがああいう感じになります。おそらく、RPGやモ○ハンで言うスタン状態なのでしょう」


 「・・・ココでゲームですか?」


 「ですが、それ以上に説明のしようがありません」


 すると、まるで魂を凍りつかせようとでもしているかのような咆哮を悪霊が上げる。

 オレ達は、その咆哮をモロに聞くと、背筋がすぅっと寒くなる。


 「何だよ、コレ・・・!?」


 「か、体が、思うように動かない、です・・・!?」


 「・・・やはり、呪力による、悪霊化ですね。・・・私でも、コレは無理です」


 今度は、その言葉を合図にしたかのように悪霊が人間で言う口らしき器官を上に向ける。すると、口がコレでもかと言うぐらいに裂け、耳にまで達する。そして、その大口をソラやリカのいる咆哮に向ける。

 オレはソラに大声で危険を知らせようとするが、声がうまく出ない。

 そして、ソラは半ば呆然とした表情で、シュウ並の身体能力を持つリカもおびえるようにして悪霊を見つめるだけだ。


 「リカさんは、幽霊が苦手です・・・!」


 春樹がつぶやくような声で言う。

 オレも今思い出した。リカは、妖怪でありながらお化けが怖いっつーふざけたヤツだった。今は、それが命取りになっている。

 だが、運はオレ達に味方したみたいだ。

 ソラが自分を取り戻したのか、リカの前に出て補助用の投擲用ナイフを周囲に投げる。

 そして、月の結界を張る。

 よし、コレなら・・・。


 「あかん!?防ぐな!避けろ!侵食される!!」


 何故か、カバネのその言葉がオレ達の耳によく聞こえ、そして次の瞬間には極太の黒いレーザーのようなモノが悪霊の口から発射される。

 そして、それが結界魔法を張ったソラ達に直撃。その一瞬後、ソラ達を中心にして爆発音が響いた。

 そして、煙によってソラ達の安否がよくわからない。


 「ッ!急いで、あの方達を・・・!」


 切羽詰ったカリンの声。

 だが、何故かその言葉がどこか遠く感じられる。


 「正気に戻ってください!悪霊の攻撃は精神を侵食し、狂気に陥れます!そうすると、生きたまま悪霊のような存在になってしまいます!」


 「ほ、ほほ、本当ですか!?し、師匠達をは、早く何とかしませんと!?」


 「おい!アイツはすぐに倒せるのか!?」


 「・・・難しいでしょう。アレは、私達や精霊魔導師十数人で倒すものです」


 「ちょっと、それって・・・あの二人を諦めろって言うの!?」


 「いえ、ですから・・・できるだけ早く助け出す必要があります」


 「ッチ!・・・だが、あいつらだぞ?何とかできるんじゃねぇか?」


 「お二方が魔力を全く持っていないのでしたら大丈夫です。ですが、そんなものは魔力無効化体質キャンセラーでしかありえません」


 「・・・要するに、田中さん以外は無事ですまないと言うことですか?」


 話から察するに、おそらくは悪霊の侵食とやらは魔力を蝕み、対象を狂気に陥らせる類のものだろう。なら、それは全魔法使いにとって、死刑を宣告されたも同じようなものだ。

 だが、それ以上にまずいのがソラのやつだ。

 アイツの魔法は外部魔力マナを使う。

 マナとは万物に宿る魔力で、移ろいやすく、万物の影響を受ける。

 つまり、あの魔力を侵食する攻撃の影響を受けてそれを活性化させる危険性がある。そうなると、こいつ等の口ぶりではたぶん、助からない。

 オレと同じコトを考えたのか、シュウが突撃の構えを取り、冬香が魔法を待機させる。


 「じゃ、たぶんだけどソラを優先して助けるわよ」


 「わかりました」


 「・・・何故ですか?魔力保有力的にはアンジェリカ様の方がはるかに上ですよ?」


 「アイツの魔法は特殊なんだよ。説明してなかったけどな、あいつは・・・」


 オレが説明しようとしたその時だった。

 いきなり、攻撃地点から突風が吹き荒れる。

 そして、風が吹いたであろう場所からいくつもの衝撃波が放たれる。

 それは悪霊に向かって殺到し、悪霊を切り刻む。

 だが、悪霊の方を見ると、まるで霧か何かを切ったときのようにその黒いからだが少し歪んだかと思うとすぐに元に戻った。


 「ダメ!攻撃が効かない!」


 「まぁ、想定内だよ」


 「何とも面倒なものよのう。準備はできておるのか?」


 煙の中からは、三つ・・の人影が出てきた。

 ソラとリカ、そしてやたらとスタイルがいい、最早場違いとしか思えないような金髪の女。確か、あの女はあの遺跡にいた・・・。


 「「ルーミアさん!?」」


 スズと、四条の驚愕の声が響いた。



―――side空志

 本能的にヤバイと感じる。

 だが、防御しないわけにもいかない。そうしないと、確実にリカが巻き込まれる。

 自分だけなら≪風火車輪フウカシャリン≫で逃げればいい。でも、リカも一緒ってなると正直なところ、自信が無い。

 ≪月界ゲッカイ≫に黒い咆哮覇のようなモノが着弾。

 すると、目の前で不思議なことが発生した。

 白銀の結界である≪月界ゲッカイ≫の一部に黒いシミができると、そのシミがどんどん範囲を拡大していく。

 その光景に、さっきチラッと聞こえた『侵食』と言う言葉が頭をよぎる。


 「まさか!?」


 解析・・・完了。

 結果・・・魔力の侵食、及び人間への精神的な干渉。

 それがわかった瞬間、≪月界ゲッカイ≫が侵食され、真っ黒になる。

 そしてひびが入る。

 ボクはまだ状況について来れていないリカを庇うようにして抱き寄せ、自分が壁になる。すると、どういう魔術的なことが絡んだのか、爆発音が響く。

 さすがに、今回は無理かな・・・。


 「・・・」


 「・・・」


 ・・・あれ?何も起きない。

 どういうことかと周りを見渡すと、そこには金髪のお姉さんがいた。

 しかも、こっちをじーっと見てる。


 「・・・ルーミア、さん?」


 「うむ・・・」


 「・・・」


 「・・・」


 「・・・・・・」


 「・・・・・・のう、こういう所でそれはないんじゃないかの?つか、いつまでそうやっておるつもりかのう?」


 「へ?・・・あ!?ちょ!?てか、何でいるんですか!?」


 今の状況を把握。

 ボクはリカを庇うために抱きしめています。そして、ルーミアさんがそれをガン見。以上。

 ボクはどんな羞恥プレイだと言いながら、慌ててリカを離す。

 ・・・でも何か変だ。こういうとき、いつものリカはよく訳のわからない暴走をするはず。そこで、リカをよく見てみると、そこには今だ茫然自失という感じの無表情なリカがいた。


 「ルーミアさん、リカがなんか変です」


 「吸血鬼ヴァンパイア娘が変なのはいつものことであろう」


 「いや、確かにそうかもしれませんけど・・・」


 「わかっておる。どれどれ・・・」


 そう言うと、ルーミアさんはその銀灰色の目でリカを観察する。そして、おもむろにこっちを見る。


 「やはりの。あてられて・・・・・おる」


 「どういうことですか?」


 「アレを汝も見たであろう?」


 「黒い、巨人みたいなヤツ?」


 「うむ、アレは悪霊。汝等は悪霊の近くにおったでの。おそらく、悪霊の常時発する呪力にあてられたのであろう。こう言う方がわかりやすいかの、『瘴気』というものだからの」


 「『瘴気』って、よく、エセ霊能力者が言うアレですか?」


 「まぁ、それに近いかの。まぁ、自然に治るのを待つしかあるまいて。で、今回のわらわの用は汝の目のことでの」


 「目?・・・≪月詠ツクヨミ≫のことですか?」


 「うむ。ちょっと、失礼するぞ」


 そういうと、ルーミアさんがぐいっと自分の顔をボクに近づけ、銀灰色の目で見つめる。たぶん、こういうのをよく小説とかで言う『自分の心の奥まで見透かされているみたいだ』って感覚なんだろうなと場違いなことを考える。


 「・・・ハッ!?ソラ!大丈、夫・・・」


 ・・・何で、こうもタイミング悪く、いや、ある意味ではタイミングよく自分を取り戻すんだろう。


 「・・・む?おぉ、以外に早かったの」


 「・・・ソラ?何ヲ、してタの、デスか?」


 「リカサン!?なんかいろいろと大丈夫でございましょうか!?」


 リカの目がなんかイッちゃってるよ!?

 なんか、ボクが見た中でも一、二を争うレベルのリカ・ブラックモードだ!?


 「・・・ふむ、面白いから放置したいところではあるが今は緊急事態でもあるしの。小娘よく聞くがいい。ソラは意識が戻らない汝のためにわらわを呼んだのじゃ」


 「・・・え?」


 「まぁ、コレは汝も知っておろう。わらわとソラは同じ属性ゆえ、≪月詠ツクヨミ≫がどこまで進行しようとしておったのか汝を助けるついでに『視て』おった」


 「・・・ホン、ト?」


 「うむ、もちろん」


 うわぁ、そんな口からでまかせをよくもしゃあしゃあと・・・。

 あれ?なんかボクも誰かに言われた気が?・・・気のせいだ。たぶん。

 とにかく、リカからは剣呑な空気が消える。これで、ボクの命の安全は保障された・・・はず。

 ココは強引にでも話を摩り替えておこう。


 「で、ルーミアさんはどうやってボク等を助けたんですか?」


 「普通に防御魔法を使ったが?ホレ、周りをよく見てみぃ」


 ボクとリカが周りを見ると、確かにそこは白銀の魔法結界が張られていた。

 今のボクの≪月詠ツクヨミ≫では三魔源素スリーシンボルの魔法は解析できない。でも、たぶんだけどコレは精霊が魔法を使ったからこそできる技なんだと思う。


 「いや、普通に汝にもできるはず」


 「・・・マジっすか」


 「うむ。おそらく、コレでわらわの違和感の謎も解ける。いやはや、よりによって器用なことをするのう」


 「・・・どういうことですか?」


 「今は、説明しておる暇はない。わらわがヤツの攻撃の防御を引き受ける。汝等は効かぬかも知れんが魔法攻撃を頼む。それと、ソラよ。汝、マナを直接ヤツにぶつけるのは不可能かのう?」


 「・・・正直、わからないです」


 確かに、一度だけ『星』属性を持つティーナにマナ百パーセントの大玉の攻撃をされそうになったとき、それの制御を奪って弾丸にしてそれをそのまま打ち返したことがある。

 でも、アレは普通に威力が高すぎてアレから全く練習していない。もし、マナが暴走して学園の周囲が核でも打ち込まれたような惨状になると目も当てられないからね。


 「・・・まぁ、よかろう。おそらく、汝の≪月夜ツキヨ≫であれば大丈夫であろう。それで攻撃しろ。・・・もちろん、わかっておろうな?」


 「それはもちろん。リカ、この煙を払う。その後に遠隔攻撃」


 「うん?・・・わかった」


 そして、ボクは再度≪突風トップウ≫を発動する。ボクの周囲から風が吹き荒れ、爆発の際に発生しただろう土煙を吹き飛ばす。

 そして、目の前にはさっきの場所から一歩も動いていない黒い大きな人影、『悪霊』がいた。


 「吸血呪ヴァンパイア・スペル血濡れの大鎌デスサイス≫!」


 リカの吸血呪ヴァンパイア・スペルが発動し、大鎌から無数の衝撃波が放たれる。

 それは悪霊に全部当たるが、まるで効いていない。


 「ダメ!攻撃が効かない!」


 「まぁ、想定内だよ」


 「何とも面倒なものよのう。準備はできておるのか?」


 ボクは一つ頷くと魔法を発動させる。


 「―――≪月夜ツキヨ≫・・・!」


 いつものように魔法陣に手を突っ込み、そこから武器を取り出す。

 それは、一振りの綺麗な刀。


 「・・・バージョン刀『月閃ゲッセン』」



作 「すみません、遅れました。と言うわけで『悪霊』をお送りしました」

鈴 「今回は遅かったね~」

作 「作者、これでもいろいろと忙しいんです」

鈴 「うん。わたしもいつもがんばってみんなのお料理考えるのとか大変だよ~」

作 「まぁ、そんなわけですみません。今後の展開を考えてたらこなりました。ハイ」

鈴 「うん?これからすごいことが起きるのかな~?ルーミアさんも来ちゃったし?」

作 「まぁ。・・・でも、今になって思えば、ルーミアさんいらねんじゃね?って思い始めました」

ル 「ほう。わらわは所詮脇役かのう?」

作 「・・・では、次回!」

鈴 「大丈夫~?汗すごいよ~?」

作 「違う!これは心の汗なんだ!!」

鈴 「おぉ!?心の汗はこんな風に出るんだね!?」

作 「とにかく、ルーミアさん登場!一体どうなる?そして、呪法陣を設置したのは?」

鈴 「次回もよろしくね~」

ル 「うむ。とりあえず、作者よ。一回くたばれ」

作 「ゴメン被ります!ていやぁぁぁぁあああああ!!??」

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