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DARK・MAGIC ~闇夜の奇術師達~  作者: 夜猫
1章 ≪異世界との遭遇≫
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1話・DAILY

 はじめまして夜猫です。

 こういう小説を書くということは初めてで至らない部分が多々あると思います。

 楽しい話を書ければいいなと思います。


 日常って言うのは、身近にあるようで、とても遠いところにある気もする。


 よく、ライトノベルとかでは主人公は波乱万丈で、愉快すぎる人生や、スクールライフを送っているけど、現実ではそんなことはあり得ない。


 そんなドラマチック、あるいはドメスティックな日々を送るのは本当にごく一部。


 まぁ、何が言いたいのかと言えば、ボクはそんなごく普通の家庭で、ごく普通の人生送って、ごく普通のスクールライフを満喫している一人の人間でしかない。


 生まれてこのかた異世界に召喚されたこともなければ、召喚したこともないし、変な力に目覚めたりとかもない。


 確かに、一時期そんな人生を送ってみたいと思ったこともある。そっちの方が楽しそうだし?


 けど、途中で気付いた。平和が一番だと。


 だから、ボクはこのまま友人達とバカやって、残りの百年ぐらいを平和に過ごしていくんだろうなと思っていた。


 ・・・あの日がくるまでは。




―――side空志

 ・・・・・・ターゲット補足。今から実行に移す。これを逃せば、一巻の終わり。また最初からやり直しだ。ボクは相棒パートナーとアイコンタクト。

 ・・・いつでも準備はオーケーらしい。

 それは頼もしいとボクはターゲットを見続ける。ターゲットはこちらの方をいぶかしげに見ているが、確信が持てないのかじっとしているだけだ。

 こっちは風下。相手に気取られる心配はおそらくない。

 そして、チャンスが巡ってきた。ターゲットの視線がボク等から外れた。


 「今だ!」


 ボクと相棒はターゲット・・・財布を咥えた猫に突撃。

 猫は呆気にとられた表情でボク等を見て、ぽとりと財布を口から落とした。ボク等はその隙を逃さず、それぞれが役割をこなす。

 ボクは猫の首根っこをつかみ、逃げないように捕獲。相棒は財布を確保。完璧なコンビネーション!


 「イェーイ!」


 「・・・なぁ、猫と財布を捕まえるのに、わざわざんなことする必要があったのか?」


 いや、ボクも正直なところよくわからない。






 「ありがとうございます!・・・もう、ミーちゃんは何故か私の財布を持ってどこかに行くんだから・・・」


 「大丈夫ですよー。意外に近くにいましたし」


 ボクは依頼主、と言うかただのクラスメイトの女子に財布と猫を渡した。

 どうも彼女の飼い猫は、飼い主の財布を持って散歩に行くというおかしなくせがあるようだ。そこで困っていたところをボク等が通り、猫と財布を確保。まぁ、そう言う状況になっている。


 「あ、何かお礼・・・」


 「いや、いいよ。勝手にやっただけだし」


 「・・・お前、そんなだからいい風に使われんだぞ?」


 ボクは口の悪い言葉を完全にスルー。


 「でも・・・そんなの・・・えぇと・・・」


 「・・・あぁ、ボクは三谷空志みたにひろし。で、そこのガラ悪いヤンキーもどきが間隆介はざまりゅうすけ


 「誰がヤンキーだよ。そう言うお前はさえない男子だろうが」


 ボクがヤンキーもどきと言った、鋭い目つきだけど、女子の間で話題沸騰中のクールでイケメンな男子、間隆介、通称リュウがそう言う。


 「みゃ」


 「これがなんかボクになついてくれた子猫のレオ。名前は勝手につけた」


 まるでこっちのことが分かっているかのようなタイミングで鳴いた白い子猫。紆余曲折あってボクになついているレオを紹介。


 「えと・・・三谷君?本当にいいの?」


 「いや、たかが猫探しだし。それに、特にほしいモノないし」


 これは偽らざるボクの本心だ。

 ボクの妹は母さんに服をあれやこれを買えと言ってうるさいが、ボクは特に何もないと言うと、むしろ無理やりに服とか買わされる。

 ・・・いや、買い物が好きじゃないのにこれは辛い。

 話がそれた。


 「まぁ、とにかくいいから!・・・どうしてもって言うんなら、また今度ね」


 「・・・はい」


 クラスの女子はしぶしぶと言った感じで引き下がった。

 そしてボク等に背を向けて帰って行く。ボク等はその後ろ姿を見送った。そして女子の後ろ姿が見えなくなると、リュウがボクに言う。


 「・・・ソラ、どうせ今度なんて来ないんだろ?」


 このソラってのはボクのニックネーム。空志って名前の『空』の部分だけで『ソラ』。まぁ、安直だけどわりと気に入ってる。

 ボクはリュウに適当な言葉を返しておくことにしておく。


 「さぁね・・・よし、ボク等も帰ろう」






 ボク等は稲羽市にある、私立間学園に通う一年生だ。今年の春にここに入学しました。

 無意味に広い敷地を持つこの学校には、初等部から大学まである。そして遠方の人のために寮までもがあり、無意味に広くて豪華。まぁ、もちろん数人で一部屋だけど。

 とにかく、ボク等は全力でごく普通の高校生だ。うん。


 「ごく普通の高校生がホイホイ便利屋みたいなことするかってぇの」


 「みゃ」


 「・・・」


 子猫にまで突っ込まれるボクってどうだろう?

 と言うか、レオって本当にボク等の言ってること理解しているのかな?

 このボクの後頭部にへばりついている子猫の名前はレオ。まぁ、ボクが勝手につけた名前だけど。

 とりあえず、この一人と一匹の関係を簡単に説明しようと思う。

 まずは間隆介はざまりゅうすけ、通称リュウ。鋭い目つきに、漆黒の髪、ボクと同じくらいの百七十近くの身長の男子。こいつは中学の時からの悪友で腐れ縁だ。なんかよくわからないけど、仲良くなった。

 ・・・うん。これ以外に説明することはないね。だって、野郎の説明なんてしても面白くないし。

 まぁしいて言うなら、こいつはクールそうとかで入学したてでこいつのことを知らない女子の間ではかなり評判がいい。まぁ、そのおかげで何でボクみたいな凡人がこいつと仲いいのって話になるけど。

 そのせいでか、放課後にボクの下駄箱にラブレターなんて時代錯誤な代物があったけど、内容は『隆介君との仲を取り持って!』だ。その時は本当に人生を嘆きたくなった。ただの依頼書じゃないかって感じ。

 当のモテモテなご本人はメンドくせぇの一言で斬り捨てた。・・・女泣かせなんだから。

 そんな適当に返しても『間君って、硬派でカッコいいよね!』で済んでいくあたり、理不尽だと神様にパイルバンカーを喰らわせにいきたくなる。

 そして、一番不可思議な存在がボクの後頭部にへばりついている、真っ白な毛を持つ子猫のレオ。

 実はこいつ、最初はボクにしか視えなかった・・・・・・

 ・・・いやいや、本当に。生まれてこの方、幽霊とか妖怪なんて見たことなかったけど、その時はわりと真剣に子猫の妖怪を脳内で検索したね。

 けど、不思議なことはさらに続いた。

 まずはレオとの出会い。ボクがこのレオと出会ったのは春休み中、間学園の通学路の確認がてら、リュウとこの辺を散歩していたら見つけた。まぁ、ボクにしか見えなかったわけで、リュウはこいつバカじゃねーの?的な視線でかわいそうなモノを見る目でボクを見てきた。

 そこでボクはぐったりとしたレオをつかんで、リュウの目の前に持っていこうとしたら、ボクが触れた瞬間にガラスの割れるような音が聞こえ、リュウは猫が突然目の前に!?的な感じで驚いた。

 ・・・・・・ボクはいつから『幻○殺し』を使えるようになったのかなぁ?

 まぁ、そんなわけでボクとリュウは明らかに弱っていたレオに餌を与え、今では子猫のくせにボクとリュウの弁当を横から掻っ攫っていくくらいに元気だ。そのせいでか、学園に入学してからは登校と下校の時を見計らってボク等に接触してくる。

 そして何故かボクに一番なついてくれた。

 ・・・・・・猫、いいよね!

 それに、レオは子猫のくせに頭がいい。一回、学校の中にまでついてこようとしたことがあったけど、それはダメだと諭したら教室の中には入ってこなくなった。それとか、弁当に入っていた刻みネギを横から取ろうとした時も、割と真剣に怒るとそれ以降はネギに手を出さなくなった。

 ・・・ボク?

 ボクは三谷空志みたにひろし、通称ソラ。性別は男。髪の毛が特殊なくせっけで、後ろに流れるような生え方してる。朝はいつも前髪を頑張って無理やりにおろしている。これが地味に大変。まぁ、たまに友達からワックスつけてるの?って聞かれるけど、そんなものは生まれてこの方使ったことはない。

 ・・・うん、これ以外に特徴がない。なんだか悲しくなってきたけどしょうがない。

 後、地味に身長が百七十に届かないのが切実な悩みだね。要するに、この一人と一匹に比べれば、ボクはザ・ノーマルな人間ってことだ。

 まぁ長くなったけど、ボク等に関してはこのぐらいかな?

 そしてボク等はと言えば、実は登校途中だったりする。駅で件の財布と猫の少女に出会って、パパッと猫を捕獲した。

 幸いにも、ボク等は早めに学校に行くからよかった。


 「けど、本当にこの学校の広さだけは何とかならないかなぁ?」


 「それは・・・オレに言われてもなぁ・・・」


 ボク等が通う『間学園』は、何回も言った気もするけどとにかく広い。

 まぁ、小学校から大学まで入って、さらには寮まであれば必然的にそうなる。そのせいで校門から高等部までの道のりが長い。しかも、変な噂もある。やれ、学園長が十年間仕事をほったらかしにしてるだとか、十年前まで昼間にもかかわらず断末魔の悲鳴がよく聞こえたとか。まぁ、今はこんなことはどうでもいいよね。

 そして教室に行くまでの間に、多くの部活が朝練をしているのを横目に、ボクはリュウに声をかける。


 「・・・リュウ、部活ってどうする?」


 「メンドイな。オレはやるつもりはねぇ」


 「ふーん。まぁ、ボクもどうしようかって思ってるんだよね」


 正直、中学の時の部活を高校でも続ける気にはなれなかった。特に深い意味はないけど。

 まぁこのままいけば、帰宅部になってレオを愛でることになるのかな?

 そしてボク等が高等部の昇降口にたどり着くと、後頭部にあった重みが無くなる。振りかえると、そこにはお座りしたレオがいた。


 「みゃ」


 まるでいってらっしゃいとでも言うようにレオは一鳴き。

 ボクはそんなレオの頭を軽く撫で、教室に向かって歩いて行った。

 ・・・・・・さて、本日も頑張りますか。






 今日も授業はつつがなく終了し、放課後。

 ボクが帰ろうかなと思っていると、クラスの担任が突然やってきて掃除をしていくように指示。運の悪いことにボクが掃除当番に当たっていた。そして何となく嫌な予感がするなーと思えば、教室に残っているのがいつの間にかボクだけっていうミラクル。

 ・・・一体、何が起こったの?


 「・・・・・・はぁ」


 ボクはため息をひとつつくと、教室の掃除を再開した。

 愚痴る暇があるなら手を動かす。そうすればその分、早く終わる。

 まぁ、流石に机を動かして隅々まで掃くって気は起きなかったから、ホウキで適当に掃いておくにとどめたけど。

 見た目がきれいになったところでゴミをゴミ箱に捨て、そこで終了。

 まぁゴミ箱はそんなにたまってないし、何よりボク一人だからこれでいいよね。うん。悪いのはサボって帰った人たちだ。

 そうやって半ば責任転嫁のような言い訳を心の中でして帰ることに。

 リュウはすでに帰ったのか、リュウのクラスを覗いてみても誰もいなかった。まぁ、たまには一人でもいいか。いや、レオが駅までついてくるだろうけど。

 そんな風に考えつつ、ボクは昇降口に向かった。

 昇降口について自分の下駄箱を開け、靴に履き替える。そしてレオを待たせているであろう場所に向かって歩こうとしたとき、ボクの足は止まった。


 「・・・ほら、猫ちゃん。ゴハンだよ~」


 「・・・」


 「怖くないよ~?」


 「・・・」


 レオと一人の少女が睨みあっていた。しかも、少女の方は何故かコッペパンを片手に持っている。

 レオと対峙する女子は、ボクよりも頭一つ小さいくらいに小柄で、ショートカットの髪、そして間延びしたしゃべり方で、どこかのほほんとした雰囲気が漂ってくる。

 一体どういうことなのか?まぁ、少女Aがレオに構っているんだろうけど、レオはじーっと睨んでいるだけだ。実はレオ、結構人見知りするらしく、ボク以外が触れようとするとさっと逃げる。

 すると、ふいにレオの顔がボクの方を向くと、短い脚でとてとてとボクの所に歩いてきて、徐々に高い場所に来る。

 そしてある程度の高さにまで来ると、ボクの頭に飛び乗り、いつものように後頭部に張り付く。

 ・・・その体勢、辛くない?

 そして、気付けば少女の視線もボクの方を向いていた。


 「・・・こんにちは?」


 「うん、こんにちは~?」


 とりあえず、コミュニケーションの基本はあいさつから。

 ・・・・・・っていうけど、実際にやってみても、会話が続かないんですけど?どうすればいいの?


 「じゃぁ、ボクはこれで」


 「みゃ」


 レオはやっぱりボク等の言葉を理解しているかのようにナチュラルに一鳴きしていく。


 「ちょっと待って~」


 帰ろうとすると、少女に制服の裾をつかまれた。


 「えーっと・・・、何ですか?」


 「その猫、君の飼ってる猫なの~?」


 少女は無邪気な笑みでボクを見てくる。


 「あ、わたしは坂崎鈴音さかざきすずねだよ~」


 「えっと、ボクは三谷空志。こっちの子猫はレオって呼んでる。それにこいつはノラだよ」


 「みゃ~」


 何故かレオは偉そうに鳴く。

 いつもボクの後頭部に張り付いているだけのくせに。


 「おぉ~!ノラちゃんなのに、そんなに三谷君になついてるの~!?」


 坂崎さんは目をものすごくキラキラさせてそんなことを言う。

 ・・・猫、好きなのかな?


 「猫、好きなの?」


 「そうだよ~。それに、なんだかお友達になれる気がしたの~」


 はたから聞いていれば、ものすごく痛い子だけど、何故かそうは思えなかった。

 ・・・・・・これが、美少女補正?


 「まぁ時間も遅いし、歩きながら話す?」


 「うん、いいよ~」


 こうして、どこかのほほん、というか天然な空気を醸し出している坂崎さんと下校することになった。






 とりあえず駅までの道のり、ボク等はもっぱらレオの話題で盛り上がった。


 「それでさ、レオは大食いなんだよね。これだけ大きい弁当箱の半分を掻っ攫っていくんだ」


 そう言ってボクは二段重ねの大きめの弁当箱を見せる。

 すると、坂崎さんは自分のカバンからも大きな弁当箱を取り出した


 「むぅ・・・。三谷君、そんなに少なくて大丈夫~?」


 「・・・え?むしろ少し多いんだけど?」


 「ダメだよ~!わたしはこれぐらい食べるのに~」


 そう言って取り出した巨大な弁当箱を見せる。

 ・・・・・・うん、ボクがよく見る、女子のちんまりとした弁当箱じゃない。これは、スポーツ系の部活に情熱を注ぐ男子が持ってくるような巨大な弁当箱だ。

 なんか、あるよね?無意味に大きな弁当箱。家族でピクニックに行くときに使いそうなやつ。


 「・・・ちなみに、どんなメニューなの?」


 「えっとねー。おにぎりでしょ、卵焼きでしょ、ベーコンのアスパラ巻きでしょ・・・」


 なんかいっぱいあった。

 それに、坂崎さんの持つ弁当箱からは軽い音しかしないから、たぶん全部食べたんだろうなと思った。


 「それでね、コッペパンは、友達の茜ちゃんがくれたの~。流石におなかいっぱいだったから、半分だけだったよ~」


 食欲魔人。

 ボクの脳裏にそんな言葉が浮かび上がった。それと同時に急にレオの存在を思いだす。

 ・・・この一人と一匹、まさか同じベクトルの存在?


 「・・・よく、太らないね」


 女子に対しては明らかに失礼な言葉。

 だけど、気付けば思わず漏らしてしまっていた。


 「むぅ~。女の子にそんなこと言っちゃダメなんだよ~!それに、わたし太ってないもん!」


 頬を膨らませてそう抗議する。

 まぁ、確かに太っていない。むしろ、小柄な体相応の体系だとは思う。


 「うん、ごめん。流石に失礼だったね」


 「わかればよろしい!」


 坂崎さんはそうやってニコニコと微笑む。

 まぁ、いろいろとおかしな部分もあったけど、かなりいい子みたいだ。


 「でも、レオ君ってホントに最初は三谷君にしか見えなかったの~?」


 「うん。まぁ、信じてもらえないかもしれないけど」


 目の前で見ているリュウはおろか、ボクだって信じられなかった。本当に意味がわからなかったね。妖怪なんて生まれてこの方見たこともないのに、猫の妖怪を見たかと思えば、次の瞬間には『幻○殺し』を習得しているし。しかも、最近は視界がなんか変に感じるときがある。なんか、やたらと光が乱反射してるって言うか、なんていうか・・・。


 「大丈夫だよ~!幽霊さんが見えるのも特技だよ~!」


 「超前向き。てか、ボク等ってそういう話をしてたんだっけ?」


 「とにかく、だよ!カガクではカイメイできないこと何ていっぱいあるんだから、きっとこれもそれと同じなんだよ~!」


 なんだか意味がわかっているのかどうか怪しい発音で坂崎さんはそう言う。

 まぁ、確かにそれも一理ありそうだ。


 「だから、わたしは信じるよ~」


 「そっか。ありがとう」


 「みゃ」


 レオはそう言うと、自分から飛び降り、坂崎さんの目の前に降り立つ。

 そして体を坂崎さんに擦りつけ始めた。


 「おぉ~。レオ君も仲良くなってくれたよ~!」


 坂崎さんはそのすきを逃さず、レオを猫可愛がりし始めた。

 レオをこれでもかと言うぐらい撫でまくり、レオは逃げようとしている。心なしか、その視線をボクに向けてSOSを求めているような気がしないでもない。けど、残念なことにボクは知りあってすぐの女子から何かを取り上げるという真似は流石にやりづらい。

 レオには悪いけど我慢してもらおうと思ったその時だった。

 唐突に人の気配が消えた。

 違和感を感じて周りを見てみると、そこには人っ子ひとりいない駅近くの公園前の道路。

 おかしい。この辺りは多くのレストランや本屋、文具店があり、夕方のこの時間で人がいないっていうのはあり得ない。




 「見つけたぞ」




 そんな声が聞こえ、ボクの、いや、ボク等の日常は非日常への一歩を踏み出していた。


作者 「さぁ、というわけで『日常』をお送りしました!」

空志 「・・・あの、ここはどこでしょうか?」

作 「作者、夜猫の妄想まいわーるどです」

空 「あ、急用を思い出したので帰ります」

作 「ちょっと待てぇい!何?記念すべき第一話から逃げるとか!?」

空 「いや、変な人に声をかけられてもついて行ったらダメです」

作 「ついてきても大丈夫、変だけど!」

空 「自覚はあるんですね・・・」

作 「というわけで、次回からもここで適当に駄弁ってから次回予告をします!暇があれば見てみてね!」

空 「時間の無駄だから見ない方がいいとボクは思うね」

作 「さぁ、というわけで次回!」

空 「・・・この作者むかつくな」

作 「突然ピンチの主人公の前に救世主登場?」

空 「次回もよろしくお願いします」

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