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2-4:「ちょっといい?」

お察しの通り、ストック消滅してます。大学生って想像をはるかに超えて忙しいんですね……

 新婚夫婦──じゃなかった、僕と蒼井さんは一通りの買い物を済ませて帰ってきていた。


 彼女の要求にできる限り沿ってあげようとたくさん買ってしまったが、食費に関してはすべて蒼井さんが負担するので個人的にはここまで運んでくるのが面倒だったということを除けば問題はない。

 むしろこんなにたくさん買ってしまって蒼井さんのお財布事情は大丈夫なのだろうかと心配する。


 その蒼井さんはというと「佐藤くんの料理のためならこれくらいタダみたいなものだよ~」って言っていたけれどそんなことはないと思う。

 僕の料理に価値を見出してくれているのは素直に嬉しいのだが、ここまで何の躊躇いもなくお金を出してくれるのは何というか、その……。


「蒼井さん、ちょっといい?」

「ん? どうしたの、佐藤くん」


 悪く言うつもりはないんだけど、と前置きをして僕は言う。


「気を悪くしないでほしいんだけどね……さっき札束を出してきた時も思ったんだけど、そのお金はどこから出てるの? その……大学一年生がポンと出していい金額じゃないと思うんだけど」

「……えっと、それは」

「ああ別に、悪く言うつもりはなくて、単純に気になったというか、ちょっと不気味に思ったというか……」


 僕の言葉で、気を悪くしてしまったのだろうか。蒼井さんはすこし口を開こうとしては閉じる。そんな動きを五回ほど繰り返してから、言葉を発した。


「それはその、あんまり相場がわからなくて、とりあえずこれくらいなら満足してもらえるかなって……あっ別に借金とか、怪しいお金じゃないからね!?」

「いろいろとツッコみたいところはあるけど安心できる情報をありがとう」


 これはすこし、お話をしないといけないかもしれない。

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