表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/12

1-10:「心臓に悪い」

SIDE:蒼井若葉


 佐藤くんはけっこう体を鍛えていると思う。いっしょにご飯を食べたときにちょっと見たけど、腕とか肩周りとか、鍛えている人の筋肉のつき方だと思う。たぶん、脱いだらすごいんじゃないかな。


 ━━ということを考えているのは、すぐ隣の部屋から聞こえてくるシャワーの音が聞こえてくるからだ。


 私がシャワーを上がってからまもなく、隣の部屋からシャワーの水音が聞こえてきた。破格の家賃の秘密はこんなところに隠れていたのか……なんて思った直後に、ふと気付く。


(もしかして、私のシャワーの音も気付かれてた……!?)


 気付いてしまっては、自分も悶々とするしかない。


(こんなに聞こえるってことは、向こうも絶対聞こえてるよね……)


 顔が熱くなってきた。冷水を顔にかけて頭を落ち着かせる。


(隣の部屋で……シャワー浴びてるんだ……)


 そしてふと脳内に裸の佐藤くんがシャワーを浴びている様子が思い浮かぶ。


(ダメダメダメダメ!! 何考えてるの私!!!)


 頭に浮かんだ裸の佐藤くんを振り払うべくもう一度冷水を被る。


(あ〜、心臓に悪いよ〜っ!)


 これからの大学生活のほぼ毎日こんな思いをすることになるとは思っていなかったが、毎日三時間かけて大学に行くよりは遥かにマシだと言い聞かせて眠りについた。

これで第一章終わりとなります。

ここから始まる二人の生活、お楽しみに。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ