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此方より幻想へ。彼方より現実へ。~皇系戦記~  作者: あかつきp dash
第五話 アークリフのレギルヨルド隊
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■戦いの幕開け ◎ティユイ、ルディ、キリ

 ファランドールとレギルヨルドはお互いに人機を出撃させる距離まで接近をしていた。

 ファランドールは弾幕を張りつつ人機隊を三機とも出撃させる。


『各機へ。ティユイ機は右翼、キリ機は左翼につけ』

 ルディから陣形を組むよう命令がくる。


『このまま陣形を崩さないように進軍する。敵機から砲撃がはじまるまでオート進行でいくぞ』

「了解」とティユイとキリが返答する。


「緊張感がすごくないですか?」

 ティユイはポリムに話しかける。

「レギルヨルド隊はこちらと同じ小隊編成だから正面からぶつかる必要がある。相手がこちらより実力が上なだけに分が悪いということさ」


 ファランドールの人機部隊は結成されて日も浅い。連携の面でも厳しいだろうというのがポリムの意見である。


「じゃあ、この状況をどうやって切り抜けるんですか?」

「基本的にはヒットアンドアウェイだね。格闘戦は極力避けて逃げ切ることを優先にするんだ」


「前の戦いもそうでしたけど、正面突破という割にはせこくないですか?」

 ティユイとしては正面突破いえば力で押し切ることであった。それができないというのだからふくれっ面にもなる。


「そういうのは実力差を少しでも埋めてから言うんだね。ほら、きたよ」

 ポリムの言葉とともに砲撃が機体の横をかすめていく。


 人機戦で砲撃は決定打にならない。よって砲撃の手段は二つに大別される。

 一つは機体に衝撃を与えて足止めするため、もう一つは相手を特定場所への誘導である。


 この砲撃は後者を狙ってのものだろう。あと機体との隙間に砲撃を入れてくることもあり陣形の取り崩しも狙っているようだ。


 一方のファランドールの面々は陣形の維持を最優先にしていた。そのため進軍が多少遅くなってでも互いの距離を保っている。


『こちらからも一斉に砲撃を開始する。各機は重めの一撃を直撃させるよう心がけろ』

 ルディよりレギルヨルド隊の進行を遅らせろという指示である。


「了解……でいいんでしょうけど。ポリムのほうでアシストお願いできますか」

「もちろん。ガルダートからも重い一撃をお見舞いしてやろう。射撃はこっちで引き受けるよ」

「お願いします」


 ファランドール隊からも一斉砲撃がはじまる。

『砲撃は止めるな。少しでも時間を稼ぐ』


 それでも少しずつ距離を詰められていく。

「黒い機体が二機と白い機体が一機ですね。オセロみたい」

 黒い機体はベルティワイザーとマグ。白い機体は一角獣ナワールと表記されている。


『ルディ、誰がどの機体を相手にする?』

 キリがルディに訊ねる。

『キリ、少しでいい。あのマグを引きつけてほしい』


「私は誰を相手にすれば?」

『俺がベルティワイザーを抑える。ティユイはナワールの相手をしてくれ。ただし間合いには気をつけろ』


 レギルヨルド隊といよいよ戦いが始まろうとしていた。

お読みいただきありがとうございます。

引き続きよろしくお願いします。

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