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■二〇〇五年~二〇一〇年
12部分まで日常回が続きます。
西暦二〇〇五年七月二六日。巨大彗星が一〇〇年後に地球へ衝突する。
本来であれば機密であったはずの事がふとしたきっかけで世界中に広まった。
彗星の直径は二〇キロメートル以上。それが地球と衝突すれば文明が維持できないほどの犠牲が出る。
その日を境に人類は彗星の対策について議論をはじめるようになる。代わりに環境問題を唱える者が絶滅危惧種となった。
はた迷惑な彗星の名は発見者のヴィランティ・ラシオがヴラシオと名づけて以降定着した。
終末信仰が一時期流行るなどの混乱はあったが、発表から五年後の二〇一〇年八月三一日。ヴラシオから地球へメッセージが送られてくる。その内容は至ってシンプルなものだった。だが、人類にその日を確信させるには十分なものだった。
ただ一言「今、向かっている」と。
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