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街で彼女と遭遇

「OH! アサラとカナエじゃないデスカ!」


 食事を終えて店を出ると、真っ赤なパーティードレスを着たアメリアが通りすがった。


「ア、アメリアお前その格好……」

「すご……」

「何か変デスカ?」


 どこぞのセレブが着るような仕立ての良い生地のドレスは、スリットの入ったスカートや、大胆に胸元が開き切ったセクシーなもので、俺は深い谷間を眼球に焼きつけられた。


 両手でも収まらないような爆乳でよく甲冑を操縦できるな、と俺は感心してしまう。


「アメリアはなんでここにいるんだ?」

「YES! 転校初めての日曜日デスカラネ。街を見て回っているデスヨ。それよりも聞いてくださいアサラ。実はワタシも学園トーナメントに出られる事になったのデース!」

「マジで! でもなんでだ?」


 アメリアは大きな胸を張って、爆乳が波打つ。


「水越ティーチャーの話では、うちの学園は一〇クラス三学年の三〇クラス。でもトーナメントには三二人必要ダカラ、クラスに優秀な生徒が二人いる場合の為のポストが二つあるのデス♪」


「なるほどな、確かにアメリアは去年、中学のニューヨーク州チャンピオンになったんだ。叶恵に負けたのは叶恵が強すぎただけで、アメリアもトーナメントのボーダーに達しているって見られたわけだな」


「YES! 今年の枠は生徒会長とワタシの二人だと水越ティーチャーが言ってマシタ」

「生徒会長? そうかならあの子が……」


 俺がとある少女の顔を思い出すとアメリアが、


「当日はリベンジしてやるデスネ♪ でもそんな事より今日はアサラも一緒にデートするデス!」

「デ、デートって」

「ちょっとアメリア、あたしもいるんだからね!」

「えーっとこういうのを日本語で……WAO! 両手に花デース! 不倫は文化デース! ソクシツー! ホンサーイ! オオオクー!」


 アメリアは、はしゃぎながら俺の左腕に抱きついて、豊かな胸の間に俺の腕をすっぽりと収めてしまう。


 視点を変えると、俺の腕を収められる程にアメリアの胸は大きいのだ。


「アア、アメリアさん! ちょっと俺も男だからそれは」

「アメリア! 朝更はあたしの、あ」


 叶恵は俺の右腕を抱き寄せて、でも胸が押し潰れると赤面してすぐ体を離してしまう。


「ん? カナエはアサラのワイフデスカ?」

「そ、そんなあたし、奥さんじゃ……」


 俺に抱きつくアメリアを羨ましそうに見ながら、叶恵はうつむいてしまう。


「じゃあアサラが誰と付き合ってもOKデスネ♪」

「いや……それは……うぅ……」


 俺の手を握ったまま、抱き寄せようとして、でもできなくて、叶恵は俺の右手を両手で揉みほぐし始める。


「そ、そうよ! 朝更は今あたしのコーチなんだから、女の子にうつつを抜かしている暇なんてないんだから! だから朝更は恋愛禁止なの!」

「つまり肉体関係だけならOKデスネ?」

「もっとダメェ! って、朝更なんで鼻血出してるのよ!?」

「違うよ、俺鼻水が赤いんだよ」

「そんなわけないでしょ!」

「とにかく今日は一緒に歩くデース♪」

「アメリア~~!」

   

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