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【アニメ3期決定】転生貴族、鑑定スキルで成り上がる~弱小領地を受け継いだので、優秀な人材を増やしていたら、最強領地になってた~  作者: 未来人A


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335/346

第335話 戦の後

 カナレ城に戻って、私はのんびりとした時間を過ごすことできていた。

 何と、ローファイル州がアンセルを制圧したことで、征伐軍は瓦解。

 クランはローファイルに睨みを効かせるため、ミーシアン北の防御を固めているようだが、私たちは今の所は来なくても良いと言われた。


 シューツ軍がまた動く可能性もゼロではないし、サイツが完全に信頼できるわけでもないので、なるべく私たちにはカナレにいてほしいようだ。

 まあ、ローファイルが攻め込んできたりしたら、援軍に向かう必要はあるかもしれない。

 当分は、ローファイル州はアンセルの支配を強めることで精一杯で、攻め込んでくる余裕はなさそうである。

 しかし、ローファイル州か……エレノアを思い出すな。

 あの化け物みたいな女なら、アンセルを完全に支配下におくことも可能かもしれない。


 これからどうなることやら……

 完全に支配下においたら、ミーシアンの北に厄介な勢力が爆誕することになる。

 そうなると、また何らかの形で戦が起きる可能性が高い。


 エレノアとも戦うことになる……


 前に殺されそうになったのを思い出して、背筋が凍る。

 あの時はなぜか私を連れ去ろうとして助かった。

 恐らくだが、どこかで鑑定スキルのことを耳にしたのだろう。

 確かに有用な能力だ。連れ去って、使いたくなる気持ちもわかる。


 もし連れ去られていたら、奴隷みたいな扱いを受けていたかもしれない。


 危なかった。


 もう二度とエレノアと戦うのはごめんなので、なるべくローファイルとは仲良くしてほしい。

 とにかく今はあまり暗いことは考えず、領地運営に勤しもう。

 今日は領地運営の会議があるので、早速向かった。

 すでに家臣達が集結していた。


 領地についての情報が次々に上がってくる。

 カナレは人口がどんどん増加していた。作物の収穫量も年々上がっているようだ。

 新しく治めることになった、元サイツの二郡も人口が増加し、経済も好調らしい。


 特にクアット郡の伸びは凄いようだ。

 この前、私がクアットの都市に行ったことで、ギルドが統治に協力してくれるようになった。

 色んな政策を行いやすくなり、それがいい結果を産んでいるようである。


 あと、サイツからの移民がかなり大勢いるというのもある。

 サイツはミーシアンに負け、実質属国のような状態になってから、あまり国内の状況は良くないようだ。

 アシュドが元帥になったが、あくまで元帥は軍を動かすだけなので、国内の統治にはそこまで口は出せないようである。

 サイツを見限って、景気が良さそうに見える、クアットやカナレに移住してくるものも多かった。


 人口が増えるのはいいことなのだが、いいことばかりではない。

 治安の悪化、食糧不足、原住民との対立などが発生しやすくなり、元々住んでいた住民が不満を持ってしまう。

 その辺を何とか解決しつつ、増やさないと逆に領地の力を落とすことに繋がるので、何とかバランスを保つ必要がありそうだ。


「俺から報告がある」


 ファムがそう発言した。

 彼はシャドーの面々を使って、様々な情報を集めている。最近ではシャドーの人員も増え、情報収集能力が上がったようだ。

 最近だと、ファム自身はカナレにいて、私の護衛をしながら部下への指示を行なっている。


 ちなみに私の鑑定スキルは使わず、独自のルートで増やしたようである。

 まあ、私の鑑定スキルでどのステータスが高ければ、密偵に向いてるかは正直分かりづらい。

 あまりファムの手助けはできないかもしれない。


「以前、アルスを暗殺しようとした、ゼツの居場所を探っていたのだが、手がかりが掴めた。どうも、現在はパラダイル州にいるらしい」

「ほ、本当か?」


 私は少し動揺しながら、そう言った。

 ちょっと前に私は毒殺されかけたのだが、その犯人がゼツという女だった。

 鑑定結果を欺く方法を知っており、騙されて家臣にしてしまった。

 ゼツの居場所はファムに探るよう、指示を出しておいた。

 恨みを晴らしたいという理由ではなく、鑑定結果を欺く方法を知っている人物を野放しにするのは、非常に問題だからだ。


 現状鑑定結果を完全に信用できなくなっているので、新しい家臣を簡単に登用できなくなってしまっている。

 人材発掘のペースも正直落ちている。

 治める領地が増えたので、新しい人材は欲しいところだ。ゼツを捕まえて、方法を聞き出せば、刺客を見破りやすくなるかもしれない。

 まあ、探させてはいたが、凄腕の刺客を見つけるというのは、至難の業だ。

 簡単には見つからないと思っていたが、シャドー達は予想以上に優秀だった。


「見つけたか! それではさっそくパラダイルに行って、ゼツを捕まえるぞ!!」


 リーツが興奮した様子で言った。

 彼は私以上にゼツを恨んでいる様子だった。ゼツのこととなると、冷静さを一瞬で失う。


「待て待て、まだパラダイルにいるとは分かったが、具体的にどこかまではわからん。捜索しているうちに、別の州に逃げられるかもしれない。行ってもすぐには捕まえられん」

「そ、それでも、ゼツは僕が捕まえてみせる!!」

「自分で捕まえる気かよ。お前みたいな名前の知れている奴が、鼻息荒くしてパラダイルに行ったら、速攻でバレて逃げられるぞ」


 興奮状態のリーツを、呆れた表情でファムが眺める。

 中々珍しい光景ではある。


「く……」

「ゼツは俺が捕まえるから、てめぇーはここで待ってろ」

「ファムが捕まえに行くのか?」


 彼は基本はカナレ城にいるが、自ら捕まえに行く気なのだろうか?


「まあな。相手は凄腕の暗殺者だ。部下だけでは手に余るかもしれん。俺が行くしかない。お前の護衛には新しい者を付ける」

「え? 誰だ」

「ちょうど連れてきた。入れ」


 部屋に子供が入ってきた。

 メイド服を着ている。黒髪ショートカットの少女だ。


「俺の弟子のリツだ。ガキに見えるが、15歳。結構、技術は仕込んだから、護衛くらいは出来るはずだ」

「……よろしくお願いします」


 リツと紹介された子は、小声でそう言いながら会釈をした。


 目が合う。


 吸い込まれそうな真っ黒な目だ。少し怖い。

 15歳には正直見えない。鑑定してみる。


 リツ 15歳 ♂


 ・ステータス

 統率 5/7

 武勇 75/75

 知略 65/65

 政治 2/2

 野心 0

 ・適性

 歩兵 C

 騎兵 D

 弓兵 B

 魔法兵 C

 築城 D

 兵器 D

 水軍 D

 空軍 D

 計略 D


 帝国歴百九十九年二月六日、サマフォース帝国ミーシアン州センプラー郡センプラーで誕生する。父親と母親はどちらも死去。引っ込み思案な性格。にんじんが好物。趣味はない。女性の好みはない。師匠であるファムには全幅の信頼を寄せている。


 本当に15歳だったということ以上に、男であるということに驚いた。

 見た目はどう見ても女の子である。

 まあ、ファムの弟子なので、そこも色々学んだということか。


「しばらくはこいつをこき使ってくれ。それじゃあ俺は準備が終わり次第、パラダイル州へと向かう」

「りょ、了解」


 ファムは部屋にリツを残して、去っていった。

 どこで弟子にしたとか、本当に男なのかとか気になることは色々あるのだが、あまり聞かない方が良さそうだな。


「よ、よろしく」


 私がそういうと、リツは無表情でペコリと頭を下げた。

 ちょっとコミュニケーションは、取りづらいタイプの子かも知れない。

 彼と仲良くなれるかは置いておいて、ゼツについて情報が入ってきたのは良かった。

 このまま捕まえることができればいいが。

 難敵ではあるが、ファムなら何とかしてくれそうだと、私は思った。


「こんにちは〜」


 会議室に、聞き覚えのある声が響き渡る。

 飛行船開発者のシンだった。


「会議中すまん! 報告があんねん!」

「報告?」

「新型の飛行船の開発に成功したんや!」


 嬉しそうにシンはそう言った。

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― 新着の感想 ―
更新ありがとうございます。 ゼツの手がかりが見つかったのは朗報ですね。新しい護衛の子は現時点で最大値にほぼなっているので、今後の成長は見込めないのが不安ですね。武勇が高めで野心が無いのは良いですが。
もし連れていかれていたら貴族待遇の軟禁で懐柔され、夜にはエレノアがやって来たに違いない。危なかった(笑)。 アシュドもアルスを欲しているようだし、完全にミレーユとトーマス側になったかな?クラン様との蜜…
ゼツが配下に加わる展開来ないかなぁ〜、鑑定眼をごまかせるなら戦術眼もごまかせるだろうし切り札になるかもね。 武勇ではゼツのほうが上だったしファムでも不安だなぁ。返り討ちされる展開だけは避けないと。 …
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