表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【アニメ3期決定】転生貴族、鑑定スキルで成り上がる~弱小領地を受け継いだので、優秀な人材を増やしていたら、最強領地になってた~  作者: 未来人A


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

128/306

第128話 看破

書籍版の発売日と、コミカライズ連載開始日が決定しました!


書籍は7月刊行ですが、6月30日より、全国の書店に並び始めるようです。

コミカライズは6月26日(金)よりマガジンポケット様で開始されます。

しばらくは週間連載になるようです。

マガジンポケットは、スマホの場合はアプリで、pcの方はWEBサイトから読めますので、6月26日になったら、ぜひ読んでみて下さい。



書籍の予約はまだ始まっていないようなので、始まってからまた改めてお知らせします。

「なぜ分かる?」


 ミレーユが、敵の動きの意味が分かると言ったので、私は質問した。


「敵軍にアタシの弟がいるとは、前に言ったよな。多分そいつが考えた作戦だ」


 弟の考えることは分かるという事か?


「どんな作戦なんだ?」

「大型の触媒機から攻撃は届かないが、今回の戦で有効となるのは、攻撃魔法じゃない。レインという魔法がある。短時間だが局地的に大雨を降らせる魔法だ。この魔法ならばクランのいる場所に、雨を降らせることが出来る」

「雨を降らせて……どうするんだ?」

「クランの陣取っている土地。ここは少し街道の整備が甘く、さらにぬかるみ易い性質の地面だ。雨が降ると機動力が奪われる。さらに、雨音でほかの音を聞こえにくくする効果がある。こうして機動力、聴覚を奪い、奇襲を成功しやすくするのが、トーマスの作戦だ。恐らく触媒機の部隊のほかに、気づかれずに奇襲部隊を動かしているのだろう」

「その奇襲でクラン様を殺すと……」

「そういう事だ」


 そう上手くいくのかという疑問もある。

 そもそも、山に向かっている大型触媒機をクランはなぜ潰さないのだろうか?


 私は尋ねてみる。


「なぜクラン様は、敵の大型触媒機を黙って山に向かわせているんだ?」

「敵の狙いが読めないからだろう。一見戦とは無関係なところに、兵を向かわせているとなると、それに兵を割く余裕はないだろうな。罠か何かである可能性も考慮しなくてはならないしな」


 確かに敵の狙いが分からない以上、下手に動くのは命取りになる。


「クラン様が殺されるのは、我が軍にとっては非常にまずい事態ですよ」


 リーツがそう言った。


 それは私もよく理解している。

 クランがいなくては、この軍の正当性が失われ、瓦解するだろう。

 私も出世がなくなるどころか、立場が怪しくなる可能性がある。

 それだけは避けなくてはならない。


「今すぐ山に向かっている部隊を倒すように、クラン様に進言しなくては」

「それじゃあ、間に合わん可能性が高い……そもそも、気づいたのが遅くて、もう物理的に間に合わないという可能性もあるな」

「そ……それは……」

「間に合わん可能性もあるが、絶対間に合わんとは言っていない。助けは出した方がいいだろう。なるべく早く現場に行けて、さらに奇襲からクランを救い出せるほど強い奴を」


 そう言われて、私の頭にシャドーのファムと、ベンの姿が思い浮かんだ。


 現在ちょうどファムがここに残っている。

 今すぐ頼むことが可能なはずだ。


「シャドーに任せよう」

「密偵傭兵か……まあ、それが一番いい方法かもしれないね」

「すぐ、依頼してくる」


 私はファムのもとに駆けつけ、依頼をした。


「総大将が死にそうなのか。それはまた大変なことだな」


 他人事のようにそう言った。

 まあ、実際彼からしたら他人事なのかもしれない。


「報酬は貰えるか?」

「あ、ああ、いくらでやってくれる?」

「金以外のものが欲しいな」


 大体金を報酬に要求してきただけに、私はその言葉を意外に思った。


「何が欲しいんだ?」

「オレたちを家臣にしてくれ」

「何?」

「前から傭兵って奴が、どうも不安定であまり好きじゃなくてな。先代から引き継いだんで仕方なくやってたが、仕官してもよさそうな奴がいたら、そいつに仕官しようと思ってたんだ」

「私は仕官しても良さそうなのか?」

「ああ。他人の能力を見抜く力といい、上手く誰かを説得する力といい、お前には見どころがあるからな。仕えてやってもいい」


 物凄く上から仕官してもいいと言ってきたが、私もシャドーが仕えてくれるのは、喜ばしいことである。


「分かった。お前の仕官を受け入れよう」

「交渉成立だな。末永くよろしく頼むぜ。ま、あくまで成功したらだけどな」


 最後に不吉な一言を残して、クランを助けに向かった。


【読書の皆様へのお願い】


下にある星をクリックすることで評価ポイントを入れることが出来ます。


作品を見て面白いと思われた方、続きが気になると思われた方、大変お手数をおかけしますが、評価ポイントをぜひよろしくお願いします。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 日本の戦国時代の忍者集団は、皆傭兵だからね! 伊賀も甲賀も風魔も真田の忍者も大抵出自は傭兵団だよ? 後に徳川や真田北条に士官したのが各忍軍だよ? 平時に伊賀は御庭番となり、将軍家を補佐したよ…
[気になる点] 仕官するメリットあるか? 依頼料ふんだくるより、固定給になった方が、 確実に収入下がると思うけどなぁ その代わりに、仕事がなくても安定して給料出るだろうけど そいや、ロセルの給料って…
[良い点] ファムがデレた! シャドー団という名前はなくなるのかな
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ