表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【アニメ3期決定】転生貴族、鑑定スキルで成り上がる~弱小領地を受け継いだので、優秀な人材を増やしていたら、最強領地になってた~  作者: 未来人A


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

106/306

第106話 ベルツド進攻

 その後、サムク城で捕虜たちの処刑が行われた。


 凄惨な光景も戦が始まってから何度か見てきたので、少しは慣れて来た。


 これから貴族として生きていくには、いちいち動揺していてはやっていけないので、いいことではあると思う。だが慣れすぎて、人の死を軽く見るようになってはいけないとも思った。


 私はまずシャドーにベルツド郡の情報収集を依頼することにした。

 スターツ城周辺の情報ではなく、まずはその前にある要所の情報から集めさせる。

 サムクからいきなりスターツ城へ侵攻は不可能なためだ。

 ベルツド郡にはそれなりに防御力の高い砦が複数あり、油断をしていると大きく足止めを食らう可能性がある。

 スターツ城に侵攻するまでに落とす必要がある、砦、城の情報は全て集めておくことにした。


 それから予定通りサムク郡に残っていた勢力を制圧していく。


 残存勢力は少なくあっさりと制圧が終わった。


 こうしてサムク郡は完全にクランの手に落ちることとなる。


 いよいよ、ベルツドへの侵攻を本格的に行うため、クランは大軍を率いてサムク城を出陣した。

 当然私もその軍に参加している。


 サムクからベルツドを侵略するには、まずバルドセン砦という要塞を落とす必要がある。


 郡境付近にある砦で、ここを落としてベルツド侵略の足掛かりにする必要がある。


 ただこの砦もそう簡単に落とせる砦ではない。


 中々落としにくい構造な上に、守っている将が名の知れた優秀な者である。


 私たちは進軍の休憩中、本陣に集まり軍議を行っていた。


「正攻法で落とすとなると、多くの犠牲が出るかもしれんが、ここまでくればやむなしか……」


 クランはそう言った。

 現時点で兵の消耗を抑えてここまで侵攻してきたクラン軍。

 拠点を侵略すると、そこで戦っていた下っ端の兵士たちの多くは、侵略したものに従うので、兵の数は若干であるが増えているくらいだ。


 力攻めで攻め落とした場合、時間の浪費は抑えられるが、兵士は大勢消耗してしまう。


 兵士を失う事より、時間を稼がれる方が、今の状況では痛いとクランは考えているようだった。


「兵士は多少失ってもいいかもしれないが、バルドセン砦を力攻めで落とすとなると、魔力水を大幅に使用することになるよ。それはどうなんだろうねぇ」


 ミレーユがそう意見をする。

 力攻めとなると、この前のワクマクロ砦を落とした時のように、魔法で防壁に穴をあけて突入するというやり方を取るのが一番だ。


 ワクマクロ砦は魔法に対する備えが甘かったため、シャーロットの超人的な魔法力の前になすすべもなくやられてしまったが、今回のバルドセン砦はワクマクロ砦よりかは、魔法の備えがあるようである。

 必然的に落とすには何発も魔法を放つ必要があるが、そうなると魔力水を多く消費してしまう。


「私も魔力水の消費はなるべく抑えるべきだと思います。敵がどれだけ持っているのか分かりませんからね」


 リーツがミレーユの意見に賛同した。


「ふむ……魔力水か……しかし、力攻め以外で落とすとなると、どうするのだ。包囲をするのか? そうなると時間がかかりすぎるぞ」


 クランは眉をひそめながらそう言った。


「そうですね……バルドセン砦を守っている将は、なるべく時間を稼げと命令をされている可能性が高いですし、砦から出撃はしてこないでしょうからね」


 ロセルはそう予想した。

 包囲するとなると、敵が城から出てこない限りある程度時間がかかるのは間違いない。

 今回の状況ではやってはいけない作戦であると思った。


「力攻めでなく、包囲でもないとしたら……どうするのが最善だ?」

「そうなると、調略をするのが一番だろうな」


 調略。

 即ち敵をこちらに寝返らせるということだ。

 上手くいけば血を流さず、その上でかなり早く城を落とすことが出来る。


「……出来るのか?」

「さあ? やってみる価値はあると思うよ。相手からしたら劣勢だし、戦っても無駄死にするだけだと思っている者がいてもおかしくはない。まあ、だめだったら力攻めで落とすしかないね」

「そうであるな。やってみる価値はあるか……ではまずは調略を試みてみることにしようではないか」


 バルドセン砦の調略を試みることが決まり、次に誰が調略をするのか話し合うことになった。





【読書の皆様へのお願い】


下にある星をクリックすることで評価ポイントを入れることが出来ます。


作品を見て面白いと思われた方、続きが気になると思われた方、大変お手数をおかけしますが、評価ポイントをぜひよろしくお願いします。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 楽しみです。
[気になる点] クランとアルスたちしかいなさそう
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ