Act0-2
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【ゲート】は役所の隣……【戦争ごっこ】管理委員会のエントランスに設置されている。
アンドロイドなら誰でも参加可能な【戦争ごっこ】だが、一応不審物の持ち込みがないかなどチェックはあるのだ。
検査が完了すれば控室に通され、試合開始まではここで待機する。
その際誰とチームを組むかとか、対戦相手を指定することもできる。
ので、今回はシンゴが対戦相手になるように設定する。
満面の笑みのまま設定し終わり、シンゴへ振り返った。
「まぁ、【リーグ】は初心者だ。お前でもワンチャンあるかもな?」
「歴戦の【本戦】覇者がよく言う……【リーグ】も【本戦】も相手が違うだけでルールは一緒だってーのにぃ……」
最早涙目で泣き言である。
が、アラヤは黙殺した。
シンゴ『如き』に馬鹿にされた。
それに尽きるのだ。
完膚なきまでにぼこぼこにしなければ気が済まない。
これがアラヤの感想だった。
……。
チームが決まれば若干の浮遊感の後、視界が暗転。
刹那の間を置いて専用会場に転送される。
そして30秒間の待機時間後、開始されるのだ。
転送後、周囲を確認。
チームメンバーは無事転送されているらしい。
周囲の地形を確認したり、武器を構えている。
だからアラヤも周囲を見る。
ジャヌバ音楽堂。
そう呼ばれるこのフィールドは、音楽堂の屋根の上が舞台だ。
ガラスの屋根の下。
舞台上ではライブが開演されている。
電子ヴォーカルのアップテンポな曲をBGMに戦うのは、割と楽しい。
様々なバンドがライブをしているのだが、観客は毎回バラバラである。
淡い桃色のハイライトが入った白いショートヘアの小柄な少女と緑のメッシュが入った赤髪のグラマラスな女性のコンビが出るときは秒でチケットが完売するらしいが、まぁ、そんなことはまれで。
ひどい時は観客がいないライブも……ないことはない。
が、アラヤは戦いつつもちゃんと聞いているので、観客といえば観客かもしれない。チケット買ってまで見に行かないが。
そんな音楽堂の屋根の上。
起伏激しいフィールドは足を滑らせると、下手をすればフィールド外どころか数樹メートルをひもなしジャンプである。
基本的には死なない【戦争ごっこ】だが、落下による負傷者が出ないことはないのだ。
4人纏めて転送され、30秒の準備時間が設けられる。
その間に自分の兵装を確認し、周囲を見渡す。
「よろしくね」
なんて互いにあいさつしつつアラヤは自分の兵装をみた。
M16……アサルトライフルに手榴弾型のボム。
アサルトライフルは銃弾の形をした光を打ち出すもので、手榴弾も光をまき散らして相手にダメージを与えるものだ。球数は両方とも実質無限。
アラヤはこのセットを好んで使うが、【戦争ごっこ】の武器は割と種類が多い。
カーリングのように滑ってくるボムもあるし、相手をロックオンして向かってくるロボットボムなんてものもある。振ると光をまき散らす範囲を調節できるボムなんかもあるし……銃も狙撃中や拳銃、散弾銃やなかにはアンチマテリアルライフルのような代物もある。
基本的に兵装は銃1種類とボム1種類のセットがルールだ。
まれに必殺技的な大型兵装を追加で1種類持ち込めるルールも存在するが……まぁ仲間内でやるルールというやつで。つまり【リーグ】ではあるが【本戦】にはない。
今回は、銃とボムだけのルールである。
5秒前のカウントが始まった。
0と同時に動き出す。
前に突っ込むか、障害物に身を隠すか。
30分もあるが、わりと初動が肝心で、初動をミスすれば勝敗が変わるといわれるほどである。
アラヤは短気である。
「おー、今回のはイキがいいなぁ……」
遮蔽物に身を隠しながらアラヤは朗らかに笑った。
面状に弾幕が張られているらしい。遮っていない場所はレーザーやら光の弾やらが無数に飛んでいる。
流れ弾に当たらないようにアサルトライフルを抱えつつ壁に背を預けて周囲に意識を集中させる。
いくら球数無限でも、チャージするタイミングはあるのだ。
じゃなきゃ、こんなルールで戦にならない。
こっちの仲間も結構頑張っている。
身を隠しつつ、相手のチャージするタイミングを見計らって狙撃したり、グレネードを投げつけたり。
が、お互い無傷。長期戦になりそうだった。
「さて、どうするかねぇ……?」
グレネードを相手の足元に転がすように投げつけつつ呟く。
周囲を確認すれば、どうやらアラヤが一番前線にいるらしい。
まぁ、こちらの味方。長距離射程が多かったのだ。
中~短距離がアラヤだけだったので、こういう配置にもなる。
敵の、というかシンゴのいる場所まで10メートル弱。
相手は散弾銃や機関銃が多いらしい。
シンゴは散弾銃とカーリングボムだったはず。
あー……面倒くせーやつだぁ……。
下に見られるのは憤死するレベルで嫌いだが、シンゴも【リーグ】では結構腕のある方なのだ。舐めて書かれる相手ではない。
そして、アンドロイド。
お気楽能天気と嘲るが、実のところ戦闘用が多い。
ガッチガチの脳筋が多いから、普段は困難で大丈夫かと思うがこういう時は厄介なのだ。
……だから、アラヤは【リーグ】に行かないというのも理由だったりするのだが……。まぁ、馬鹿にされたからね。しょうがない。
負けるのは屈辱だ。
「よし、やるか」
と、顔を出そうとした瞬間だった。
頭の上を光弾がよぎる。
後ろから前。だからこれは味方側。
ダンッと音がした。
誰かが倒れた音。
アラヤが前に乗り出す。
グレネードを遠くへ全力投入。
10メートルの距離をゼロにして、アサルトライフルが火を噴いた。
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せんとーしーんはにーがーてーだあー(言い訳)
不定期に更新します。気長に待ってくだしい




