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魔眼少女  作者: つばさ
16/25

第4章「天理人欲-序」

いよいよ魔眼少女の掲載を始める時がやってきました!

本日の8:00〜18:00までの短いあいだですがどうぞご覧下さい

詳しい詳細は後書きにて

Twitterで#魔眼少女で感想を呟いてもらえると見やすくて嬉しいです!

天理人欲-序

「ねえ隣座ってもいいかしら?」

私がいつも通り食堂で独りで昼食を取っていたお昼時、それが彼女との初めての出会いであった

私の眼は中学生の時に少し他人と違う特殊なものとなった、誰かの姿を見るとその人のあらゆる情報が視えてしまうのだ

それ以来私は人との関わりを拒んだ、人によっては便利な力であるかもしれないが私にとって知りたくもない事を知るのは必要のない力だった

そうして他人を避け続けた私の中学生活は当然のことながら独りぼっちであった

初めは寂しかったがそんな感情はしばらくだったら忘れてしまった

いつしか友達の居ない日常が当然になった頃

神様が私を哀れんだのか彼女は突然私の前に現れた

「こんにちは、今日隣いいかしら?」

もう既に変わり映えのない生活に慣れて居た私は隣でご飯を食べて話しかけてくる彼女を毛嫌いはしなかったが好き好む事もなかった

「それでね、今朝お父様が飼っている黒猫の尻尾を踏んで怒られちゃったのよ」

「あのさ、前から気になってたんだけどあなたってお嬢様なの?」

つい口を開いてしまった、実を言うと彼女の事は前から知っていた、私だけなく下手したら学校中の生徒が知っているかもしれない

私服が禁じられているはずの校内で毎日異なるドレスのようなワンピースを着こなしているその特徴的な見た目故に彼女は注目を浴びやすかった

けれど近づく人は滅多にいなく彼女に言い寄って華麗に散っていった男共くらいだ

彼女自身もクラスの皆と関わりはするもののどれも上辺だけで休み時間は独りで本を読んでいて放課後も誰と遊ぶわけでもなく知らぬ間に教室から消えている、そんな噂をよく聞いたものだ

私と同類だと思っていた、けれど彼女はあろうことかこの私に話しかけてきたのだ

「世間的にはそうなのかしらね、でもいい事なんて無いわよ、遠い学校だと家のリムジンで送り迎えするなんて言うからすぐそこの高校に通ったのに今度は制服じゃなくてお嬢様らしい格好をしろなんて言うんだもの、しかもそれで学校と話をつけて1人だけ私服にするなんて訳わからないわよ、あっ私ばっかり喋っちゃってごめんなさいね」

昨日からずっとこの調子なのに今更気づいたとでも言うのか

「構わないわよ、私は昼食を食べてるだけだし」

「それじゃあ私からも1つだけ質問するわね、あなたって文化委員じゃなかったかしら?」

そうだ、すっかり忘れていた今日は昼休みにうちのクラスだけ集まりがあるんだった!

「ありがと!」

久々に感謝の言葉を心の底からした気がする

私はお盆を片付けるのも忘れて走り出す

「いってらっしゃ〜い」

彼女はゆっくりと呑気に答える

次の日私が食堂に行くと彼女は既に座っていた

「隣いいかな?」

私はつい口走ってしまった

「勿論よ、それよりも昨日は大丈夫だった?」

「ええ、おかげさまでね、それよりも良く知ってたわね」

彼女は隣のクラスのはずだ、わざわざ確かめたのだろうか

「私も文化委員会なのよ、まあお父様が早く帰って来いってうるさいから一度も出た事は無いのだけれど」

隣のクラスだけ人が少ないと思ったら彼女だったのか

「あなたね、行けないのなら委員会なんて入らなければ良かったじゃない」

今日こそは黙っていようと思ったのについ口を出してしまう

「だって私もみんなと同じように高校生活を送りたかったんだもの」

昔なら他人の悩みなんてどうでも良かった、そんなのの答えは大抵自分の中出ているものだ、だから私には嫌でも視えてしまう

その筈なのに...

「あなた何者?」

何も視えなかった、視ようという意思があれば視える、でもいつもなら自然体で視えていた、それが今は自身の制御下に置かれているようだ

「ごめんなさい、今のは忘れて、それであなたの悩みだけれど親の言う事なんて聞かなきゃいいのよ」

それを聞くと彼女は笑った

「そっか、そうすれば良かったのね、全く思いつかなかったわ」

そんな事も思いつかなかったのかと言ってやりたかったが、そんな彼女だからこそ私は一緒にいることを許容しているのかもしれない


次の日私は無意識に食堂の入り口を見つめながら昼食をとっていた

すると彼女はいつも通りやって来る

「あれ、今日は洋服同じなのね」

彼女の着ている服は手入れをしていないようでシワが入っていた

「反抗期っていうのに挑戦したみたのだけど大変ね」

そんな彼女の顔は少し疲れの色が見えた

「一体何したらそんなに疲れるのよ」

「家に帰らないで門の前で一晩過ごしたわ、途中で執事が食事を持って来てくれたけれど誘惑には負けなかったわ」

誇らしげに答える彼女を見て本物の馬鹿なのか世間知らずなだけなのか正直わからなくなってきた

「あなたね、反抗期っていうのは親の言うことに刃向かうだけで家に帰らないなんて事はないのよ?それじゃあただの家出じゃない」

「でもお父様が帰って来いって言ってたのよ、だったら帰ったらダメじゃない」

その発想はなかった、前言撤回しよう彼女は天才から紙一重で落とされた単なる馬鹿である

「しょうがないわね、そんな格好で一緒にお昼を食べるのも気がひけるし、今夜はうちに泊まっていいわよ」

「いいの?ご両親に迷惑にならないかしら?」

絶賛反抗期中の人が何を心配しているのか

「大丈夫よ、私一人暮らしだから」

実家から高校までが片道三時間超かかるので一人暮らしをしていた、元々友達を作る気も無かったしまさかそれが役立つ時が来るとは思わなかった

「それじゃあお言葉に甘えさせてもらうわ、ありがとうね新崎さん」

「澪でいいわよ」

そんなこんなで彼女との奇妙な共同生活が始まった

家に着くと彼女は何処かに座るわけでもなくソワソワしていた

「そこらへんに座ってていいわよ、私は夕食の買い出しに行って来るわ」

「私も着いて行ってもいいかしら?」

「構わないけどまずお風呂に入っちゃいなさいよ」

流石に一晩を外で過ごした彼女を外に連れまわすわけにもいかない

しばらくしてお風呂場から声が聞こえた

「澪、お湯はどうやったら出るのかしら?」

私はお風呂場へと向かいその扉を開く

「そっかあなたの家はこうなってないのね」

水の方の栓を少し閉めてお湯の栓を開く

「こうやって調節するのよ」

それを見て彼女は感動したかのように目を輝かせる

「凄いわね、どうなってるのかしら?」

そんな彼女の身体は見れば見る程美しい彫刻のようだった、天は二物を与えずとは言うがどうやら彼女は特別のようだ

「さあ、早く体を洗って出てくるのよ」

私は早々に退散し洗濯物を取り込んだ

そして彼女が風呂から出てきた姿をみてホッとする

「似合うかしら?」

私の服を着てニッコリする彼女をみて思う、本物は服など何を着ても関係ないのだ

「とっても」

私達は買い物へと向かう

「これは何かしら?」

彼女が最初に手に取ったのは麩菓子であった

「麩菓子も見たことないの?普通の子供なら誰もが一度は食べてるお菓子よ」

「お菓子って言ったらこのくらいの箱に入ってるのしか食べたことが無いわ」

彼女は手で空に箱を作る

「それじゃあ買っていきましょうか」

私はそれを買い物カゴに入れる、その後も彼女に言われるがままいろんなお菓子を買わされる羽目になったが幸い彼女はお金だけは持っていたので助かった

色々見たので家に帰ったのはちょうど夕飯時であった

「少し待っててね、すぐに作るから」

私がキッチンで料理をしている間彼女はテレビを見て番組を珍しそうに見ていた、それもきっと見たことが無かったのだろう、全く奇妙な女性である

「出来たわよ、お口に合うといいのだけど」

「これは知ってるわ、オムライスよね」

流石にオムライスくらいは食べたことがあるらしい、一番の得意料理とはいえ彼女が家で食べるものに敵う自信はないが果たしてどうだろう

「美味しいわ!凄いわね澪!」

どうやら合格点を頂けたようだ、私はホッとして自分のオムライスを口に運ぶ

午後0時、健康に気を使う女子高生なら寝ていてもおかしくない時間帯に私達はお菓子を食べていた

「これは美味しいわね」

彼女はいわゆるニンジンをボリボリと食べる

「久しぶりに食べると美味しいわね、なんだか懐かしい味がする」

私もつられて次々とお菓子を口に運ぶ

そんな幸せな作業を延々と続けた結果そんな時間になってしまったのだ

「そろそろ寝ないとまずいわね」

「せっかくのお泊りですもの、もう少しお話しましょうよ」

謎のハイテンション状態に陥っていた私は彼女の口車に乗り深夜2時過ぎまでお喋りを続けることになった

「おい新崎、おーい、起きろ!」

そんな状態で学校に行ったらこうなる未来は必然である

「ふぁーい」

「廊下に立ってなさい!」

混濁した意識の中でどうにか返事をしたつもりだったがそれでは不服だったようだ

高校生になって廊下に立たされるとは思わなかったがどうやら隣のクラスでも仲間が生まれたらしい

「やっぱりこうなったわね」

「私は起きてたのよ、きっとそうだったのに...」

彼女は今にも立ったまま寝てしまいそうな声で話す

彼女との共同生活はこんな感じで一週間程続いていった

その間に部屋に黒服の男がやって来たり、洋服と家具が届くなど色々な事件があったが彼女の父親が折れたようで彼女が普通の生活をすることは許された

それは祝福すべきことだが少しだけこの生活が終わるのも寂しかったりもする

その後も彼女と昼ごはんを食べる習慣は続いていき大学も同じ場所に進学した

何故だか彼女と一緒にいると不思議と落ち着いた私には知らないうちに彼女の存在が必要不可欠になってしまったようだ

そんな奇妙な現象の理由(わけ)を私は後に知ることになる、事の発端は悲しい事件だがそこにはまだ希望が残っていると過去の私にもちゃんと伝えたいと思う


どうも新作を思いついてから旧作が踏み止まっていたダメ作者のつばさです

それでも何とか「魔眼少女」を書き終えることが出来ました

そして少しでもこの小説を色んな人に見てもらうためにある企画を思いつきました

それこそがアニメの一挙放送ならぬ、小説の一挙掲載です!

というわけで本日の8:00〜18:00にアニメよろしく30分に一話投稿致します

またTwitterで#魔眼少女で感想を呟いてもらえれば作者が突撃しに行きます!

是非色んな方と感想を言い合ってもらえればと思います

作者Twitter https://mobile.twitter.com/atorietsubasa


時間ピッタリに上げられそうなものは予約掲載でする都合上後書きはテンプレのみになります

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