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波乱(5)
と言っても、積極的に不登校をしようとも思いきれず(学食おいしいから!)
流されて毎日が消費されていく。
成績はそれでいて、20~30位くらいをキープできているのだから、
なんともありがたい話である。
リコさんは何も言わない。
水曜放課後に『虹とクレパス』で会って、
夜に物理や化学の勉強を見てもらい、
土曜に全般的な進行状況をチェックするだけ。
順位を上げろとか、無茶は言わない。
ただ、「将来、どんな仕事をしたいのかは考えておけ。」
大学はどうする、とは言わない。
「高校の成績は、どうでもいい。
大学受験でピークにもっていけばいい。
基礎を固めていく過程で、
順位の変動はありうる。
気にするな。」
冴子さんが、最近、学校を休みがちなのが気になる。
『虹とクレパス』にも顔を出さなくなった。
学校のテストは受けていて、相変わらずトップだとは
なんとなく聞こえてくるけど。
一番最後に、『虹とクレパス』で冴子さんを見たとき、
椅子に座ってばかりで、
顔色も良くなかった。
どうしたのかな?
こんな風にして、いつの間にか7月になっていた。




