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波乱(2)
急に身長が伸びたので、制服を買いかえる必要がでてきたけど、
スカートはそのままにしておいた。
自然に短くなっていいじゃん。
オヤジには言われた。
「いいんか、学校の生徒指導でひっかからないか?」
「イマ時の高校、そんなにうるさくないよ。ウチのS高校でも。」
「それならいいか。
わが家の家訓、
『パンツ見せるも女の甲斐性』
よく守っているぞ。」
何言っとるバカオヤジ。
本当にのんきなんだから。
この時まではそう思っていた。
バカで、のんきで、いいかげんで、
だけど安心できるひと。
髪型に関しては、
冴子さんが妙に関わってきて、
水曜に『虹とクレパス』に行くと、いろいろイジってくる。
『虹とクレパス』には、小学校高学年や中学生の女子も来ているから、
ボクは彼女たちの前では、
いわゆるモルモット、いや食品サンプル程度の扱いとなっている。
放課後等デイサービスでこんなことしていていいのかなと思ったけど、
太郎吉先生によると「おおいにやりたまえ。」
「勉強ではなく、
『生活の知恵』といったものが必要なのだ、この子たちには。」




