2話
「資料室に行こ」
僕は兄さんと比べてあまり賢くはない。だからたくさん勉強して兄さんの支えになりたい!
僕は資料室の扉を開ける。相変わらず埃臭いな…まあそんなに使う人いないし仕方のないことだよね。
僕は他の区に関する資料を手に取り、机に広げる。
資料には歴代の区長の写真と簡単なプロフィール的なものがあった。次からはここに兄さんと霞にぃが載るんだ…そう思うと僕は嬉しくなった。その時肘がある本にぶつかり、その本は落ちてしまった。
(しまった…ってこれは兄さんの字?)
本は必然的に開いてしまっていた。別に覗くつもりはなかったが気になって僕はその本の内容を見る。
1区:グリード
軍事、科学技術などが優れてる。恩恵を受ければ3区がよりよい区になる。治安が悪い。(あと個人的に区長が気に入らない)
2区:霞
昔3区と併合していたため文化は似ている。物作りが盛んで人とへの気配りなどを大切にしているが逆にそこは悪いところでもある。比較的に安全な区なため何かあったら蝋梅を預けられる。(いつも死んだ目してるのやめて欲しい)
3区:翠仙
区や人も賑やかで迫力がある(ありすぎて霞に引かれた)、マナーや環境汚染が酷い。
4区:セオドラー
最年少で区長になったせいか、少し我儘な性格である。自然が美しくて花がたくさんあり楽しめる。食べ物の当たりハズレがありハズレのものは不味い。(紅茶が苦手、4区と交流を深めるには慣れた方がいい)
5区:イリーナ
面積が区の中で1番大きく各種天然資源にも恵まれてる。目的のためなら手段を選ばない。
(優しい顔しておいて腹黒、なるべく刺激しないようにする)
6区:アンナ
区では珍しく軍事を持っていない。オーロラや資源が多くて綺麗。火山が活発的に活動しているため危険。(幼い見た目をしといて実は年上、性別も不明…聞こうとしたら凄い殺気出された)
区長について書かれてる…いつの間にこんなものを作っていたんだな。
次のページを開こうとした時、ページはビリビリに破られていて何を書いていたのかは分からなかった。
(見られたくないものがあったとか?)
最後のページには世界の地図があった。地図の端っこには黒く塗りつぶされた場所があった。
…ここが7区、背叛者が封印されたと言われる区。今もなお暗闇に包まれている区とされてる。
「少爷、御膳の準備が出来ましたよ」
「…今行く」
「またお勉強ですか?流石少爷ですね!」
「兄さんのために僕が勉強しないとね…ごめんだけど片付けといてくれる?」
「任せてください」
僕は資料室をあとにした。