じじいと少女を罠に・・・
(・・・そういえば大分人間だった頃の知識を思い出してきたな? ミリカもハリポタとか思い出すって事はあいつも色々思い出してきたんだろうな・・・)
と、ジョージは思った。
「さあ、あいつらは挟み撃ちだ右側面からミリカとシャリルが、左側面は俺とアレリオでサクッと殺っちまうぞ」
「待って前方からは私とシャリルちゃんが人間の振りで、あいつ等を騙して時間稼ぎをしている間に、後方からはジョージとアレリオが奇襲を掛けて頂戴っその方が安全よっ!」
挟み撃ちを提案するジョージに対して、人間の振りをして騙し討ちを提案するミリカ。
「でも待てよ・・・あいつら僧侶見たいに、お前達二人の正体を見破るかも知れないぞ? 特にじじいの方は感が優れていて、こっちに気づいていそうだし、きっとあの偃月刀の槍さばきと魔法攻撃の腕と威力も中々の腕前だろう」
「その時は、ジョージの言った通りに普通に挟み撃ちすればいいじゃない、四体二何だからすぐ勝負は着くわよっ!」
ジョージは、爺の実力を冷静に分析すると、ミリカは簡単だと言う。
「じゃあ、最初から挟み撃ちにした方が手っ取り早いか、そうしようかな?」
「戦闘になるより、騙し討ちで倒した方が楽でしょっ!」
ジョージの問いにミリカはそう答えた。
「まあ、それもそうかあーー? よしっ! テントの所まで戻って、騙し討ちの準備だっ! 皆行くぞ」
ジョージはそう言って走り出し、ミリカ達もそれに続いた。
「おしっ! 着いたな・・・俺とアレリオはあそこの木箱の山の裏に隠れて待ち伏せするぞっ! 奴等が現れたら、ミリカとシャリルに気が向いている間に俺達二人が剣で攻撃するぞ」
「任せて下さい、このモンタンテで胴体を真っ二つにしてやりますよ」
ジョージが指示を出すと、アレリオは自信満々に言った。
「モンタンテ?」
ジョージは何の事かと頭に?を浮かべる。
「この長剣の事ですよ」
「ああそれか、その剣の名前か」
ジョージは、アレリオの長剣へ目を向けた。
長さ、百五十センチくらいの長剣は重く冷たい雰囲気を出していた。
「じゃあね、私とシャリルちゃんはここの入り口であいつら二人を待つことにするから」
「はいっ! お姉さま、共にあの二人の人間を欺きましょう」
ミリカとシャリル達は、そう言って入り口まで向かって行った。
そして・・・。
「おやっ? あいつらが来たようだな」
ジョージは二人が来るのを眺める。
(・・・じじいと少女がノコノコと歩いて来やがる? さあ~~ミリカとシャリルはどうでるかな・・・)
ジョージは、爺と少女を待ち受ける二人が何をするのかと様子を眺めた。
爺の方は警戒を怠らず周囲に木を配りながら歩いていく。
それに続いて、歩いている少女の方は、疲れきった表情で歩くのが精一杯という顔をしていた。
(・・・自分達がこれから罠に掛かりらアンデッドの餌になるとも知らずにマヌケ面をしやがって・・・)
ジョージは疲れきった表情のキャロルを見て思う。
そして、いよいよキャンプ地の入り口に、リュージンとキャロル達が近づいてきた。