やっぱ新メンバー欲しいぜ
「で・・・これからの方針何だけどさ・・・さすがに人間達の人数が多くて、ここを襲撃した時は奇襲を掛けて人間達が混乱していたお陰で楽に勝つことが出来た」
ジョージは、アレリオとシャリル達にそう語り、二人は黙って聞いていた。
「それに、こちらもここを奪えないと明日の朝には太陽の光で丸焼き黒焦げに・・・という状況で皆必死に戦った訳だ・・・それに敵が一変に五人、六人と掛かって来なかったよな、一人二人三人くらい・・・しかも」
「奇襲に動揺してたもんねっ!」
ジョージが説明している横から、ミリカが口出しする。
「ミリカ、横から口だしてっ!」
「あんたは、話が長過ぎるのよ?」
ジョージは怒りミ、リカは欠伸をしながら文句を言った。
「いいっ! 二人共、話を要約すると頭数が足りないから仲間を増やしましょうって事なのよ」
「まあ、そう言う事だけどさ・・・」
ミリカは簡潔に目的を述べると、ジョージは小さな声でボソボソと呟いた。
「あの・・・でしたら、仲間にするなら魔法使いはどうでしょうか? 我々の内・・・ジョージ様、お姉さま、私は魔法を使う事が出来ます・・・しかし、多くの人数を相手にするとなると、遠距離からの更なる支援攻撃は必要だと思います」
「シャルの言う通りです、広範囲を魔法で攻撃できる、魔法使い等の仲間か、もしくは弓兵か銃兵の長距離攻撃が欲しいところですね」
シャリルの提案に、アレリオもそれに賛同した。
二人は、魔法使いか、弓兵もしくは銃兵を仲間に引き入れようと言った。
それに対して、ジョージとミリカ達は。
「魔法使いの広範囲魔法か、いいな」
「弓か銃ねぇ・・・うぅん必要よねぇ」
ジョージとミリカ達は、二人の提案を受け入れる事にした。
「んじゃ・・・今後の方針と説明は終わり、アレリオ一緒に偵察に出掛けるぞっ」
「はいっ! ジョージ様」
「あ~~それ何だけどさぁ~~ジョージ様ってのもな? あっちの世界じゃあーーただの平民だったしな・・・」
ジョージは、アレリオに様付けで呼ぶのは自分に合わないと言った。
「あっそう言えば、ミリカはシャリルにお姉さまって呼ばせているだろう? 俺の事も、これからはリーダーって呼んでくれよな・・・アレリオだけでなく、シャリルもなっ!」
ジョージはそう言うと、ミリカは。
「確かに、シャリルに言わせてるわねーーでっ私は?」
「ミリカはそのままのジョージで良いよっ! アレリオとシャリルはジョージって呼び捨てで呼ぶのは慣れていないしな・・・じゃっ! これからはそう言う事でっ!」
ジョージが告げると、アレリオとシャリル達は。
「了解、ジョージさっ! リーダー」
「はいっ! リーダー」
アレリオは間違えそうになり、シャリルはキッチリと答えた。
(・・・アレリオはまだ新しい呼び方に慣れていないようだけど? その内慣れるだろう・・・)
ジョージはそう思い、偵察に出掛けようとする。
「じゃあ行くぞ、アレリオ」
「はいっ! ジョッ・・・リーダー」
ジョージの左斜め後ろに、アレリオは付いて行く。
「あっ待って、偵察ってどこまで行くのよ!?」
「私も気になります、リーダーいったいどこまで行くのでしょうか?」
「ちょっと、そこの山道までだよ、この間、登って来た岩と小石だらけの道」
ミリカとシャリル達はどこへ行くのかと心配して聞くと、ジョージはそう告げた。
「じゃあ安心ね、でもあまり遠くへは行かないでよ、危ないんだから」
「リーダー、アレリオ、私も同感です、どうか御無理を為さらぬように・・・」
ミリカとシャリル達は、直も心配して見送る。
「ああ、すぐそこまでだから心配しなくても大丈夫だから」
「大丈夫ですよミリカ様、シャル」
ジョージとアレリオ達は、そう言って山道まで歩き出した。