終わったな、さあ蒲焼きだ
「皆さん、もうこの蛇は動かなくなりました」
シャリルが確かめると、ジョージ達は攻撃を止めた。
「終わったか、さあ蒲焼きに・・・」
「ジョージ、言い難いんだけどさあ・・・」
蒲焼きを食いたいと言うジョージに、ミリカは告げる。
「タレは・・・タレはどうするの?」
「あっそうだった・・・タレ、無いんだった・・・」
ジョージは、ガックシと項垂れるが直ぐに気を取り直す。
「まっ! しょうがないかっ! だったら、ミリカに普通に焼いて貰って朝飯にしますか」
「切り替わり、早っ!」
気を取り直したジョージにミリカはそう呟いた。
『ジョージ、新スキル、血玉吐きを覚えました』
『ミリカ、新スキル、アクロバットを覚えました』
『アレリオ、新スキル、兜割りを覚えました』
『シャリル、新スキル、キュアーを覚えました』
「ん、何だ新しいスキルか? アレリオとシャリルにも付いているな」
「おっ? 新スキル追加ねっ! あれっ? 二人にも付いているねっ? じゃあ、二人も喜んでくれるわね」
ジョージとミリカ達は新しいスキルの習得に喜んだ。
一方、アレリオとシャリル達は。
「シャル・・・無事か? 蛇の毒とかは無いか・・・」
「ええっ・・・弾き飛ばされた時に頭を打ち付けた様だけど何とか無事よ、あの蛇の牙には毒は無かったようね」
アレリオは負傷していないかと、シャリルの身を心配する。
「そうか・・・無事なら・・・いいんだ」
アレリオは安心したのか、一言だけ呟いた。
「おいっ御二人さん、こっちで朝飯にしようぜ」
「もう蛇は焼けたわよーー」
ジョージとミリカ達が、二人を呼ぶ。
「わかってます」
「はい、今行きます」
アレリオとシャリル達は、ジョージ達の方へと歩いて行く。
その後、四人は蛇の焼肉に満腹になるまで噛じりついた。
「ふぅーー食ったら、また眠くなりましたあーーと」
「ちょっと寝ないでっ! これからの方針を立てないと、それにちゃんと新スキルを二人に説明してよ」
眠くなり、うつらうつらと眼を閉じて揺れるジョージ。
彼の体を、ユサユサと揺さぶって起こすミリカ。
「あーーそうだったな? アレリオとシャリル、ちょっと説明するわ」
ジョージは何とか重たい眼を開くと、二人にそう言った。
「何です、いったい?」
「はいっ! 何でしょうか?」
アレリオとシャリル達は、いったい何の説明が始まるのか分からなかった。
「二人にも、スキルが着いたようだぞ」
「えっ! それって」
「もしかして」
ジョージがスキルの事を話すと、アレリオとシャリル達は期待する。
「ああ、二人共新しいスキルを覚えたんだ」
「新しいスキルは、どんなスキルなんですか、ジョージ様」
「ジョージ様っ! 私も気になります、早く教えて下さいませっ!」
スキルの事を教えた、ジョージに対し。
アレリオとシャリル達は、早く教えて下さいとせがむ。
「待ってろ、今読み上げるからな」
ジョージは、そう言うと。
「まずはアレリオからな・・・何々? アレリオのスキルは兜割り、このスキルを使えば弱い魔物の頭蓋骨や昆虫型の魔物の殻、ヘルメットを被った敵等を割ることが出来る」
ジョージは、アレリオに説明した。
「やった、ついにスキルが付いたかっ!」
アレリオは、スキルが付いて喜んだ。
そして、シャリルは。
「ジョージ様、私にも新しいスキルの御説明をっ!」
シャリルは、待ちきれないとばかりにジョージにせがむ。
「待ってろって、今読むからっと何々・・・シャリルのスキルはキュアーこのスキルは魔法で細胞を活性化させ体内の毒を消し去る解毒魔法である」
「毒消草や消毒液があれば、今までは解毒することは出来ましたが、この魔法さえあればこれからは一々毒消草等に頼らずに解毒できますね、ふふっ」
ジョージの説明を聞いて、シャリルも便利なスキルが身に付いて喜んだ。
「で・・・これからの方針何だが・・・」
ジョージは、二人に新たな方針を話し始めた。