やっとテントに戻ってきた
ジョージ達はやっとの思いでテントに戻ってきた。
「人間達も、夜に動く奴もいるんだな」
「はい、通常なら人間達も就寝している時間ですが彼等は魔物漁師の集団だと言っておりました」
ジョージが何気なく呟くと、シャリルは彼に説明する。
「あ~~? 彼等を初めとする魔物漁師の集団や盗賊団・・・等のあえて夜に活動する人間達も多いのです」
「それより、夜食? いや昼飯にしましょう」
「そうよ、人間の振りをするのも疲れたしお腹も空いたわあーー」
シャリルは夜間に活動する彼等の事を教えた。
アレリオはそう言って膝を付き前屈みに倒れ込む。
ミリカも疲れきった表情を見せる。
「じゃあ飯にするかっ! 俺も腹が空いたしなミリカ頼む」
ジョージはそう言うと、肩に担いで持って来た肉を岩の上に載せた。
「はいよっと、フレイムボール」
焼かれて行くたくさんの肉。
その量は非常に多く、並みの人間の四人組みなら食べきれないであろう量だった。
「はいよっと、さあ終わったわよ皆、たあ~~んと、お食べになってね」
ミリカはそう言う、そして皆で肉にかじりついた。
その後、四人は晩の分まで食べてしまい疲れていたせいか。
食べ終わると、直ぐに眠気が漂ってきた。
「あーー食った食った」
「眠いっ・・・食べた後は眠いわぁ? はあぁんっ・・・駄目ねっ! もう皆で寝ましょう」
「そうですね、少し速い気もしますが」
「はいっ! お姉さまがそう言うのなら」
ジョージとミリカ達はそう言う。
彼女は皆に就寝を提案して、それをアレリオとシャリル達も了承した。
その後は、皆四人共それぞれのテントに向かう。
明日の夕方の太陽が、西の果てに隠れるまで眠ってしまった。
そして、晩方の月が空を明るく照らす時間帯。
テントのあるキャンプ場まで、岩山の山道を登ってくる謎の二人組の影があった。
ジョージ達が、それを知るのは暗殺蛇と言われる魔物。
ステルスネークの襲撃を受けた後の事であった。
「うぅぅっ? よく眠たぜ・・・」
「くっうぅ・・・はあぁ? よく眠ったわぁ」
ジョージ達は朝早く・・・ではなく、晩方に目を覚ました。
「アレリオとシャリル達は?」
「さあねっ? 前見たいに、もう私らより先に起きて待ってるんじゃないの?」
ジョージとミリカ達は眠気眼でテントの外へでる。
そして、二人がテントを出ると。
アレリオが静にと言って、指を口に立てて何かに警戒している。
その横には、シャリルがメイスを構えて辺りに気を配っている。
「なんだ? また人間かそれとも魔物か?」
「何っ? 何なの・・・アレリオ? シャリル?」
ジョージとミリカ達は、小さな声で喋ると、シャリルが答える。
「蛇です・・・向こうはこちらの姿を捉えている様なのですが、時たまシュゥゥと鳴き声が聞こえるくらいで姿は全く見えません」
「二人共静かにしてくださいよ、蛇の鳴き声を便りに居場所を探ってるんですから」
シャリルは小さな声で、二人に状況を伝えると、アレリオは静かに言った。
「今度は蛇かよ・・・」
「一難去って、また一難、本当に疲れるわっ!」
ジョージとミリカ達は、腰の鞘から剣を静かに抜き。
ステルスネークに挑む準備を初めた。